収集したミニカーの一部

クルマのカタログ集めだけではガマンならん!

 子どもの頃から飛行機やクルマなど、動くものが好きだった。最初にはまったのは、クルマのカタログ集めだ。これは、おカネがかからない。子供にとって最高の趣味だった。最寄りのディーラーに行けば、タダで豪華なカタログがもらえる。運がよければジュースは出るし、クルマにも乗せてくれるのだから、これはこたえられない。春休みや夏休みは、毎日のようにディーラー回りに精を出した。

 小学生のときは親と一緒にディーラーに行くことが多かったが、中学生になるとひとり、またはクルマ好きの同級生と一緒にディーラー巡りに行くことが多くなる。当然、茨城の片田舎では輸入車のディーラーなんて少数だ。カタログ集めは、必然的に国産車が中心となる。でも、親しくなるとディーラーのセールス氏は親切だった。高価なスカイラインGT−Rやコスモスポーツなどのカタログもくれるようになる。これらのカタログは今でもボクの宝物だ。
 
 だが、カタログだけでは飽き足らなくなり、おもちゃのクルマも集めるようになった。我が家でも親の機嫌がいいときはミニカーを買ってくれる。だが、その当時、ミニカーは高嶺の花だ。おいそれと手が出せる代物じゃなかった。今と同じように、自動車専門誌よりはるかに高かったのである。

 小学生のころは、大きくて割安感のあるブリキのおもちゃに引かれ、パトカーやトラックなどを集めた。また、手の届きやすいプラモデルも作るようになる。当時の主流は24分の1スケールのプラモ。32分の1も手頃だったから人気が高かった。その少し後にタミヤが12分の1スケールのプラモを発売する。これは作るのが大変だったが、かなりリアルだった。プラモ作りは、そのままスロット・レーシングの世界の扉を開いている。

達人、お気に入り! クルマのおもちゃを紹介

ホンダF1プラモデルRA273

 タミヤが送り出した12分の1プラモはビッグスケールと名付けられた。その第一弾となったのがホンダのF1(RA273)だ。3リッター時代の最初の作品で、1966年シーズンにデビューしている。3リッターのV型12気筒エンジンはF1最強のパワーを絞り出す。写真のホンダF1は83年にホンダがF1に復帰したのを記念して発売された限定の復刻版プラモ。

ハコスカGT−Rのカタログ

 クルマのカタログは1960年代から集め、今も続いている。引っ越しを何度も繰り返しているし、実家も移っているので消失したカタログも少なくない。写真はハコスカのハードトップGT−Rのカタログ、67年のカーグラフィックとオートスポーツ誌。日本初開催の富士24時間レースについて特集記事を組んでいる。