愛され続けられるNO1のワケ
その愛くるしさからか、なぜかホッとしてしまう自動車NO1の癒し系「ミニ」。癒し系だからというわけではないが、ミニのファン層は幅が広い。往年のミニを知らずに、そのルックスに惚れ込んだ若年層から、約40年にわたるミニの歴史と共に年を刻んだシルバー層まで、実に色々な人々に愛されてきた。ある意味、愛され続けられたクルマNO1でもある。
そんな20世紀を代表する名車ミニに新たなバリエーションとして「ミニ コンバーチブル」が加わった。その姿は、まさに腰が抜けるというのだろうか、全身の力がフニャフニャとなってしまほど、とにかく愛くるしいのである。例えば、出張続きで久しぶりに我が家に帰り、娘の寝顔を見た瞬間のような、思わず「ムギュッ」と抱きしめたくなるそんな気持ち? なのだ。
通常、コンバーチブルというと、グレードやカラーがググッと少なくなるケースが多い。ところが、ミニ・コンバーチブルは違う! さすが! と、思わず唸ってしまった。幅の広いユーザーに、それぞれが十分に自分だけのミニを楽しめるようにボディカラーは全12色から選べる。さらに、その内オレンジとブルーの2色は、なんとコンバーチブル専用色となるほどだ。また、グレードに関しては直4の1.6リッターで116馬力を発揮するエンジンを積んだクーパーコンバーチブルと、スーパーチャージャーを搭載し170馬力をアウトプットするクーパーSコンバーチブルの2グレードから選ぶことができる。選択できるミッションは、クーパーコンバーチブルが5MTとCVTの2種類。クーパーSコンバーチブルが6MTのみとなる。
気になるソフトトップ関連だが、開閉にかかる時間は約15秒となかなかスピーディ。また、ソフトトップの前端部のみ開閉できるサンルーフ機能などが装備されている。はたして、オープンカーにサンルーフ機能が必要かどうかは別として、サンルーフを最大40センチまで無段階で開けることができるのは、今までのコンバーチブルでは無かった装備だ。
オープンボディ化に伴ってボディは大幅に補強された。ノーマルボディに比べ、約130kg重くなった。オープンボディだからといって、ボディがユルユルになってファンな走りが楽しめなくなったり、衝突安全性が低下することを徹底的に回避している証でもある。
さて、気になる価格だが、すべて税込みでクーパーコンバーチブルが282.45万円(5MT)と292.95万円(CVT)、クーパーSコンバーチブルが323.4万円。コンパクトなコンバーチブルでありながら、しっかりと4人乗車できるミニ・カブリオレ。オープンボディのもつ開放感で、ますます可愛さ倍増! 愛され続けられるクルマNO1の座は、当分安泰だ。