ホイールは最も汚れの温床となる部位。ブレーキダストにピット、タール。しかも制動時の熱で固着している!

『サルでもわかるクルマ磨き!』水洗い編その2 ホイール編

 これは、ボクの愛車オペル・ベクトラのフロントホイール。ごらんのとおり、ブレーキダストが固着して古ぼけた印象になっています。ドイツ車に代表される欧州車は、耐久性を犠牲にしても、制動力を重視している設計のため、ブレーキパッド、ディスクローターともに、食い付きのよい柔らかな素材を使用しています。チョットだけホイール磨きを怠っても、こんなに汚れてしまうんです・・・。

『サルでもわかるクルマ磨き!』水洗い編その2 ホイール編

 特にキャリパー付近の汚れは制動時の熱も加わり相当頑固なものに…。巨大なキャリパーで1XXkm/hからでも安心して停まってくれるのは「さすがドイツ車」なのですが、代償としてめっちゃ汚れます。

【ホイールの巻 秘伝その1】ボディ同様、たっぷりとした水流でしっかり濡らす。

『サルでもわかるクルマ磨き!』水洗い編その2 ホイール編

 ホイールに水を掛ける際の注意点。走行直後には絶対に作業をしないこと!一般走行でも、ブレーキキャリパーがローターを締め付ける際に発生する発熱量は相当なもの。すぐに2〜300℃にもなります。一気に水を掛けて冷却を行ったりすると、ローターにクラックが入る原因になります。
 正直、水を掛けたくらいではブレーキダストやタールは除去できません。コレはあくまで表面にのった粒子状の汚れを洗い流すための作業なのです。

【ホイールの巻 秘伝その2】まずは、シャンプー&スポンジで!

『サルでもわかるクルマ磨き!』水洗い編その2 ホイール編

 ホイールとはいっても、表面には塗装が施されております。もちろん、耐久性を重視した塗料と高温の焼付けによってボディよりも傷には強いのですが、いきなりブラシは使わないことです。
 適度な大きさのスポンジに食器用洗剤の原液を適量とり、たっぷり泡立てて根気よく洗浄していきます。ボディ同様、ここでも100円程度で手に入る食器用洗剤が大活躍です。

『サルでもわかるクルマ磨き!』水洗い編その2 ホイール編

 最近、付着したブレーキダストはきれいに除去できましたが、やはり、固着してしまったものは、食器用洗剤では限界があります。

【ホイールの巻 秘伝その3】頑固な汚れには歯磨き粉がテ・キ・メ・ン

『サルでもわかるクルマ磨き!』水洗い編その2 ホイール編

 ホイール洗浄用のケミカルを使用しても構いませんが、ブレーキダストを化学変化させ溶解するものがほとんど。そのニオイは、パーマ液のような強烈なもので人体にも、環境にもあまりオススメはできません。
 そこで、洗面所から歯磨き粉をちょっと拝借。これが効くんです!歯磨き粉の研磨粒子は約1.5ミクロン。頑固にこびり付いたブレーキダストの隙間に入り込み優しく除去をしてくれます。

『サルでもわかるクルマ磨き!』水洗い編その2 ホイール編

 スポンジに2〜3センチの歯磨き粉を取り、もう一度洗浄していきます。歯磨き粉なので、ミントの香りも心地よいですよ!こびり付いた部位を重点的に磨いたら今度は、全体を軽く擦れば、微粒子の研磨剤が細かな傷も除去してくれます。

 さて、古ぼけたホイールが驚くべき仕上がりに!結果は後編でお伝えします。お楽しみに。

written by 外川 信太郎

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