ダイハツ COO
ダイハツ COO

1.3リッター(92馬力)&1.5リッター(109馬力)、どちらのエンジンもツインカムでDVVT機構を備えている。街中での使いやすさや燃費性能を徹底追求した実用エンジンである。

ダイハツ COO

このクルマの場合、積極的に運転を楽しもうとする人は少ないかもしれない。しかし心配は要らない。コラムセレクターレバーでDレンジをセレクトすれば、登坂変速機能付電子制御式4ATが勝手にスムーズなドライブをしてくれるのである。

ダイハツ COO

専用設計のサスペンションを搭載。形式としては、F:マクファーソンストラット R:トーションビーム の組み合わせ。各部の高剛性化や軽量化、十分なストロークの確保などにより、乗り心地と操縦安定性を高次元でバランスさせている。

ダイハツ COO

ABSやVSCといった安全装備の数々で、高いレベルのアクティブセーフティを実現している。

ダイハツ COO

"前" "横" "後" いずれの方向からでも55km/hの衝突に耐えられる安全ボディ「TAF」を採用。また歩行者障害軽減にも配慮した設計である。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

動力に不満はないが燃費はもうひと頑張りほしい

 搭載エンジンは1.3Lと1.5Lの3機種。1.5LはFF車だけで1.3Lには4WD車も設定されている。
 1.3Lエンジンは68kWで、1.5Lは80kWの動力性能。いずれも、このクラスではまずまず、といった感じの動力性能だ。
 クーはトールワゴンであるだけに、普通のコンパクトカーに比べると、やや車両重量が重くなるが、市街地走行を中心に考えるなら、不満のない動力性能ではある。

 アクセルワークに対するレスポンスや吹き上がりのフィールなども平凡なもので、特に不満があるわけではないが、際立って魅力的なエンジンともいえない。
 ATの変速フィールに不満はなく、走りに関してはごく普通の仕上がりである。

 エンジンは★★★★の低排出ガス仕様とされており、平成22年の燃費基準も達成しているが、グリーン税制の適用を受けるには燃費基準+10%または+20%の低燃費を達成しないといけないので、もうひと頑張りというところ。

シャシーにはやや不満が残る

 シャシー系に関してももう少し頑張って欲しいところがある。
 特に電動式パワーステアリングのフィールが良くない。超低速域や据え切りの状態でもフリクションが感じられるほどだし、走行中にもセンター付近に違和感が残っている。
 ステアリングを切り出したときのロールの出方などももう少し落ち着きが欲しいところだ。

おすすめグレード

 1.3Lエンジンでも動力性能的に不満を感じることはない。買うなら割安な価格が設定された1.3CLが第一候補。
 逆に1.5L車が欲しいなら、いっそのこそ最上級グレードのCXリミテッドを選ぶのが良い。1.5L車で170万円台の価格だから、相当に高めの設定といえるが、装備や仕様は価格に見合うものになっている。
 どうせなら満足度の高い仕様にして長く乗るのが良い。

代表グレード
1.3 CL
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3800×1690×1635
車両重量[kg]
1060
総排気量[cc]
1297
最高出力[ps(kw)/rpm]
92(68)/6000
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
12.5(123)/4400
ミッション
4AT
10・15モード燃焼[km/l]
16.4
定員[人]
5
税込価格[万円]
144.9
発売日
2006.5.8
レポート
松下 宏
写真
佐藤 靖彦
スタイル インテリア 走り&メカニズム