9種類もある自動車関連税

 今やクルマは生活必需品と言っても良いくらいに生活の中に入っているが、税金を取る側からすると必ずしもそうではないらしい。高額商品であるクルマを買える人はお金持ちだから税金の負担能力があると考えるらしく、クルマにはさまざまな税金が課せられている。しかもクルマには登録制度があって登録時に確実に捕捉できるから、取りこぼしのない課税先と見られているのだ。

 クルマにかかる税金は、クルマを取得することに対して課税される自動車取得税、クルマを保有することに対して課税される自動車税/軽自動車税と自動車重量税、クルマを使用することに対して課税される揮発油税、地方道路税、軽油引取税、石油ガス税といった具合にさまざまなシーンでさまざな税金が課税される。もちろん車両価格の中には5%の消費税も含まれているから、クルマに対する税金は9種類にものぼるのだ。

 自動車税/軽自動車税のように、1台のクルマにどちらか一方しか課税されないものもあるので、9種類全部がかかってくるわけではないが、クルマの税金が複雑でなおかつ結果として非常に重いものであることが良く分かるだろう。

7年乗ると納税額が車両価格を上回る!?

 国ごとに制度が異なるので単純な比較はできないが、先進国の中で日本は自動車に対して重い税金を課している国であるのは間違いない。ある試算によると、1500ccクラスのクルマを買って7年くらい乗っていると、納税額が車両価格を上回るほどだという。

 税金のほかにも自賠責保険料やリサイクル料金のように、負担しないことにはクルマを手に入れることができない費用もある。これらは名前が税金でないだけで、実質的には税金と同じようなものである。

 税金は法律で納税が決められているものだから、基本的には逃れることができない。ただいくつかの税金については安く上げることが可能なので、次回はその節税法を紹介しよう。