【車の暑さ対策まとめ】駐車中/乗る前/運転中の対策とおすすめグッズ

【車の暑さ対策まとめ】駐車中/乗る前/運転中の対策とおすすめグッズ

暑さ対策の3つのポイント

外気温35℃の日中に車を2時間ほど放置した場合、車内温度は50~60℃まで上昇します。日に晒されたクルマは、熱中症を引き起こしやすい危険な環境です。

夏のクルマの暑さ対策では、以下の3つのポイントを押さえましょう。

  • 日光を遮断する
  • 車そのものや、車内を冷やす
  • 空気を外と循環させる

まず、できるだけクルマを日に当てないようにします前述のJAFの調査では、駐車時に何も対策をしなかった場合、車内温度はわずか30分で40℃以上になりました。一方、サンシェードを付けたクルマは温度上昇を数℃軽減することができました。

また、乗車時にはクルマのボディから熱を取り除き、車内も冷やすこと、そして車内にこもった熱を外に出すことで効率的に涼しくすることができます。

子どもやペットがいるなら特に注意を!

暑い車内も、大人であれば多少の時間は耐えることができます。しかし小さな子どもやペットがいる場合は、熱中症に充分注意しなければいけません。

小さな子どもやペットは体温調節機能が未発達で、自分の状態を適切に伝えることも難しいです。対策をしっかりするとともに、熱中症のサインに気づけるように心がけましょう。

車を駐車する時の対策

車を駐車する時は、駐車場所に日影がない限り炎天下に停めるしかありません。しかしここでクルマに一工夫をすれば、温度上昇を一定程度抑えることができます。

1. 少し窓を開けておく

駐車する時に窓を全て閉めてしまうと、車内は完全な密室となって熱がこもります。駐車時は大人の手が入らない3㎝程度の隙間を作り、熱が逃げるルートを作りましょう。

前述のJAFの実験によれば、夏の日中でも窓を数cm開けるだけで車内温度の上昇は最高45℃程度まで抑えることができます。

2. サンシェードやウィンドウネットを使う

外から熱を入れないために、サンシェードやウィンドーネットを使うことも有効です。特にフロントガラスは面積が大きく日光が入りやすいので、サンシェードの使用をおすすめします。前述のJAFの調査によれば、日中3時間駐車した場合、サンシェードの有無で車内の最高温度は約7℃違うと分かっています。

サンシェードにも、より効果が高い外付けのものと、簡単に脱着ができる中付けのものがあります。また素材も商品によって様々ですが、アルミコート素材だと遮光性が高いです。

クルマに乗る前の対策

夏の炎天下に晒されたクルマはとても暑くなっています。このタイミングではクルマを冷やすとともに車内にこもった熱を外に出すことで暑さを取り除きます。

1. クルマのボディに水をかける

クルマのボディには鉄が多く使われています。鉄は熱しやすく、冷めやすい物質なので、水をかけると車体がわずかに冷えます。水がある環境であればクルマに水をかけると良いでしょう。

2. ドアと窓で換気する

これは、車内にこもった熱を外に出すための方法です。

助手席側の後部座席の窓を全開にし、運転席側のドアを軽く5~6回開け閉めします。これによって車内にこもった熱気を外に出し、空気の入れ替えができます。窓とドアを開ける場所を対角線上になるようにすること、またドアで風を起こすことがポイントです。

3. エアコンと窓で換気する

今度はエアコンを使って空気を入れ替える方法です。

運転前にエアコンを付ける場合は、クルマの窓を全て全開にしてからスイッチを付けましょう。こうすることで中の熱気を効率よく外に出すことができます。

この時に気をつけたいのがエアコンの設定。エアコンは「外気導入」にしておきましょう。内気循環にしてしまうと、こもった熱を車内で循環させるだけなので効果を得にくくなってしまいます。

運転する時の対策(効率的なエアコンの使い方)

夏場の車エアコンの使い方

車内を冷やす最も効率的な方法は、やはりエアコンを使うことです。運転をはじめたら、次のようなステップでエアコンを使いましょう。

  1. 暑いうちは窓を全開にして、エアコンを「外気導入」で付ける
  2. エアコンの風が涼しくなってきたら「内気循環」に切り替える
  3. 窓を閉めてエアコンの「内気循環」で涼しい環境をつくる

車内にこもった熱を外に出すため、はじめは「外気導入」にします。その後、車内が冷えてきたら「内気循環」にすると効率的です。

暑さ対策のおすすめグッズ

ここからは、持っておくと便利なクルマの暑さ対策グッズを紹介します。

カーフィルム

カーフィルムは紫外線と赤外線を大幅にカットするグッズで、透明度が高いものでも遮熱効果は抜群です。車内温度の上昇を抑え、エアコンが効率良く使えるようになります。また日焼けを防止する効果もあります。

フロントガラスや運転席・助手席のサイドガラスに貼る場合は、「可視光線透過率」に注意しましょう。透過率が70%を下回ると、保安基準を満たさず道路交通法違反となるため、事前に透過率の数値を確認して購入してください。

夏用カーシート

夏用カーシートは、長時間座っている時の座席の蒸れを防いでくれます。竹などの自然素材を使ったものから、水槽を内蔵したものや送風機能が付いたものもあります。

冷却スプレー

冷却スプレーは、吹きかけるだけで周囲の温度を下げることができます。除菌や消臭効果を併せ持つ商品もあり、エアコンが臭う時にも使用できるという特徴があります。特にチャイルドシートは普通のシートよりも分厚く熱がこもりやすいので、赤ちゃん専用のスプレーを使うと良いでしょう。

ただし、車内に置いたままだと破裂の危険性があります。炎天下の駐車時はスプレーを持って歩きましょう。

車内用扇風機

後部座席にエアコンの風が届きにくい場合や、車内の冷気を循環させる時には、車内用扇風機が便利です。特に後部座席に人を乗せる機会が多い場合におすすめです。

リモコンエンジンスターター

離れた場所からエンジンをかけられるだけでなく、エアコンも稼働できるリモコンエンジンスターター。ドアロックできるもの、温度確認ができるもの、スマホ操作できるもの、低価格のものなど、種類が豊富にあります。商品が愛車の車種に対応しているかどうかをチェックして選びましょう。

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noricoでは、車の暑さ対策やメンテナンスで気をつけるべきことなど、日々のカーライフに役立つ情報をお届けしています。こちらの記事もぜひ併せてお読みください。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!