意外に身近なお役所カー

自分が購入した中古車の前所有者を知っている方は、
どれくらいおられるでしょうか?

所有者の履歴は陸運局で申請すれば数日で判明します。
もしかしたら「前オーナーは有名人の○○さん」なんてことも。
でも、それって個人情報保護法の観点から見ればどうなんでしょう?

以前、ネットの車売買掲示板上で前所有者が最高裁判所という、ミステリアスな旧車(30年落ちのセドリック)の売り物件が出ていました。

その他にも、前所有者が地方自治体、消防署、病院、交通安全協会、道路公団といった車を見たことあります。

血税で過剰整備の良質車

実はお役所などから払い下げられた車は、庶民の血税で過剰に整備されていますので、使用年数のわりに距離が少なく程度も良い車が多いのです。

公務などに使用される車ですから、スポーツカーなどは期待できませんが、ラインナップは軽自動車からトラックまでいろいろあります。

しかし、いざ売買となると、お役所によっては名義変更や譲渡に必要な書類を出してくれないところもあります。いくら程度が良くても、必要書類がなければ車として登録できません。

たとえ海外に輸出する中古車であったとしても、最近では書類が必要な場合がほとんどです。

車にも職歴があります

輸入車でいえば、アストロなどアメリカ本国で商用バンとして使われていた物が、コンバージョンなどのカスタムを施されて日本に入ってくることもあるみたいです。まさか自分の車が元営業車だったなんて?
・・・ありえる話です。

またハイルーフ車についても、現地のコーチビルダーが木材で加工して作ったりしているのもあるようですが、そもそも木製のルーフ加工が気候の違う日本でどれだけ通用するのでしょうか?
考えると少々恐ろしいものがありますね。

シボレーカプリスワゴンの例では、現地で寝台車として使用されていた車がカスタムされて日本に入っていたりします。その他にも、現地ではタクシーやパトカーだった車が払い下げられ、何事もなかったかのように加工されて、日本国内で走っている例を良く聞きます。

意外と中古輸入車販売店でも知らない事実が・・・
そういった意味では、買取専門店の中古車物件は出所がはっきりしているというメリットがあります。

中古車はお店選びも大事

最近では、車検証に距離が記入されるようになり、メーター改ざんの可能性が低くなってきています。

しかし、以前は東京の個人タクシーの払い下げ車が、地方の中古車店でフルエアロを付け社外メーターなどに交換後、距離不明の中古車として出回っていたこともあったようです。

というのも、東京近郊の個人タクシーにはガソリン車が比較的多く、また法人の社用車のようにセダンだけでなくハードトップの車も多く存在したことから、格安のベース車として選ばれたのかもしれませんね。

中古車はお店選びも大事です。

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