ゼロからの出発　NCVニューコンパクトビークルの誕生

トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【9代目 カローラ E120系】
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【9代目カローラ E120系】

　これまでのカローラというブランドにおごることなく、あえてすべてを捨てゼロから開発されたのが9代目カローラである。先代までのモデルチェンジではスタイルやインテリアが変更してもエンジンやプラットフォームなど流用したりするケースが多かった。しかし今回のモデルチェンジではすべてを変更して過去からの脱却が開発コンセプトであったのですべてにわたり新開発・新設計なものばかりが採用された。唯一、先代モデルから受け継がれたのも先代モデルで大幅に改良された３C型ディーゼルエンジンくらいである。レビンが無くなりツーリングワゴンが新たにカローラフィールダー（ワゴン）として新登場した。

21世紀のグローバルスタンダードへの挑戦

　時代の中心はRVやミニバンが主流の世の中でセダンを販売することは非常に困難な状況になっていた。更に自社のヴィッツが販売好調の為に過去のカローラユーザーまで取り込んでいきつつある状況であった。パーソナルユースだけでなくビジネスユースでもヴィッツの販売が伸びてきていた。しかし、新たな世界基準を構築することがカローラブランドの復権にもつながると考えられ、今までの開発方法ではなくデザインひとつにしても日本国内だけでなく世界中から案を集めて選んでいくことでグローバルな市場を開拓していく足がかりとなりうるモデルを開発していった。実際にホイールベースも大きくなり、車高も高めに設計することにより上級車に負けない居住性、乗り心地を実現することが出来、エンジンも新開発の１NZエンジンを主力エンジンとして採用することで低燃費・高性能・低公害を実現した。また20年ぶりにカローラに1.8Lが復活した。

9代目カローラ　あれこれ

■発売期間：平成12年(2000)年〜現行
■主な型式：NZE120、NZE121、NZE124、CE121、ZZE122、ZZE124
■広告キャッチコピー：「New Century Value」「変われるってドキドキ」「21世紀2年生」
■主なCM出演タレント：北野武、近藤真彦、柴咲コウ、木村拓哉、つんく、小野伸二、松雪泰子、平井堅、豊川悦司
■中古車市場相場目安：40〜140万円 フィールダー 70〜170万円

written by ダーワ教授

トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【9代目 カローラ E120系】運転席
先代モデルまでの印象は全く感じられない運転席。安全性やデザインの関係から車内にせり出している感じがするが圧迫感などは特に感じられない。特に派手なデザインという訳でもなく、カローラの真面目さが伝わってくる。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【9代目 カローラ E120系】エンジンルーム
1NZ-FE型エンジン、従来の5A-FE型エンジンの後継にあたる。基本性能はそれほど変わらないがVVT-Iなどの効果により低燃費を実現するだけでなく厳しい環境基準をもクリアした。最終的に平成17年度排出ガス基準75％低減レベルまで達成した。110ps(81kw)/6000rpm/14.4kg・m(141nm)/4400rpm　　　
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【9代目 カローラ E120系】フルホイールキャップ
インチアップされ、14インチが鉄ホイールの標準サイズとなった。185/70R14 88Sサイズに取り付けられているフルホイールキャップ。先代モデルの1.6Lシリーズのデザインにも似ている。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【9代目 カローラ E120系】リヤシート
リヤシートに採用されたセンターヘッドレスト、すこし前までは一部の高級車にくらいしか採用されていなかった。両サイドのものより若干小ぶりだがあるとなしでは大きく異なる。両親に挟まれた子供のようにも見えるのはかわいらしい。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【カローラフィールダー E120系】
ツーリングワゴンの後継モデルとして登場したのがカローラフィールダーである、上級グレードのスポーティモデルには20年ぶりに復活した1800ccエンジンの2ZZ-GE型エンジンが搭載されている。スペック的にも車体には十分な性能を持っている。190ps(140kw)/7600rpm/ 18.4kg・m(180nm)/6800rpm
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【2代目 カローラスパシオ E120系】
カローラシリーズにも色々と新しいバリエーションが増えてきた。カローラスパシオは新たに出来た2BOXカーというジャンルの車でコンパクトなボディで7人乗りを実現した。他にもカローラランクスはカローラFXの廃止から抜けていたハッチバックというジャンルをカバーしている。スポーティな感じもFXと似た位置付けである。

【マニアック編】9/15更新！10代目新型カローラ登場目前「カローラ生誕40周年 歴代モデル詳細レポート！」＆画像集

【特集】 　written by ダーワ教授　(2006.09.15)

