ヴィッツは初代モデルが大ヒットしたクルマだ。CIの変更によるネッツ店の展開とタイミングを合わせたことがヒットした理由のひとつだが、クルマそのものも、存在感のある個性的なデザイン、合理的なパッケージングによってミニマムなサイズのボディの中に大人が座れる空間を確保したこと、必要にして十分な走りの性能を備えたこと、コンパクトカーらしい経済性の高いクルマに仕上げたことなどが評価されたポイントだ。
今回のモデルは、モデルチェンジというよりも新しいクルマを作るような意気込みで開発が進められたというが、従来からのヴィッツの良さをきちんと継承発展させるクルマに仕上げられている。
新型になって最も大きく変わったのはパッケージングだ。ボディの全長とホイールベースが100mm前後長くなったことで、リヤシートの足元に余裕が生まれたほか、ちゃんと荷物を積めるラゲッジスペースが確保された。
外観デザインもボディサイズの拡大を反映したものになった。全体的には従来のヴィッツのイメージを継承しながらも、フロント回りなどは一段と個性を際立たせ、サイドビューはボディの延長がはっきりと分かるデザインになった。