コーナリングの正確さは高いレベルにある
走りはゆったり感のある落ち着いたものだ。国産セダンに乗り継いできた人だと、少し固めと感じ、ヨーロッパセダン好きには少し柔らかめに感じるような足まわりのセッティング。
しかしながら、コーナリングの正確さは高いレベルにある。ステアリングインフォメーションが少し希薄な印象はあるが、舵角とボディの動きには一体感がある。ホイールベースが2.7mもあるFFとすればなかなかよい印象。
EPS(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)を登載
車両安定装置としてESPが装着されるが、それに頼ることなく安定感のある走りを実現する。ESPの効きがちょっと強め(といっても現行のクルマのなかで平均的レベル)なのが気になったが、コーナリング中に大きく逸脱するような状況が訪れたときには、役に立つ装備なので普通に走る人なら装着されていたほうがいいだろう。
エンジンはトルク特性がフラットで乗りやすい。静粛性も高くレベルを実現しているが、若干ギヤノイズが進入するシチュエーションもあった。ATのできはよく、変速時のショックは皆無に等しい。スポーツドライビング向きのエンジン特性ではないが、上級のセダンとしてはマッチングのいい性能を持っている。
ミドルクラスのセダンで、リーズナブルなものを求めているなら、一度は試乗してみる価値のあるクルマだ。