VW パサート ヴァリアント 4MOTION

ヴァリアントにも待望の4MOTIONが追加された!

 VWの上級モデルであるパサートは、先にセダン/アバントが発表されているが、ひとつだけ発売が遅れていたモデルがあった。ヴァリアントのV6 4MOTIONがそれで、パサートの売れ筋モデルがついに登場した。
 
 新型パサートはこれまで、セダンとヴァリアントではワゴンボディのヴァリアントのほうがやや多く売れていたが、セダンでは半分くらいをV6 4M0TIONが占めていた。これは発売直後なので上級モデルの比率が高くなったということもあるだろうが、V6エンジンの動力性能と4MOTIONの安定した走りが評価されているためだ。そのV6 4MOTIONがアバントにも追加されたのだから、これからのパサートの売れ筋がこのモデルになるのは確実だ。

"ヴァリアント 4MOTION" ならではの内外装

VW パサート ヴァリアント 4MOTION

 ヴァリアントの最上級グレードとなるV6 4MOTIONだが、標準モデルとの外観上の違いは少ない。わずかにアルミホイールのデザインが異なるほか、エンブレムが異なる程度だ。

VW パサート ヴァリアント 4MOTION
18インチアルミホイールを装着すること以外に大きな変更点のないエクステリア。しかしアルミの存在感はやはり大きい。
VW パサート ヴァリアント 4MOTION
迫力のフロントマスクは最近のVWらしいトレンド。もちろんこのモデルにも踏襲される。
VW パサート ヴァリアント 4MOTION
"V6 4MOTION" であることはエンブレムからでしか判別できないけれど、乗ってみての性能は圧巻である。

VW パサート ヴァリアント 4MOTION

 インテリアもウォールナットの木目パネルが標準で装備される(2.0Tにはポプラウッドの木目パネルがオプション設定)程度で、かなり控えめな上級グレードといえるだろう。

VW パサート ヴァリアント 4MOTION
ウォールナットのパネルが標準で装備されること以外に大きな変更点のないインテリア。しかしもともと高品質であるので十分な内容だ。
VW パサート ヴァリアント 4MOTION
VWの大型車だけあってたっぷりとしたサイズのフロントシートが魅力。
VW パサート ヴァリアント 4MOTION
ワゴンらしい使い方にもきっちり対応するリアスペース。高級感も申し分ない。

ハイパワーエンジン+DSGによる走り

VW パサート ヴァリアント 4MOTION

 搭載される直噴の3.2Lエンジンは184kW/325N・mのパワー&トルク。184kWは250psに相当するパワーで、文字通り余裕の動力性能といえる。全幅が1800mmを超える大柄なボディを持つパサートヴァリアントで、しかも4WDの4MOTIONなのだから重量も1740kgとなるが、実際に走らせた印象は重さを超える余裕を持つものだった。
 
 ベース車と違ってトランスミッションがDSGになるのも大きな特徴。2ペダルの6速という点ではティプトロニック式6速ATと変わらないようだが、変速フィールのスムーズさやレスポンスの速さなど、ATを超えるDSGの良さがある。
 
 足回りはしっかりした乗り味を感じさせるものの、乗り心地の良さも上々のレベル。コーナーでは緩やかにロールしながら安定感の高い走りを実現する。懐の深さというか、サスペンションのキャパシティの高さが好印象だ。

VW パサート ヴァリアント 4MOTION
VW パサート ヴァリアント 4MOTION
VW パサート ヴァリアント 4MOTION

●まとめ

 パサートヴァリアントの最上級グレードであり、3.2LのV型6気筒直噴エンジンを搭載し、6速DSGと組み合わされ、4MOTIONの足回を持つなど、VWの最新技術を惜しげもなく投入したモデルでありながら、455万円という価格設定は輸入車として考えると十分な割安感がある。パサートセダンならベースグレードの2.0でも良いように思うが、ヴァリアントを選ぶなら、V6 4MOTIONも有力な選択肢になるといえそうだ。

代表グレード
ヴァリアント V6 4MOTION
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4785×1820×1530mm
車両重量[kg]
1740kg
総排気量[cc]
3168cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
250ps(184kw)/6250rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
33.1kg・m(325N・m)/2750rpm
ミッション
6速DSG
10・15モード燃焼[km/l]
8.9km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
455万円
発売日
2006/07
レポート
松下 宏
写真
佐藤 靖彦
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