今回のマイナーチェンジでは、2500ccのV6エンジンが搭載されるものと思われていたが、2004年の年末近くにズレ込むことがほぼ確定したもようで、今回は3500ccV6エンジン搭載モデルの試乗となった。
マイナーチェンジでフロントシートの着座位置が後方に約5cm移動している。たったの約5cmだが、フロントシートの元々の位置が5cmも違うのは大きな違いだ。こうしたミニバンでは、どうしても不安定さがあって、これはしだいに慣れるというものの、今回のモデルに乗れば以前と比較しておちついた印象を持つ人も多いだろう。
エルグランドは、アルファードやエスティマ、ホンダのエリシオンなどと比較して、エンジンが3500ccV6しかないのが弱点。
多少非力でも、価格や維持費が安い方が良いというユーザーをキャッチアップできていないのだ。もちろん、3500ccという大排気量のV6エンジンを搭載することで、静かさと力強さを得ているのだから、エルグランド単体としては文句のつけようもないところ。
停車状態でアイドリングしている限りは、それこそエンジンがかかっているのかどうか分からないくらいの静粛性を持っている。
さすがに大柄なボディーを発進させて、ある程度のスピードにまで持って行くとなると、エンジンを回さないといけないが、それでも5速ATとのマッチングも良く、特に不満のないレベルで加速していく。
現在のエルグランドでは、迷う余地なく3500ccを選ぶことになるが、これが2500ccも選べることになったら走りの面ではかなり悩むセレクションになるかもしれない。