スズキ SX4
スズキ SX4

110馬力を発生する1.5リッターエンジンはスイフトでおなじみのモノ。VVT機構により軽快な吹け上がりを特長とし、SUVとは思えない低燃費(1.5XG:16.4km/l)も達成している。

スズキ SX4

フラッグシップモデル "2.0S" には2リッターツインカムエンジンが搭載される。最高出力は145馬力にとどまるものの、全域にわたりトルクフルな特性で扱いやすさを追求している。

スズキ SX4

1.5リッターに組み合わせられるタイア&ホイール。205/60R16というサイズで、クルマの性格にあった性能を発揮。アルミホイールも親しみやすさに富む。

スズキ SX4

2リッター専用のタイア&アルミホイールのサイズは205/50R17と立派。デザインもプレミアム感あふれるもので、走りのイメージが強く現れている。

スズキ SX4

スズキ SX4

スズキ SX4

スズキ SX4

スズキ SX4

スズキ SX4

スタイル インテリア 走り&メカニズム

4WDシステム、車高設定、いずれも新しい風を感じさせる

 搭載エンジンは直列4気筒の1.5Lと2.0Lの2機種。1.5Lエンジンはスイフトに搭載されるのと同じもので、81kWの動力性能は1.5Lエンジンとしてはまずまずの実力だ。SX4はSUVボディのため車両重量がやや重いので、特に元気の良い走りにはならないものの、2WD車に関しては不満のない実力を示す。

 電子制御式4WDのi-AWDシステムを採用した4WD車も重量の差がわずか60kgと少ないので、走りのフィールに大きな違いはないはず。実際、試乗中には同乗者がいることが多かったが、同乗者が一人いれば4WD車よりも重くなっているからだ。

 1.5XGなど標準的なモデルでは最低地上高が175mmとやや高めに設定されていて、これによって悪路での走破性を確保している。高めの地上高は重心高が高くなることもつながるので必ずしも良いことはばかりではないのだが、SX4の走りはそんな不安を感じさせることなく、けっこうスポーティな走りを実現する。

フラッグシップの2リッターはどんな仕上がり?

 2.0Lエンジンを搭載した2.0Sになると、そのスポーティさは一段とはっきりしたものになり、107kWの動力性能によってSX4のボディをぐいぐい引っ張っていく。気持ちの良い加速の伸びが楽しめるのが2.0Sだ。2.0Sではややローダウンしたサスペンションや17インチタイヤが用意されるが、足回りは決して硬めの印象ではなく、乗り心地の良さがしっかりバランスされている。

●お勧めグレード

 動力性能に余裕のある2.0Sの魅力は大きい。ESPも2.0Sにだけ標準で装備されるなど、装備面での魅力もあるからだ。ただ4WD車では価格が200万円を超えるので、価格的にはちょっと高め。多くのユーザーが現実的な選択として選ぶのは1.5Lエンジンの搭載車だろう。

 スポーツ系の1.5Gとアウトドア系の1.5XGは外観の仕様が異なるだけで基本的な装備は共通。しかも価格も全く共通だから、どちらを選ぶかはユーザーの必要性と好みによるところとなる。1.5E以外はSRSカーテンエアバッグやSRSサイドエアバッグも標準で装備されるので、オプションはHDDカーナビを装着する程度で良い。

 2WDと4WDの価格差は21万円。この価格差もまずまず平均的なものだから、雪国のユーザーなど生活4WDとして使うユーザーは4WD車を選び、温暖な地区のユーザーは2WD車を選べば良いと思う。本格的なSUVなら4WDのほうが良いが、クロスオーバー車のSX4では2WD車を選んでも良いと思う。

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代表グレード
1.5XG(2WD)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4135×1755×1605mm
車両重量[kg]
1190kg
総排気量[cc]
1490cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
110ps(81kw)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
14.6kg・m(143N・m)/4000rpm
ミッション
4AT
10・15モード燃焼[km/l]
16.4km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
164.8万円
発売日
2006/07/04
レポート
松下 宏
写真
佐藤 靖彦
スタイル インテリア 走り&メカニズム