例によってストイックなマイナーチェンジ
今回のマイナーチェンジではエンジンそのものの改良は比較的小幅なもので、パワー&トルクの数値などは変わっていないものの、細かな改良が加えられて燃費や吹き上がり、出力特性など改良されている。
これは短時間の試乗では確認できないものだが、常に進化させていく姿勢は評価されるべきだ。
積極的に楽しめるSI-DRIVEの制御
新しいエンジン制御のSI-DRIVEは、3種類の特性を持つチューニングをひとつのエンジンで実現することを目指したもの。
電子制御をフルに活用することで、燃費が良くて滑らかな走りが得られるインテリジェント、スポーティな走りが得られるスポーツ、それをさらに高めたスポーツ#という3種類のモードを設定した。
ドライバーは自分の意志に応じて好みをモードを選択して走ることができる。
まずは2.0GTをインテリジェントモードにして走ったが、これで何の不満もない。滑らかな走りという点では特に優れていて、市街地から高速クルージングまで過不足のない走りを実現するのがこのモードだ。
しかも実用燃費が大きく向上しているというから、このモードで走るのが最もお勧めだ。
スポーツモードにすると、エンジンの性格が一変する。アクセルワークに素直に反応してパワーが盛り上がるので、気持ち良く走って行ける。
スポーティな味付けを強めたのがスポーツ#。
アクセルに対して敏感に反応して吹き上がるほか、ATの変速スケジュールもより高回転を使うようになるので、一段とスポーティな走りが可能になる。SI-DRIVEはそれなりに値打ちのあるシステムといえる。
●お勧めグレード
SI-DEIVEはとても気持ち良く走れる魅力的なエンジン制御だが、これが採用されるのはターボ仕様の2.0GTと3.0Rだけ。価格的には300万円以上のクルマでないとSI-DRIVE仕様にならないのだ。それを考えると、これをイチ推しにするかどうかは難しいところ。
SOHCエンジンを搭載した2.0iなら、210万円から買えるので、お勧めはむしろこちらだ。