車幅は1800mm以下が理想的!車幅の広い/狭い車の具体例と選び方のポイント

車幅は1800mm以下が理想的!車幅の広い/狭い車の具体例と選び方のポイント

車購入後の後悔の1つに、車幅が広く思った以上に運転がしにくいといった声があります。これはサイズが大きめの輸入車や、国産車でも近年のモデルはサイズが大きくなってきていることが一つの要因です。今回は道幅が狭いとされる日本の道路事情に適した車幅について解説します。

車幅と日本におけるクルマの規格

日本におけるクルマのサイズ規格

日本では、クルマの規格を車両サイズと排気量で定めており、車幅も規格基準の一つです。例えば軽自動車は、車幅が1,480mm以下と決まっています。

Q. 車幅の計測方法は?

車幅は「車体からドアミラーを除いた幅」のことを指します。メジャーで計測するのは面倒ですが、車幅は車検証で確認できるので、愛車の車幅が何mmか知りたい場合はチェックしてみましょう。

日本では車幅1,800㎜以下がおすすめ

使い勝手を重視するなら、日本では車幅1,800mm以下のクルマがおすすめです。それは主に、以下の3つの理由から考えられます。

理由①駐車場でドアの開け閉めをしやすいから

国土交通省は、駐車場1マスの最低基準を以下のように定めています。

  幅(m) 奥行(m)
軽自動車 2.0 3.6
小型自動車 2.3 5.0
普通自動車 2.5 6.0

※出典:国土交通省「駐車場設計・施工指針について」

そのため日本の駐車場は、上記の普通自動車の基準をもとに、2.5~2.8m程度の幅で設計されているケースが多いのです。

例えば駐車場の幅が2.6mの場合、車幅1,800mmのクルマを中央に停めると両端に残るスペースはそれぞれ40㎝ずつ。40cmというスペースは決して広くありませんが、大人であれば調整して開け閉めできます。

「小さな子どもがいる」などドアの開け閉めが難しい理由がある場合は、スライドドア付きのクルマか、より車幅の狭いクルマを選ぶと良いでしょう。

理由②機械式立体駐車場に停めやすいから

機械式立体駐車場に特別な基準はありませんが、以下のようなサイズ制限がされているのが一般的です。

全長5,000mm以下×車幅1,800mm以下×車高1,550mm以下

そのため「都市部での買い物が多い」「住んでいるマンションの駐車場が機械式」といった場合、車幅は1,800㎜以下が望ましいでしょう。

ただし車幅1,800㎜以下でも必ず停められるとは限りません。マンションなどで機械式立体駐車場を使う場合は、必ずサイズ制限を確認してください。

理由③道路上でのすれ違いが楽だから

道路の幅員は、最も狭い場合で4m(車線なしの対面通行)です。幅4mの道路でクルマ同士がすれ違うことを想定すると、車幅1,800㎜以下でないと難しいでしょう。特に古くからある住宅地や都市部は道幅が狭いので、車幅を意識して購入するのがおすすめです。(※出典:国土交通省「車道」

車幅の違いによるメリット・デメリット

ここまで紹介したように、日本では車幅が狭いクルマの方が何かと便利です。ただし以下のように、車幅の広さ・狭さにはそれぞれメリットとデメリットがあります。

【車幅の広いクルマ】

メリット ・車内空間が広い
・走りが安定する
デメリット ・すれ違いや駐車に苦労する
・排気量の大きいクルマが多い

【車幅の狭いクルマ】

メリット ・小回りが利きやすい
・他のクルマとぶつかりにくい
デメリット ・車内が狭い
・風などに弱い場合も多い

車幅が広いクルマは、運転や駐車で困るシーンがあるなど、扱いにくくなりがちです。またサイズが大きい分だけ排気量も大きくなりがちなので、維持費も高くなります。しかし車内の居住性は高く、ロングドライブをする機会が多い人とは相性が良いでしょう。

一方、車幅が狭いクルマは日本の道路状況に合っていますが、馬力が少なく長距離移動で運転が疲れやすいといった傾向があります。

車幅が広い/狭い車種の例

車幅の広いクルマ

ランドクルーザープラド

  • レクサス「LX」(車幅1,990㎜)
  • トヨタ「ランドクルーザー」(車幅1,980~1,990㎜)
  • レクサス「LS」(車幅1,900㎜)
  • トヨタ「ランドクルーザープラド」(車幅1,885㎜)

国産車の場合、「車幅が広い」といっても車幅2,000㎜以下におさまっています。

車幅の狭いクルマ

トヨタ「ルーミー」

軽自動車は全て車幅が1,480mm以下なので、どの車種を選んでも車幅は狭いです。また軽自動車以外でも、以下のような車種は車幅が1,700㎜以下におさまっています。

車幅についてよくある質問

Q. 最近は車幅の広いクルマが多いって本当?

近年は国産車でも、車幅が広いクルマが増えています。同じ車種であっても、モデルチェンジによって車幅が広くなるケースも多いです。

その背景には、各社とも「海外マーケットを重視した設計にしている」という事情があります。クルマの国内市場は縮小傾向にあるため、海外でのニーズに合わせて車幅の大きなモデルが増えているのです。

Q. 車幅1,700mm以上のクルマは自動車税が高い?

A.自動車税はクルマの排気量ごとに設定されているため、「車幅が1,700㎜以上だから高くなる」といったことはありません。ただし車両サイズが大きくなるほど、クルマの排気量も大きくなるのが一般的です。

Q. 自宅の駐車スペースはどれくらいの幅が必要?

A.駐車場では「クルマのサイズ+乗り降り等のゆとり」が必要です。大人一人が歩くのに必要な幅は最低60㎝程度といわれています。そのため駐車場の幅は、運転席側だけにゆとりを作るとしても「車幅+100cm前後」ほど確保すると良いでしょう。

Q. 車幅の狭いクルマは、どうやって探せばいい?

A.クルマのボディタイプから選ぶなら、軽自動車やコンパクトカー、ハッチバックであれば車幅が狭いです。

またSUVミニバンが欲しい場合も「コンパクトSUV」「コンパクトミニバン」といわれる車種を選べば、全幅が1,800mm以下におさまりやすいです。

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クルマ選びの軸として車幅以外にも排気量の観点もあります。排気量が大きいクルマは車幅が広いクルマが多いです。排気量は維持費にも関わる要素なので詳しくは以下ページを参考にしてください。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!