スキのない作りこみはサスガ。強いていえば、ナビ画面の見やすさが課題。
インテリア回りはメルセデス・ベンツの文法に従ってしっかりデザインされている。Aピラーの傾斜を抑えたデザインは良好な乗降性を確保するものだし、運転席に座ると十分な広さと適度な包まれ感が感じられる。後席の居住空間もたっぷり確保されており、大柄な大人が乗ってもゆったりくつろいで移動できる空間が作られている。
シックな感じの木目パネルやメダル調のパネルなどを組み合わせることで、見栄えの良さや品質感を確保しているのはさすがにメルセデス・ベンツといった印象だ。
アッパーミドルクラスのやや大柄なボディを持つことあって、ラゲッジスペースの余裕も十分だ。ヘッドレストを外すことなくフルフラット化できるダブルフォールディング式のリヤシートは、分割可倒式とすることによって乗員と荷物の量に応じたフレキシブルな使い勝手を発揮する。
細かな点を指摘するなら、スピードメーターやタコメーターの文字盤が小さめであることや右ハンドル車のATレバーの表示が左ハンドル用になっていることなどがあるが、これらはささいな問題といえる。
ただ、カーナビの液晶画面が小さくて設置位置が低いことは改良が望まれるポイント。見やすさからいえば、もっと大きくて高い位置に設置されるべきだ。日本に比べるとヨーロッパはカーナビの普及が遅れており、自動車メーカーの対応も後手後手に回りがちなのが実情である。