BMW130i M-Sport
BMW130i M-Sport

Z4ほどではないにしろ、個性的なスタイリングをもつ。好き嫌いのハッキリするデザインだ。

BMW130i M-Sport

クラス唯一のFRマシンとしての価値は高い。ただ、リヤビューだけを見ていると、卓越したパフォーマンスを発揮するマシンとは思えないほどの平凡さに悲しさを感じてしまう・・・。

BMW130i M-Sport

メーターまわりはとてもシンプル。ステアリングは少々太めで、しっかりと握れるタイプ。

BMW130i M-Sport

小さいボディに3リッター直6エンジンを搭載。無理やり積んでいるように見えても、重量配分はこだわりの50:50。超一級の運動性能を発揮する。

BMW130i M-Sport

標準装着では17インチホイールを履く。オプションで18インチが用意される。17、18インチともランフラットタイヤだ。

BMW130i M-Sport

非常に扱いやすいマニュアルシフト。ただ、もっとイージーに130iを楽しむのならSMGなどが欲しいところ。

BMWファンはマニュアルに飢えている!?

 マニュアル免許を取ってすぐに乗ってもうまく運転できる。長年運転しているベテランが乗っても愉しい。サーキット走行をうまくこなすテクニックを持っているドライバーが乗っても飽きないクルマ。それがBMW130iだ。
 2005年のIAA(フランクフルトショー)でお披露目された130iが、日本にどんな仕様で来るか興味があった。1シリーズに直列6気筒3リッターエンジンを搭載したのだから、ただのATでは物足りない。どうせならバリエーションのひとつとしてクラッチペダルつきのMTが欲しい。それならきっと日本のユーザーも喜ぶだろう。なにせ昔はBMWマニュアル車輸入要望の署名まで集まった時代もあるくらい、BMWファンはマニュアル車に飢えているのだから。

大人の玩具って・・・

 そこでBMWジャパンのヘスス・コルドバ社長に直撃インタビューを試みた。「日本仕様の130iにMTはありますか?」と聞いたら、「もちろんMTを用意する。あれは大人のトイ(おもちゃ)だからね。」という答えが返って来た。それでMTもあるのかと喜んでいたら、なんと日本仕様はMスポーツバージョンの右ハンドルの6速MTしかなかったから驚いた。
 でも初めて130iをドライビングしたとき安心した。ものすごく運転しやすいMTだったからだ。

パワーがあっても、とにかく扱いやすい。

 クラッチペダルの動きはそのままクラッチプレートを動かしてくれるから、ペダルをゆっくり戻すだけで発進はいとも簡単にできる。シフトレバーの操作も節度があり、どこにギヤが入っているのか判りやすく、ゆっくりしたシフトも速いシフトも自在にできる。ハンドルは微小舵から手応えとともに正確に反応し、クルマとダイレクトにつながっている。
 縦置きエンジンのメリットで発進時や走行中にアクセルペダルの踏み込み具合によってギクシャクすることがない。パワートレインも一体となっているから、こんなにトルクとパワーがあっても、ものすごく扱いやすいのだ。いま一番手軽にBMWの真髄を味わえるクルマだ。

達人プロフィール: こもだ きよし
職業:モータージャーナリスト
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)、JAF交通安全委員会委員、セーフティドライビング・インストラクター・アカデミー会長、警察庁運転免許制度に関する懇談会委員、BMWドライバー・トレーニング・チーフインストラクターなど...
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代表グレード
BMW130i M-Sport
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,240×1,750×1,415
車両重量[kg]
1,430
総排気量[cc]
2,996
最高出力[ps(kw)/rpm]
265(195)/6,600
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
32.1(315)/2,750
ミッション
6MT
10・15モード燃焼[km/l]
10.2
定員[人]
5
税込価格[万円]
487.0万円
レポート
こもだ きよし
写真
佐藤靖彦
モデル
川口みさ