シボレー シボレー・コルベット

世界基準を突破したリアル・アメリカン・スポーツ

 アメリカ人が最も愛する車がシボレー・コルベット。彼の地では私たち日本人には信じられないほどの人気を誇っているモデルなのである。そのシボレー・コルベットの新型モデルが来年2月11日より日本でも発売になる。

 新型コルベットは、 “Power、Passion、Precision(よりパワフルに、情熱的に、精緻に)”のコンセプトの下、全面新設計が施されたモデルだ。量産型としてはコルベット史上最強の、最高出力404馬力(最大トルク55.6kg-m)を発生する新開発LS2型V8・6.0リッターエンジを搭載しているのが大きな特徴。このモンスターエンジンに組み合わされるトランスミッションは4速ATと、なんと6速MT。それも、一般的な乗用車のようにエンジンとトランスミッションが組み合わされてボンネットの下に押し込まれているのではなく、エンジンはエンジンルームに、トランスミッションはリアのトランク付近にと分けて搭載されているというのだ。これにより重量配分は完全に50:50を実現。このボディバランスと上下不等長アームによるダブルウィッシュボーンに、横置きリーフスプリングを組み合わせた独立懸架方式というコルベット独自のサスペンション形式がそなわり、ヨーロッパ製のスーパースポーツカーと互角に張り合える運動性能を手に入れているという。

伝統のリトラクタブルヘッドライトを捨て、新たなスタイルを手に入れた

 デザインに目を移せば、まず鋭いヘッドライトに視線がとまる。コルベットといえば約40年前に登場した第2世代より、リトラクタブルのヘッドライトであるというのがいわば不文律の伝統であった。が、新型コルベットはこの歴史にピリオドを打ったのである。代わりに、世界屈指のcd値0.28という空力性能を手に入れたのであった。

 が、室内に目を移せば初代からの伝統が色濃く息づいている。半円形のインパネと同形状に助手席グローブボックスの形がなっているのは、コルベット誕生時からの伝統。左右完全対称の運転席に体を沈めれば、コルベットのエンブレムが埋め込まれたステアリングホイールが目の前に現れるというのも、初代からの伝統である。

 クーペとコンバーチブルの2本立てで、来年2月より販売が始まる新型コルベット。価格は4速ATのクーペが715万円、クーペの6速MTが698万円。4速ATのコンバーチブルは835万円。

代表グレード
クーペ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4450×1860×1250
車両重量[kg]
1500
総排気量[cc]
5967
最高出力[ps(kw)/rpm]
404/6,000
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
55.6/4,400
ミッション
6速MT
定員[人]
税込価格[万円]
698
発売日
2005年2月11日
レポート
神田卓哉(編集部)
写真
日本ゼネラルモーターズ