重さを気にさせないパワフルな加速フィール!
搭載されるV型8気筒4.5Lエンジンは排気量の余裕を生かした245kW/455N・mの圧倒的なパフォーマンスを誇る。245kWのパワーは馬力に換算すると333psに相当する。試乗した箱根の山道ではこのパワーを生かしきることはできないが、前に試乗したM45の印象などと合わせて考えると、気持ち良い加速の伸びと余裕の高速クルージングが味わえるクルマであるのは間違いない。
試乗した450GTスポーツパッケージは専用にチューンされたサスペンションやリヤアクティブステアが装備されるほか、タイヤも450GTが18インチなのに対して450GTスポーツパッケージでは19インチが標準となる。40タイヤの割には意外に乗り心地もスポイルされておらず、硬めの落ち着いた乗り心地と高い操縦安定性を発揮する。
タイトコーナーの連続する芦ノ湖スカイラインは、大排気量エンジンと大柄なボディのフーガにとっては必ずしも得意なシーンではないが、大排気量エンジンならではの走りの余裕には一定の魅力がある。
●お勧めグレード
450GT系は350GT系に比べると120万〜130万円ほど高くなる。これだけ大きな価格差があると、外観上も明確な差別化が欲しいと考えるユーザーが多いのではないか。圧倒的な動力性能とそれがもたらす走りの余裕は評価できるものの、それを発揮できるシーンがどれだけあるかを考えると、500万円を超える予算を出して買うクルマかどうか疑問。マッチョなクルマがお好きな方にどうぞというしかない。