クルマのカタログ集めだけではガマンならん!
子どもの頃から飛行機やクルマなど、動くものが好きだった。最初にはまったのは、クルマのカタログ集めだ。これは、おカネがかからない。子供にとって最高の趣味だった。最寄りのディーラーに行けば、タダで豪華なカタログがもらえる。運がよければジュースは出るし、クルマにも乗せてくれるのだから、これはこたえられない。春休みや夏休みは、毎日のようにディーラー回りに精を出した。
小学生のときは親と一緒にディーラーに行くことが多かったが、中学生になるとひとり、またはクルマ好きの同級生と一緒にディーラー巡りに行くことが多くなる。当然、茨城の片田舎では輸入車のディーラーなんて少数だ。カタログ集めは、必然的に国産車が中心となる。でも、親しくなるとディーラーのセールス氏は親切だった。高価なスカイラインGT−Rやコスモスポーツなどのカタログもくれるようになる。これらのカタログは今でもボクの宝物だ。
だが、カタログだけでは飽き足らなくなり、おもちゃのクルマも集めるようになった。我が家でも親の機嫌がいいときはミニカーを買ってくれる。だが、その当時、ミニカーは高嶺の花だ。おいそれと手が出せる代物じゃなかった。今と同じように、自動車専門誌よりはるかに高かったのである。
小学生のころは、大きくて割安感のあるブリキのおもちゃに引かれ、パトカーやトラックなどを集めた。また、手の届きやすいプラモデルも作るようになる。当時の主流は24分の1スケールのプラモ。32分の1も手頃だったから人気が高かった。その少し後にタミヤが12分の1スケールのプラモを発売する。これは作るのが大変だったが、かなりリアルだった。プラモ作りは、そのままスロット・レーシングの世界の扉を開いている。