10代目新型カローラ登場目前　日本のファミリーカー、カローラの生誕40周年を振り返るべく、初代から9代目まで、歴代カローラが勢揃い　>> 記事全文を読む

【特集：カローラ40周年の歴史／初代1966年登場】初代カローラ誕生

【特集】 　written by ダーワ教授　(2006.08.24)

国民車構想の中でパブリカ700（UP10）とコロナ（RT40）の中間車種としてK型OHVエンジン1100ccを搭載してデビューした　>> 記事全文を読む

【特集：カローラ40周年の歴史／2代目1970年登場】ALL NEW カローラ ハイウェイ時代の幕開け

【特集】 　written by ダーワ教授　(2006.08.24)

初のフルモデルチェンジでこのモデルよりカローラと派生モデルのスプリンターが別モデルとして独立した。従来のK型エンジンのラインナップにT型エンジン搭載モデルが新たに追加された。　>> 記事全文を読む

【特集：カローラ40周年の歴史／3代目1974年登場】排ガス規制 オイルショック 逆風を乗り越えたカローラ30（サンマル）

【特集】 　written by ダーワ教授　(2006.08.25)

途中でモデル型式は変更になってしまったがキャッチコピーで「のびのびカローラ30」とコピーの中に型式が登場していたので通称「サンマルカローラ」と呼ばれていた。　>> 記事全文を読む

【特集：カローラ40周年の歴史／4代目1979年登場】こちら一歩先いく かしこい選択

【特集】 　written by ダーワ教授　(2006.08.26)

歴代カローラモデルの中で最後のFRレイアウトのモデルとなる。（レビンは除く）キャッチコピーは途中で「こちら一歩先いくカローラ」から「賢い選択」へと変更された。　>> 記事全文を読む

【特集：カローラ40周年の歴史／5代目1983年登場】素敵にNEWカローラ

【特集】 　written by ダーワ教授　(2006.08.28)

5代目モデルになって一番大きな特長はFFレイアウト化（前輪駆動）された点である。今でこそ当たり前のFFレイアウトですが当時の日本車はまだFRレイアウト(後輪駆動)の車種も残っており、世界的に大衆車のFF化が進む中でカローラはすこし遅れていた。　>> 記事全文を読む

【特集：カローラ40周年の歴史／6代目1987年登場】素敵にニッポンに自動車の新しい物語が始まります。

【特集】 　written by ダーワ教授　(2006.09.12)

時代背景がバブル経済の好景気の中、誕生したのが6代目カローラである。　>> 記事全文を読む

【特集：カローラ40周年の歴史／7代目1991年登場】大きな、愛のような、カローラ誕生

【特集】 　written by ダーワ教授　(2006.09.15)

常に新しい進化を遂げるカローラ。先代モデルがヒットし、更なるハイクオリティを求めて高い基本性能を更に磨き上げ、車体サイズ自体も大型化していくことで快適な居住空間を確保された　>> 記事全文を読む

【特集：カローラ40周年の歴史／8代目1995年登場】あのーちょっといいですか。ずっといいですよ。新カローラ誕生

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セダンとレビンシリーズのみフルモデルチェンジされ、丸みを帯びた先代モデルよりもシャープなデザインに変更されている。　>> 記事全文を読む

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カローラ40周年記念を振り返るこのシリーズ、続いては普段日本国内では観ることの出来ない、レアな輸出仕様カローラシリーズの登場だ！　>> 記事全文を読む

【イベント情報】歴代カローラ大集合！「カローラ生誕40周年記念展」開催

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トヨタは06年8月22日から10月1日の期間、東京臨海副都心「MEGA WEB」にて『カローラ生誕40周年記念展』を開催する。　>> 記事全文を読む

【基本編】新型トヨタカローラ登場直前！　歴代カローラの歴史を探る！！

【特集】　(2006.08.31)

カローラといえば、日本を代表する大衆車として常に高い支持を得てきた。そして初代カローラ発売から40年目の今年、いよいよ10代目が登場。その足跡を今一度たどってみよう　>> 記事全文を読む
達人プロフィール： ダーワ教授
職業：生きるクルマデータベース、世界の車種・グレードすべての知識を持つ恐ろしい奴。
中古車情報誌から、自動車販売店・解体屋・ミニカー屋など現場の世界と転々と。基本的に車好きが抜けないようで中古車ブローカー（本人認識無し）と貿易輸出業などを掛け持ち、現在に至る。車の趣味嗜好も偏っており、車と共に本人的にも社会的不適合車（者）です。趣味と...