三菱は、9月11日ユーザーから寄せられた不具合情報を販売会社とリアルタイムに共有する新品質情報システムを、10月上旬までに導入することを発表した。

 このシステムの導入により、不具合情報の分析対象となるデータベースの拡充に加え、原因究明における統計分析の迅速化を推進することで、品質改善のスピードアップによるユーザーの満足度向上を目指す。リコールなどの市場措置についてもリードタイムの短縮化が図られるという。

 また、販売会社から報告される重要不具合情報「品質情報連絡書」のほか、修理保証の対象となった整備・部品交換情報も分析対象データとして管理される。担当者の熟練に頼る部分が少なくなかった複雑な統計分析については、走行距離・製造年月などの要素別分析の操作性を向上させ、さらに特定部品の交換頻度が顕著に変化すると画面に注意表示される機能を備えることで、原因究明の高精度化・迅速化を図るという。

 さらに、販売会社窓口においては、従来、人員による手作業であった修理手順検索や工賃見積りが、簡易な端末操作で照会可能となった。

 なお、システムは全国展開に向けて、2006年1月から試験運用に入り、同年5月から地区別に導入を開始。8月までに全国販売店舗の90%以上をカバーし、残りの販売店舗に関してもインフラ整備を進めているとのこと。