走りを重視したFRベースの本格派SUV
エスクードは初代モデルが昭和63年にデビューし、街乗りを重視した4WD車(当時の日本にはまだSUVという言葉がなかった)として人気を集め、特に平成2年にロングホイールベースのノマドを追加した後、好調な売れ行きを続けたクルマだった。その後、数多くのライバル車が市場に参入してくる中で、アメリカ市場を重視して開発した2代目モデルがやや人気薄になっていた。
そんな状況の中で、スズキのフラッグシップカーであり、スイフトに続く世界戦略車として開発された3代目エスクードが登場した。ひと回り大きくなったボディは直線的ですっきりしたデザインが採用されているが、全幅が1800mmを超えるところまで大きくなったのは日本よりも海外市場を重視したためか。
今回のモデルではオンロードでもオフロードでも良く走るクルマを目指して開発が進められ、ボディや4WDシステムなどが全面的に新しくなっている。従来はフレーム付きのボディだったが、今回のモデルははしご型フレームと一体化したモノコックボディを採用するとともに、4WDシステムもFRを基本にしたエンジンを縦置きに搭載するレイアウトを継承し、システムそのものはLSD付きセンターデフ式フルタイム4WDとされた。