2005/12/24 00:15

 記録的な大雪の影響で、トヨタ自動車は工場に納入する部品の陸上輸送に遅れが出たため、国内の全15工場で23日夕方に操業を停止した。ホンダや三菱自動車、ダイハツ工業でも組み立てラインを止めるなど、自動車メーカーを中心に生産活動への影響が広がった。
 トヨタでは、愛知県内の完成車やエンジンなどの12工場と、生産子会社であるトヨタ自動車九州(福岡県宮田町)、トヨタ自動車北海道(北海道苫小牧市)、トヨタ自動車東北(宮城県大和町)の3工場で、23日夕方から深夜までの数時間、操業を止めた。「生産の遅れは残業などで十分対応可能」(同社広報部)としている。24、25日は休業のため、週明け26日朝から操業を再開する予定。
 トヨタは在庫を最小限にして生産を効率化する「カンバン方式」という生産手法を持つが、大雪による交通網の乱れなどで影響を受けた。
 ホンダは三重県鈴鹿市の鈴鹿製作所で23日朝から午後3時まで停止し、約2500台分の生産に遅れが出た。今後、残業や休日出勤での対応を検討する。
 愛知県岡崎市の三菱自動車岡崎工場も午後1時から同5時まで生産を停止。数百台に影響が出たが、年内に残業で埋め合わせる方針。
 ダイハツ工業でも滋賀、京都、本社(大阪府池田市)の各工場で23日昼すぎから操業を一部ストップし、夜からは全面的に操業を停止した。日産自動車も神奈川県横須賀市の追浜工場などで生産を止めた。

( 共同通信 )