ジープの頂点に君臨すべく登場した最上級モデル "コマンダー"
ジープブランドのフラッグシップモデルとして登場したのがコマンダー。基本プラットホームはグランドチェロキーと共通ながら、チェロキーやグランドチェロキーの上に位置する最上級車として開発された。
大きく見えるデザインで、もともと大きいボディがもっとワイルドに
![]() |
外観デザインは縦型のフロントグリルなどジープブランドのアイデンティティーを確保しているが、グランドチェロキーが張りのある面で構成される丸みを帯びたデザインを採用するのに対し、コマンダーが角張ったデザインが採用されており、これによってより大きなクルマに見える。
ボディサイズは全高は大きく拡大されているが、全長はグランドチェロキーに対して+35mmという水準に抑えられており、比較的優れた取り回し性も含めて大きすぎるというほどではない。
SUVの枠を越えた、ミニバンのようなスペースユーティリティ
![]() |
室内には3列シートが用意され、ミニバン感覚の使い勝手も可能。2列目のシートはリクライニングするほか、2列目と3列目のシートは座面が段々に高くなっていて、後席に座っても前方視界がしっかり確保されるような工夫が凝らされている。
|
![]() |
|
![]() |
|
|
![]() |
|
![]() |
|
外見に負けない "ド迫力" の走りを実現する5.6リッターHEMI
![]() |
搭載エンジンはV型8気筒の4.7Lと5.7Lの2機種。5.7Lは当然ながらHEMIエンジンだ。今回試乗したのはHEMIエンジンを搭載したリミテッド5.7で、大排気量エンジン車らしい余裕のある走りが可能。240kW/500N・mの実力は乗用車である300C用に比べるとわずかにデチューンされているが、圧倒的な動力性能であるのは変わらない。しかもこのエンジンはOHV方式でありながら、クルージング時には4気筒を休止させて燃費を向上させるシステムなども組み込んでいる。
車両重量は2300kgに達するが、アクセルを踏み込めば発進時から元気の良い加速を見せる大柄な重量級のボディをぐいぐい引っ張っていくだけの実力がある。5速ATは1速で70km/hまで引っ張るので豪快な加速感が味わえる。このATはオートスティックと呼ぶシーケンシャルモード付きで、レバーを左右に動かすことによってシフト操作をすることが可能だ。
4WDシステムはグランドチェロキーと同じ電子制御式の4WD。フロント、センター、リヤの3個所にLSDが組み込まれており、3輪が浮いた状態になっても1輪に駆動力を伝えることで脱出できる。今回の試乗はオンロードでの試乗だったが、この4WDシステムの良さはグランドチェロキーのときに実証済みだ。
|
![]() |
|
![]() |
|
現実的な選択は4.7リッターと言うことになるか?
![]() |
HEMIエンジンの搭載車では価格も600万円台後半に達し、価格の面でもフラッグシップらしいものになるから、現実的な選択となるのは4.7かも知れない。ガソリン価格が高騰しているのはコマンダーにとっては逆風だが、日本では面白がってハマーH2やH3に乗るユーザーがいるから、そんなユーザーにとってはコマンダーも十分に選択肢に入るだろう。
代表グレード
|
リミテッド4.7
|
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
|
4795×1900×1830mm
|
車両重量[kg]
|
2310kg
|
総排気量[cc]
|
4700cc
|
最高出力[ps(kw)/rpm]
|
231ps(170kw)/4500rpm
|
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
|
41.8kg・m(410N・m)/3600rpm
|
ミッション
|
5AT
|
10・15モード燃焼[km/l]
|
5.6km/l
|
定員[人]
|
7人
|
税込価格[万円]
|
599.5万円
|
発売日
|
2006/05
|
レポート
|
松下 宏
|
写真
|
佐藤 靖彦
|
ジープのカタログ情報
- 昭和61年10月(1986年10月)〜平成10年9月(1998年9月)
- 新車時価格
- 173.5万円〜199.8万円
ジープの在庫が現在0件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。