ゆったり走る姿も美しい1シリーズ。しかし、ランフラットタイヤの低速域でのゴツゴツ感は・・・。

スピードが上がるほど、ランフラットタイヤのゴツゴツ感は気にならなくなる。

120は2リッターで150馬力を発揮。バルブトロニック搭載なので、アクセルの開度に瞬時に反応する抜群に気持ちいいエンジンだ。

試乗車はオプションの205/50R17のランフラットタイヤを装着。通常は、205/55R16のランフラットタイヤとなる。

素直な操舵フィールはFRならではのもの。5リンクのリヤサスの動きも格別で、高いスタビリティを実現している。

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走りほど実感、FRの醍醐味を凝縮!

走りに関してはとても気持ちの良いものがあった。1シリーズに試乗すると、やはりFR車にはFFにはない独特の走りの味というか、とても素直な走りがあると改めて感じさせられた。

今回試乗したのは120i。ほかのモデルはまだ導入されておらず、カーナビを装着したモデルもまだ導入されていないので、標準仕様の120iに試乗した。搭載エンジンは直列4気筒2LのDOHCで、細部のチューニングを徹底することで性能の向上が図られ、110kw/200N・mのパワー&トルクを発生するようになった。

バルブタイミングをコントロールするダブルVANOSや共鳴過給吸気システムのDISA、そして定評あるバルブトロニックなど、最新技術がふんだんに盛り込まれたエンジンだ。特にアクセルワークに対してリニアなレスポンスを示すのはバルブトロニックの効果で、吹き上がりの良さとトルク感とがとても良くバランスされている。

シャシー性能の高さはさすがにBMWという印象だ。自然な感覚のステアリングフィールはFR車ならではのものだし、コンパクトカーには珍しい5リンクのサスペンションを採用したリヤサスは高い操縦安定性を発揮する。ワインディングなどで高い安心感を感じさせる足回りなのだ。ただし、乗り心地はかなり硬い。試乗車にはスポーツパッケージが装着されていて、タイヤが17インチの50タイヤで、しかもランフラットという設定のため、路面の継ぎ目や段差のあるところでは、ゴツゴツした感じの乗り味になった。このあたりもスポーツ性との関係だろう。

試乗したのが120iだけで、ほかのグレードには乗っていないので判断しにくい部分もあるが、発売当初は上級グレードの120iから売れていくのは当然。防眩インナーミラーなど専用の装備も用意されるので、満足感の高いモデルになる。将来的には300万円を大きく切った価格で買える160iを選択肢に入れてもいい。

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代表グレード
120i
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4227×1751×1430
車両重量[kg]
1350
総排気量[cc]
1995
最高出力[ps(kw)/rpm]
150(110)/6200
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
20.4(200)/3600
ミッション
6AT
定員[人]
税込価格[万円]
366.5
発売日
2004年10月9日
レポート
松下宏
写真
菊池一仁
スタイル インテリア 走り&メカニズム