メルセデスの新型多目的コンパクトカー Bクラス
フロントとは裏腹にスッキリしたリヤビュー

フロントは押し出しの強いデザインだが、リヤビューは落ち着いた雰囲気にまとめられている。

専用デザインを採用するB200のインパネ

インパネはAクラスに似ているが、Bクラス用にデザインされ、質感も高められている。

レガシィ並に広いBクラスのラゲッジルーム

ラゲッジルームはレガシィ並を実現。フロアを2段式にしてフラットなフロアをつくることも可能だ。

ダブルフォールディング方式で広くフラットなラゲッジを作ることが可能

リヤシートを前方に可倒すれば、広くフラットなラゲッジルームを作ることが可能だ。

黒い溝の分だけラゲッジフロアを上げることができる

黒い溝の分だけラゲッジフロアを持ち上げることが可能。

A170のフロントシート

ベースグレードとなるA170のフロントシート。パワーシートは装備されないが、安っぽい印象はない。

A170のリヤシート

A170のリヤシート。シートスライドは付かないが、この状態でもEクラス並みのレッグスペースを確保している。

ミッションは全車CVT

ミッションは全車CVTを採用。7速のマニュアルモードも装備される。小物入れの中には全車標準装備のハンズフリーフォンのジャックがある。

193馬力を発生するB200ターボのエンジン

シリーズ最強の193PSを発揮するB200ターボのエンジン。A200ターボアバンギャルドと同じエンジンだ。

Aクラスとは違った魅力のコンパクトカー登場!

 1月23日、メルセデス・ベンツから新型多目的コンパクトカーのBクラスが発売された。Bクラスはその名の通り、既存のAクラスとCクラスの間を埋めるモデルとして誕生しているが、パッケージングはAクラスに近い。

BクラスはAクラスのプラットフォームやエンジンをベースに、ボディサイズをひとまわり拡大し、優れた居住性とラゲッジスペースを実現している。エクステリアもエッジの効いたボディラインを採用し、Aクラスとは違った魅力を持つデザインに仕上げている。

 ボディサイズはAクラスよりも全長で420mm、ホイールベースで210mm、全幅で15mmほど大きくなっているので、長さに関しては大幅に拡大されている。ボディサイズが大きくなったことで、1595mmの全高の高さが見立たなくなり、全体的なシルエットも腰高感がなくなっている。フロントマスクもAクラスよりも押し出し感が増し、よりベンツらしい迫力に満ちあふれている。その反面、リヤビューは新型Mクラスに似た落ち着いたデザインにまとめられている。

優れた居住性とラゲッジスペースが特徴!

 BクラスはAクラスに対して全長が長くなったことで、後席の居住性とラゲッジスペースが大幅に拡大されている。後席はEクラス並みのレッグスペースを実現し、サイズ以上のゆとりを感じさせてくれる。

 ラゲッジルームの容量も十分に確保されており、レガシィワゴンと同等のスペースを実現しているという。ラゲッジルームはフロアをワンタッチで上下することができ、通常は下の位置で広く使い、リヤシートを可倒して荷室をフルフラットにするときには、フロアを上げることで高さを調整することができる。Aクラス譲りの、こういった工夫も見逃せないポイントだ。

 運転席のインパネも見た目はAクラスに似ているが、専用にデザインされており運転席に座った印象も開放感が高まっている。Bクラスにはエレガンスという上級モデルは設定されていないが、ベースグレードのB170でもAクラスのエレガンス並みの装備が施されているので、安っぽさが感じられないのも魅力だ。

Aクラスと大差ない価格も魅力

 BクラスのラインナップはB170とB200、B200ターボの3種類。価格はベースのB170が300万円を切る、299万2500円とお求めやすい設定。AクラスでもA170エレガンスは288万7500円もするので、エレガンス並みの装備を持ったB170が、300万円を切るというのは、お買い得といえるだろう。Aクラスと大差ない価格で、ベンツらしいエクステリアと、ファーストカーとしても通用する広い室内を持つBクラスは、今後はAクラスの存在を脅かし、メルセデスのコンパクトカーの主役となるに違いない。

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代表グレード
A170
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4270×1780×1605mm
車両重量[kg]
1380kg
総排気量[cc]
1698
最高出力[ps(kw)/rpm]
116ps(85kw)/5500rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
15.8kg-m(155N・m)/3500〜4000rpm
ミッション
CVT
10・15モード燃焼[km/l]
12.8
定員[人]
5
税込価格[万円]
299万2500円
発売日
2006年1月23日
レポート
岡島裕二
写真
岡島裕二