トヨタと、コンタクトレンズの国内最大手メーカーのメニコンは、効率的で環境にやさしい畜産向け たい肥化促進システム「resQ45(レスキューヨンジュウゴ)」を共同開発した。トヨタの子会社であるトヨタルーフガーデンが製造・販売元となり、豊田通商の飼料販売ルートを通じて7月1日より地域限定で販売開始される。

 現在、日本国内では年間8,900万トンの家畜排せつ物が排出されていて、2004年11月の「家畜排せつ物法」(野積み・素掘り禁止等)の完全施行以降、畜産農家では適切な処理に多大な苦労がかかっているという。

 今回開発された「resQ45」は、メニコンが保有する分解酵素・微生物を基に新開発した促進材「特別急酵」・高温菌「サーモ・マスター」を使用し、フィールド試験から得た発酵環境づくりのノウハウを活かして開発された、たい肥処理の新システムで、たい肥完成までの期間を約45日と大幅短縮し、畜産農家の負荷を軽減できるというもの。また、悪臭や温室効果ガスの低減など、環境負荷の軽減にも大きな効果を発揮するという。
 さらに、家畜排せつ物の発酵は、酸素濃度・水分率・送風量・pH等、様々な要素が関係するため、個々の畜産農家の実状に合わせて、本システムを最適に導入する技術指導を実施するとのこと。

 事業規模としては、当面、牛を飼養する農家への販売を目指し、3年後の売上は10億円を見込んでいる。また、5年後には、豚・鶏などにも拡大することで、20億円の売上を目標しているとのこと。