3つの顔を持つムーヴ
デビュー11年目、きめ細かなラインナップに発展
ダイハツムーヴは、大ヒットモデルであるライバルのスズキのワゴンRに対抗すべく95年8月にデビューしたハイトワゴン(背の高いワゴン)だ。限られた寸法枠の中で大人4人が効率よく乗ることが出来る見事なパッケージングは、その後軽自動車の標準的スタイルになっていった。
シリーズの中核となる「標準型」ムーヴはデビュー当時から続くベーシックタイプ。現行型のデビューは02年10月。これで3代目となる。小型乗用車も驚く高い品質の内外装のクオリティで、世間をアッと言わせたのも記憶に新しい。その後04年12月末にマイナーチェンジを実施し、現在もヒットを続けている。
チョイ悪ムーヴ、「ムーヴカスタム」
エアロパーツとローダウンでドレスアップされた「チョイ悪」なシリーズ、それが「ムーヴカスタム」だ。初代モデルの後期、97年に追加デビューしている。先代モデルの広告コピーでは「裏ムーヴ」と呼んでいたが、なるほど上手い表現だ。外観上は4ツ目のヘッドライトとエアロパーツの組み合わせが大きな特長である。外観の特長からか、若年層を中心に高い支持を集めている。
中でも高性能なDOHCインタークーラー付きターボエンジンを搭載した最速スポーツモデル「RS」の走りは、もはや乗用車を超えた高性能と言ってよい。総じてムーヴカスタムはムーヴシリーズのイメージリーダーといえるだろう。
脱力系担当、「ムーヴラテ」
同じムーヴ名を名乗りながら、全く異なる外観を持つのがムーヴラテ。甘〜い名前からも想像出来るように、女性ユーザーをターゲットに04年追加された新ラインナップだ。
キュートなスタイリング、和み系のインテリアと、ムーヴカスタムとは正反対な肩の力の抜具合は、いわば「脱力系」とでも表現すればよいだろうか。しかもCMキャラに元祖脱力系女性ユニット「PUFFY(パフィー)」の大貫亜美を選んだダイハツのセンスにも脱帽!
ムーヴのライバルは多種多彩!
やはり最大のライバルはスズキ ワゴンR(写真)。軽自動車のみならず、全乗用車中No.1の人気を誇る超人気モデルだ。ムーヴカスタムに相当するエアロ&ローダウンのスポーツモデル「RR(ダブルアール)」グレードを持つなどなかなか手ごわい相手だ。また、先だって発表になったホンダ ゼストも直球ど真ん中狙い。こちらも「ゼストスポーツ」という名でカスタム対抗グレードを用意している。購入時にはこれらライバルもからめてじっくり検討したいところだ。
クラスを超えた高性能「ムーヴカスタムRS」のライバルには・・・
カスタムシリーズの中でも最上級モデル「RS」になると価格も高額になり、また性能も1300〜1500ccクラス並みとなることから、乗用車のトヨタ bB(写真)や日産 キューブなども十分に射程範囲になる。ただし税制面のメリットやリセールバリューの高さを考えれば、ムーヴカスタムRSに軍配があがるかもしれない。その場合、あえて軽でなければならないのかどうか、そのあたりをもう一度考えた上での検討が必要になる。
ムーヴラテのライバルは
いっぽう、ムーヴラテシリーズの直接ライバルはホンダ ライフがあげられるだろう(写真)。キュートなスタイリングに品質感の高いインテリアは強敵だ。
また、ボディスタイルは大きく異なるがスズキ ラパンも気になる1台だろう。凝りに凝ったレトロ風の造りがラパンの持ち味。いっぽうのムーヴラテはというと、肩に力の入っていない「脱力系」なムードがいい。
次ページからは「オススメグレード」をご紹介
( 続きは近日公開! )
- ページ1: デビュー11年目を迎えたダイハツ ムーヴシリーズを徹底分析! その1
- ページ2: ダイハツ ムーヴシリーズを徹底分析!その2「ムーヴ」
- ページ3: ダイハツ ムーヴシリーズを徹底分析!その3「ムーヴカスタム」
- ページ4: ダイハツ ムーヴシリーズを徹底分析!その4「ムーヴラテ」
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