デビュー2年のベリーサが初マイナーチェンジ
コンパクトカーでありながら、広くて質感の高いインテリア空間を備えるモデルとして投入されたのがマツダ・ベリーサ。今年1〜8月の販売台数は1万2000台ほどで、月に1500台程度の売れ行き。デミオに比べると4分の1くらいの売れ行きで特に好調とはいえないが、ユーザーから一定の支持を受けたモデルといえる。
デビューから2年目を迎えた今年、内外装の仕様を変更するマイナーチェンジを行っている。
インテリアの変更が今回のポイント
ベリーサの変更点はまずインテリアがポイントで、上級グレードのLでは従来のハーフレザーシートからブラック&ブラウンの2トーンの本革シートを採用した。同時にインパネセンターパネルをブラックのメタリック調のものとし、さらにメッキパーツを追加するなどしてインテリア回りの質感を向上させている。
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エクステリアにも小変更が加えられた
エクステリアはドレスアップパッケージ(CにオプションでLには標準)の内容を充実させたほか、アルミホイールのデザインを変更し、ボディカラーに新色を採用するなどした。試乗したのは上級グレードのLだったので、本革シートなどインテリア回りの品質感が向上しているのが良く分かった。
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走りはもう一歩のところにとどまる……
ただ、走りのフィールについては特に優れた印象があるとはいえなかった。パワートレーンに関しては特に変更を受けておらず、搭載される1.5Lエンジンが平成17年排気ガス基準75%低減レベルを達成した程度とのこと。
動力性能やATの仕様が変わっていないので走りも基本的に変わっていないのだが、柔らかめのチューンを施された足回りの印象がいかにも落ち着かないものだった。やや高めのアイポイントも影響してロールは大きめに出るし、遊びとストロークが大きくて剛性感に欠けるブレーキフィールなど、積極的に元気よく走らせようという気持ちになりにくい。
乗り心地の面からは良くできたクルマといえるのだが、たくさんのスポーツカーを作っているマツダ車の走りの味とは思えないのがベリーサの走り。もう少しシャキッとした走りのフィールが欲しいところだ。
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●オススメグレード
ベリーサの価格は本革シートを標準装備したLで166万円。装備の中身を考えるとけっこうな割安感があるといえるし、価格差を考えるとCよりLにお得感があるが、このクラスのクルマで本革シートまで欲しいと考えるユーザーがどれくらいいるかは疑問。一般的には10万円安い156万円の価格が設定されたCを選ぶのではないか。
代表グレード
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1.5 C
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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3975×1695×1530mm
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車両重量[kg]
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1100kg
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総排気量[cc]
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1498cc
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最高出力[ps(kw)/rpm]
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113ps(83kw)/6000rpm
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最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
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14.3kg・m(140N・m)/4000rpm
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ミッション
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4AT
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10・15モード燃焼[km/l]
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18.4km/l
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定員[人]
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5人
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税込価格[万円]
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156.0万円
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発売日
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2006/08
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レポート
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松下 宏
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写真
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和田 清志
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