道路標識には数多くの種類があり、意味が分かりにくいものも多いです。ここでは標識のイラストとともに、標識の意味を一覧で解説しています。「通行止めと進入禁止」「駐停車禁止と駐車禁止」など、間違えやすい標識も紹介していますので、参考にしてください。
道路標識の種類
道路標識は本標識と補助標識に大別されます。さらに本標識は、その意味合いごとに「案内標識」「警戒標識」「規制標識」「指示標識」の4種類に分かれます。
それぞれの定義や特徴は、各章の一覧の冒頭に記載しています。参考にしてください。
設置者は標識の種類で異なる
標識の設置者は、標識の種類で異なります。
案内標識と警戒標識は、国土交通省・都道府県・市町村など道路管理者が設置します。一方で規制標識と指示標識は、都道府県の公安委員会が設置します。
案内標識一覧
目的地や通過地の方向、距離や道路上の位置を示す標識です。
標識の色は一般道と高速道路で分けられています。一般道は青色、高速道路は緑色です。また形は四角形が多いですが、「国道と県道で形を分ける」といった工夫もされています。
警戒標識一覧
カーブや落石のおそれなど、危険場所の警告や運転の注意喚起を行う標識です。標識の形は黒縁のひし形で、全て黄色地に黒色の文字や記号で表記されています。
規制標識一覧
禁止や規制、制限などを示す標識です。交通違反に関わる内容が多く、運転をする上で多くの人が気にする標識でしょう。
以下のように、色と形の違いで示す意味合いが異なります。
- 赤色の丸形…禁止、高さや速度の制限
- 赤色の逆三角形…徐行及び一時停止
- 赤色の四角形…禁止(歩行者向け)
- 青色の丸形…通行方向や許可車両の指示等
- 青色の四角形…一方通行、通行区分、駐車方法
指示標識一覧
特定の交通方法ができることや決められた場所を示す標識です。色は全て青色で、形は正方形と五角形のものがあります。五角形の標識は横断歩道に関する内容です。
補助標識一覧
本標識が示す規制などの内容を補足する標識です。本標識の下に取り付けられるのが一般的で、規制などの時間や範囲、車両の種類といった内容を示します。また「追越し禁止」「動物注意」など、警告文を示した標識もあります。
間違えやすい標識
標識を見ていると、「どっちの意味だっけ?」「知っている標識とは何かが違う」といった、区別のつきにくいものも多いです。ここでは、よく見る標識で多くの人が特に間違えやすいものをご紹介します。
①駐停車禁止と駐車禁止
駐停車禁止の標識は、「×印」です。一方、駐車禁止(=停車は可)は斜線1本で示されます。「線の数が多いほど規制が強い」と考えると、覚えやすいでしょう。
なお駐車とは、荷物の積み下ろしや人の送迎待ちなどで車両を5分以上停めることです。運転手が車両から離れていて、すぐ発進できない場合も駐車に含まれます。これに対して停車は短時間(5分以内)だけ車両を停めることで、且つ車両をすぐ発進できる状態にある場合を指します。
②通行止めと車両進入禁止
赤枠に「×印」が入っているものは通行止め、斜線が1本入ったものは車両通行止めを示します。 通行止めの場合、標識が設置されている範囲内は、どの方向からも通行ができません。
一方の進入禁止は、赤地に横1本の線で示されます。進入禁止の場合、他方向からであれば、道路を通行できます。例えば一方通行の出口部分には、進入禁止の標識が設置されています。
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③最高速度と最低速度
赤枠の中に数字だけ書かれているもののが最高速度、数字に下線が引かれているものが最低速度です。
まだまだ多い!ややこしい標識
ここまでご紹介した以外にも、間違えやすい標識は数多くあります。また運転に関する用語でも、違いの分かりにくいものがあります。ここで標識や用語について知り、基本的なルールを把握しておきましょう。
- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!