ブリヂストンは不敗記録を更新

 アメリカGP決勝は、ブリヂストンを装着するミハエル・シューマッハ(フェラーリ)が優勝した。ブリヂストンは、シューマッハの勝利によりインディアナポリスでの7連勝を達成した。

 決勝でフロントローからスタートしたフェラーリのシューマッハとマッサは、ツーストップ作戦を採り、ワンツー・フィニッシュを遂げて表彰台に登り、コンストラクターズ・ランキングでライバルとの差を縮めた。トゥルーリは、最終的に4位ゴールで入賞を果たし、トヨタもポイントを獲得した。ラルフ・シューマッハ(トヨタ)はレース終盤には5位を走行したものの、メカニカル・トラブルに見舞われ戦線を離脱した。そのほかのブリヂストン勢の中ではニコ・ロズベルグ(ウィリアムズF1)が完走を果たしたが、ポイント圏外の9位に終わった。
 以下、関係者のコメントである。

菅沼寿夫ブリヂストン・モータースポーツ・テクニカル・マネージャー

 「今日の結果はとてもうれしい。世界各地の全てのブリヂストン・スタッフにとって重要な意味を持つ結果であり、特に私は日英両国にいるタイヤのサービス・スタッフとエンジニアリング・スタッフに感謝しなければならない。路面温度が49℃にも達する非常に厳しいレースだったが、ブリヂストンタイヤは期待通りのパフォーマンスを発揮し、フェラーリにワンツー・フィニッシュを、そしてトヨタのヤルノ・トゥルーリに貴重なポイントをもたらした。ラルフ・シューマッハが終盤にリタイヤしなければブリヂストン勢4台がトップ5に入るはずであった。ラルフは本当に不運だった。しかしそれでもトップ4内にブリヂストンを装着する3人が入った。しかもそのうち1人はピットレーンからのスタートだった。この事は今年のブリヂストン装着マシンのパフォーマンスの強さを示すものだ。レース中タイヤに全く問題が起きなかったことには大変満足している。優れた性能と高い安全性を兼ね備えたタイヤを作れることを示すことができた。ウィリアムズ・チームにとって今回の結果は不本意なものだったに違いないが、シーズン後半に彼らが競争力を発揮できるよう我々は最善を尽くして彼らを支援するつもりだ。これから我々はF1で最も暑く過酷なヨーロッパラウンドへと戻る。今後のレースでもタイヤが確実に優れた性能と耐久性を発揮できるよう力を尽くしたい。繰り返しになるが今日のタイヤのパフォーマンスについてはとても満足している。」と語った。

ロス・ブラウンフェラーリ テクニカル・ディレクター

 「今日のブリヂストンタイヤは完璧だった。金曜日の時点でタイヤの調子の良さが十分に見て取れた。実際に今日我々は優勢であったし、落ち着いたレースを展開することができた。全てが本当にうまくいった。タイヤ、マシン、ドライバー、何もかもが素晴らしかった。このような一つ一つの要因がうまくかみ合うと、今日のようなパフォーマンスを発揮することができる。この結果によって、我々はこれまでの流れを押し止めることができた。何戦かうまくいかないレースがあったが、流れは再び我々に戻ってきた。あとはこの勢いを保ち続けるだけだ。」と語った。

パスカル・バセロントヨタ シャシー担当シニア・ゼネラル・マネージャー

 「ブリヂストンのおかげで非常に力強いレースとなった。タイヤは安定していたのでこの展開は意外なことではなかった。ヤルノがワンストップ作戦でいけたのもそのおかげだ。昨日もグリップが良かった。ブリヂストンにとって力を十分に発揮した週末と言える。」と語った。