限定180台! 借金してでも買い! の逸品
メーカーならではのリソースを生かし、RX-8の持つポテンシャルを更に高次元へと導いたモデル、それがRX-8「マツダスピードバージョン2」だ。
通常、ライン生産されるクルマは生産性やコストの面から、色々な制約や妥協を受けている。それは、スポーツカーRX-8も同じ。クルマの作り手側としては「もっとこうしたかった」「こうあるべきだ」というジレンマが、必ずといっていいほど存在する。そんな作り手側が願う本来の理想のカタチに近づけたともいえるモデルが「マツダスピードバージョン2」なのだ。
マツダスピードとは、主にモータースポーツのチューニングパーツブランド。その昔、マツダのモータースポーツの中枢だった。その名を冠するクルマだけに、完全なワークスチューンモデル。走りに関しては、徹底的に磨きがかけられた。エンジンはPCMと呼ばれるCPを専用モデル用に最適化。さらにフレッシュエアダクトやスポーツマフラー、スパークプラグまでもが専用に用意されている。
さらに、通をも唸らすワークスチューンの真骨頂と言えるのが、エンジンのエキセントリックシャフト周りのバランス調整だ。熟練工によるこの技は、このクルマに一段と輝きを与える。大量生産で出る各パーツのバラツキを、ひとつひとつ丁寧に調整し組み上げていく。まさに、ライン生産ではありえないコストをかけているのだ。そんな技によって、通常のライン生産のRX-8では味わえない官能のフィーリングを手に入れることができる。そこに、マツダスピードの市販パーツでもある軽量フライホイールやオイルクーラーがサポートに入る。ここまでワクワクさせておいて、気になるパワーは「未公表」。ココだけ、妙なフラストレーションがたまるポイントだ。
また、足回りは車高調整式のサスペンションを装着。その他は、マツダスピードの市販品を中心にコーディネイト。ボディ剛性をアップさせるタワーバーやパフォーマンスバーセットが装着される。当然、エクステリアはマツダスピードのフルエアロが全身を引き締める。
これほどのパーツと手の込んだバランス取りを行なったエンジン。ベースのタイプSに比べて約100万円アップの383.25万円。驚きのバーゲンプライスといえる。
この「マツダスピードバージョン2」に乗れるのはわずか180人のオーナー。RX-8ファンならば、たとえ100万円高かろうが、借金してでも「買い!」の逸品になるはずだ。