販売好調のゼスト こういった人気車種ほど中古車の価格は下がりにくい!

軽自動車の中古車は値落ちが少なく割高

三菱のiのような個性的な軽自動車も値段が下がりにくい

 今年は軽自動車の発売ラッシュが続いています。昨年末のエッセから、今年に入りMRワゴン、i(アイ)、ゼスト、ステラ、ソニカと立て続けに新型車が導入され、普通車の新車販売が不調の中、軽自動車市場だけは活気づいています。

 新車が売れれば、代替需要で軽の中古車も多く発生し、軽自動車の中古車もお買い得!と思いがちですが、実は軽自動車の中古車は一概にそれほどオイシイ買い物ではありません。その理由は、軽自動車の中古車は意外に値落ちが少なく、高いのです。

 では、人気のムーヴを例に検証してみましょう。3年落ちのH15年式のムーヴの中古車の価格帯は、下は50万円台後半から上は120万円台まで幅広く売られています。でも、下の方の60万円台の物件は、ほとんどが5万km前後のチョイ過走行車か修復歴ありの事故車、または新車価格が100万円を切る廉価グレードのLです。

 そこそこ装備の充実したXで、3万km以下の物件だと、安くても70万円台、主に80万円台で売っています。さらに人気のカスタムだと、NAエンジンのカスタムXでも80万〜90万円台以上が相場となってきます。カスタムのターボだと100万円以上は当たり前、中には新車を値引きした価格と同じような、120万円台で売っているところもあります。

3年落ちでも新車の7割以上を維持!それより古いとさらに割高

6年〜7年落ちぐらいの軽自動車が最も割高感がある

 今売っているムーヴの新車価格はXが116万5500円、カスタムXが約127万円なので、安い物件なら新車に対して約7割ぐらいまで下がっているので、割高感はそれほどでもありませんが、元々の価格が安いので3割下がっても中古車の旨味が薄い感じです。

 コンパクトカーで同じような新車価格のフィットも、まだ現行型の人気車種なので、安い物件でも7割弱ぐらいの中古車相場を維持していますが、旧型となったヴィッツは3年落ちで6割前後まで下がっています。

 さらに軽自動車はそこからの値落ちが少なく、5年落ちとなるH13年式の旧型ムーヴでもボリュームゾーンは70万円前後。7年落ちでもカスタム系は50万円〜60万円はします。このあたりになると、完全に同じ年式のヴィッツやマーチのような、コンパクトカーのほうが安く売っています。

 したがって最もオイシクないのが、このあたりの6〜8年落ちで60〜70万円で売っている軽自動車といえるでしょう。この価格帯の中古車を買うなら、もう少し頑張って新車を狙いたいところです。では何故、軽自動車の値落ち率が低いのか、次回はそれを検証してみましょう。