正式名称はこちら葛飾区亀有公園前派出所

 こち亀。このマンガは凄い。何が凄いって生まれた年がおいらと同じだということ。1976年に読み切りとして「始末書の両さんの巻」が「週刊少年ジャンプ」に掲載された。これが好評だったため、翌年の1977年42号から連載を開始。
 そして、現在に至る、と。
 やんごとなき理由で全巻うっぱらってしまいましたけれど、持っていましたよ。くまなく、ぜんぶ。当然、こち亀のすべてがわかる「カメダス」も。ちなみに、おいらが保有していた1巻〜3巻は伝説とも言われる初版本、山止たつひこ名義の単行本なんです。
 すごいでしょ?知ってた?こち亀の原作者である秋本治氏は、当時「がきデカ」を描いていた山上たつひこ氏の大ファンでして、氏に憧れて「山止たつひこ」というペンネームにしていたんですね。
 そんな秋本治氏の同期で著名な漫画家といえば「ゴーマニズム宣言」でおなじみの小林よしのり氏。小林よしのり氏は当時、「東大一直線」という作品を連載していまして、背景にいろんな情報を書きあって二人で遊んでいたりしたんですね。だから、初期のこち亀や東大一直線はコマの隅々まで読むと面白いのですよ。あの頃、大ブームだったオールナイトニッポンに関しての情報とかも書かれていますし。
 そうそう、そんな山止たつひこ氏が秋本治という本名になったのは連載100回を記念しての時。そのときに登場したのが芦屋のお嬢様、秋本貿易の社長令嬢、秋本麗子なんですね。ちなみに、彼女はフランス人とのハーフ、本名は秋本・カトリーヌ・麗子。滝川クリステルと同じなんですね(滝川クリステルの本名は滝川・ラドゥ・クリステル・雅子)。そんな彼女には秋本優っていう妹がいまして、個人的にはそっちの方が好みのタイプです。

話がそれてしまったので、クルマのハナシを・・・

 さてさて、こち亀です。作者である秋本治氏は大のメカ好き。そんなワケで、初回から作品の至る所にいろんなメカが出てくるのです。拳銃、戦車、ラジコン、バイク、もちろんクルマも含まれます。大原部長がはじめて買った愛車が日野ルノーであったり、両さんが子供の頃、マツダのオート三輪にひかれたことがあったり・・とあるのですけれど、こち亀とクルマを語る上で絶対にはずせない人物といえば中川コンッツエルンの御曹司・中川圭一の存在でしょう。
 誕生日は12月24日。元プロレーサーにして、元ファッションモデル。それなのにナゼか巡査もしていて、中川財閥の社長もしている、と。
 そんな彼は大のクルマ好き。自宅のガレージには何百台もの愛車が止まっており、その日の気分によって派出所に通勤してくるクルマを選ぶという生活を送っているのです。時にはフェラーリ512BB、時にはロータスヨーロッパ、時にはランボルギーニイオタ。初期の頃からじっくり読むと、登場するクルマの凄さがよくわかります。
 このセンスはやはり、秋本治氏の知識があってのこと。やれ、マクラーレンF-1 GT-Rが市販されれば、それが作品中に登場しますし、フェラーリF40や、ポルシェ959だって普通に登場してしまうのです。さすがマンガ!
 しかし、こち亀には中川をはじめたくさんのお金持ちが出てくるのです。もう、ホリエモンや村上ファンドなんて相手にならないくらいの。
 そんな中で、おいらの心に強く残っているのが、こんなハナシ。なじみのプラモやでプラモを見ている両さん。そこに中川が(確か)ブガッティEB110(もしかしたら、マクラーレンF1だったかもしれない)で登場。それからしばらくして、2人を派出所に連れ戻すために麗子が(確か)ブガッティEB110(もしかしたら、マクラーレンF1だったかもしれない)で、登場。で、最後に中川の恩師である江崎教授が(確か)ブガッティEB110(もしかしたら、マクラーレンF1だったかもしれない)で登場。それまでよくわかんなかったブガッティというメーカーがとても凄いメーカーだということをこれでわかったんですね、はい。
 いやね、ごめんなさいね。こち亀は歴史がありすぎて「メカドック」のように正しく語ることが出来ないのですよ。今度、ブックオフで全巻買い集めて、勉強し直してから語ります。