環境性と実用性を兼ね備えたモデル

 ゼネラルモーターズ・アジアパシフィック・ジャパンは8月10日、サーブの新型9-5 2.0tバイオパワーモデルを、レンタカー会社大手のエイビスに導入すると発表した。7月30日に最初の200台が納車され、今秋にはさらに200台が納車される見通し。

 今回導入される新型9-5 2.0tバイオパワーモデルは、エタノール85%とガソリン15%を混合したE85燃料を使用した、二酸化炭素の発生量を抑えた車で、レンタカーとして導入されるのはスウェーデン国内では始めてのこと。ちなみにこの「バイオエタノール」と呼ばれる燃料は、スウェーデン全国のガソリンスタンドで手に入れることができるという。

 エタノールは再生可能な燃料で、スウェーデンや他の国々で農作物や樹木の廃棄物等を原料として生成される。農作物や植物は、生長する過程で光合成を行い大気中の二酸化炭素を取り込むことで、自動車から排出される二酸化炭素と相殺される。よって、エタノールは、ガソリンとは異なり地球温暖化現象の原因となる温室効果ガスである二酸化炭素の排出量の増加にはつながらないとのこと。

 9-5バイオパワーモデルは、環境に優しいだけでなく、ユーザーにとっての実用性の高さが大きな魅力。特に調整の必要もなく、ガソリンのみで駆動、あるいはE85とガソリンとの混合燃料でも駆動させることができる。エイビスは、必要に応じてガソリンとエタノールの両方を使用できるという点を最大のメリットとして評価している。