メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン
メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン

これがあのメルセデスのエンジンか? と、思うほどキレイに回る。フラットなトルク特性もあり、フィーリングも抜群で扱いやすいのも特徴。4つ星の低排出ガス車としても認定されている。

メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン

7速ATの効果も絶大で、快適な高速クルージングが楽しめる。

メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン

標準仕様のタイヤサイズは225/55R16。オプションのスポーツパッケージ装着車は、AMGの5スポークアルミホイールとなりフロントが245/40R18、リヤが265/35R18となる。写真は標準車。

メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン

とてもスムースな走りを演出する7速AT。トランスミッションのケースは、マグネシウム製にするなど軽量化も図られている。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

抜群の速さとフィーリング!

 E350に搭載された新エンジンはものすごく良いエンジンだった。メルセデス・ベンツの3L級エンジンが直列6気筒からV型6気筒に変更されたときには、あまり良い印象がなかったが、今回の改良はすごく良くできたといえる。
 動力性能は200kW/6000rpm、350N・m/2400〜5000rpmの実力。自然吸気の3.5Lエンジンで200kWのパワーは相当なもの。国産車にはさらにパワフルなエンジンも搭載されているが、2400回転で350N・mからのトルクを発生する自然吸気エンジンはほかにはない。中低速域でのトルクフルな実力により、走りは実にスムーズなものとなる。巡航状態からアクセルを踏み込むと豪快な加速フィールが味わえるのだ。
 しかも、組み合わされるのが7速ATの7Gトロニック。これまではV型8気筒の5.0Lエンジンだけに組み合わされていたが、今回から3.5Lエンジンにも設定されるようになった。7速ATというのはベンツ独自のもので、幅広いレンジをカバーすると同時にクロスしたギア比の設定によってつながりが良くなるため、少ないショックで力強い走りが可能になる。ATレバーにはティップシフトが採用されているのでレバーをわずかに左右するだけでマニュアル車感覚の走りを楽しむこともできる。
 車両重量は1800kgとかなり重いのだが、その重さを感じさせない軽快な走りが可能である。さすがはメルセデス・ベンツといった感じの走りが実現されている。
 今回はセダンのAMG55にも試乗したが、V型8気筒5.0Lのスーパーチャージャー仕様のエンジンは、350kW/700N・mという圧倒的な実力を発揮する。容易なことではアクセルを全開にすることができないくらいの実力で、ちょっとアクセルを踏み込めばあっという間に高速域に達している。専用のチューニングが施されたエアマテックDCサスペンションが優れた操縦安定性を発揮するため、安心して走らせることが可能だ。

●お勧めグレード

 E350の新設定によってEクラスはセダン/ステーションワゴンとも5グレードずつのグレード構成になった。E350は本体価格ベースでは700万円台、消費税込みでは800万円台が中心価格帯となって相当に高いのだが、Eクラスを買うならE240やE500アバンギャルドではなくE350アバンギャルドを選ぶのが正解。極めて魅力的なメルセデス・ベンツだ。

代表グレード
Eクラス ステーションワゴン アバンギャルド
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,850×1,820×1,480
車両重量[kg]
1,800
総排気量[cc]
3,497
最高出力[ps(kw)/rpm]
272(200)/6,000
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
35.7(350)/2,400〜5,000
ミッション
7AT
10・15モード燃焼[km/l]
8.5
定員[人]
5
税込価格[万円]
814.8
発売日
2005年2月21日
レポート
松下 宏
スタイル インテリア 走り&メカニズム