シトロエン Elysee VIP

最近のシトロエンデザインと比べると、少々地味な印象。 リヤビューはフォーマルなイメージが強いデザイン。 シンプルなメーター回り。ドライバーズカーではないことをアピールするかのよう。Ｂピラー部の太さに注目。いかにもリムジンといった様相だ。 当然のことながら、リヤシートは余裕タップリ。

セダン好きの中国人向け 　中国中央部の湖北省に本拠を構える東風汽車（ニッサン、ホンダとも合弁会社を持つ）とのジョイントベンチャーを1990年に開始したプジョ−・シトロエン・グル−プ。ローカルモデルのシトロエン・エリッセは、そのプロジェクトの一貫として生産・販売され、クサラ＆ピカソ、フカング(昔のZX)とプラットフォーム（Nプラット）を共有するモデルだ。 　中でも、このVIPは2700mmのホイールベースを持つストレッチリムジン（＋200mm）で、まさにセダン好きの中国人ユーザーならでのグレードだ。エンジンは106psを発する1.6Lと非力だが、日本や欧米にはない設定で、なかなか興味深い。 　2003年は10万台のセールスを記録したプジョ−・シトロエン・グル−プだったが、昨年には6億ユーロを投資して、生産台数を2倍の30万台に引き上げる計画を打ち出したが、8万台に落ち込み、苦戦中。エリッセはパーツの現地調達率が80％を越えているが、他モデルはそれに満たず、早急な改革が求まれている。