標識が違う?!「追越し」と「追い抜き」の意味と禁止されている場所

追い越しと追い抜きの標識

道路交通法で定義された「追い越し」

道路交通法では、「追い越し」は以下のように定義されています。

道路交通法第2条の21
車両が他の車両等に追い付いた場合において、その進路を変えてその追い付いた車両等の側方を通過し、かつ、当該車両等の前方に出ることをいう。

「その進路を変えてその追い付いた車両等の側方を通過し」という表現があるように、「もともとそのクルマの後ろを走っていたが、追いついたので右側に出て、そのクルマを通り過ぎる」というのが追い越しの定義です。

(※クルマの左側からの追い越しは原則として禁止されていますので、進路を変えるということは右側に出ることになります)

明確な定義はない「追い抜き」

それに対して、「追い抜き」については道路交通法では定義されていません。

しかし一般に「前を走るクルマの横の車線・エリアを走っており、進路を変えることなく横を通り過ぎること」を指すと解釈し、先述の「追い越し」と使い分けられています。

追い越し禁止違反の違反点数と反則金

追い越し禁止に違反した場合、以下のように違反点数と反則金が科されます。

反則金 大型車:12000円、普通車:9000円
違反点数 2点

交通量が多かったり見通しが悪かったりする道では、追い越しは事故の原因にもなりやすいです。追い越しを禁止されていないところでも気を付けるようにしましょう。

追い越し禁止の標識

追い越し禁止の標識

追い越し禁止の標識は、以下の3つが大きな特徴です。

  • 右側に長い矢印、左側に短い矢印
  • 禁止の意味を表す斜めの赤線と赤い縁取り
  • 「追い越し禁止」と書いた補助標識

この標識が出ている場合、たとえ前のクルマが左に寄って道を譲ってくれたとしても、追い越しが認められていません。これが後述の「補助標識なし」の場合との違いです。

補助標識なしだと少し意味が変わる

追い越しのための右側部分はみだし走行禁止の標識

同じマークでも「追越禁止」という補助標識がない場合は「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」という標識です。

この場合は「右側にはみ出しての追い越しは禁止」という意味なので、前のクルマが左に寄って道を譲ってくれるなど、道路のセンターラインを越えない追い越しは認められています。

標識がなくても追い越し禁止の場所も

追い越し禁止の標識がなくても、以下のような「見通しが悪い場所」や「衝突や接触のリスクが高い場所」では追い越しが禁止されています。

  • 道路の曲がり角付近
  • 上り坂の頂上付近
  • 勾配の急な下り坂
  • トンネル(※車両通行帯がある場合を除く)
  • 交差点とその手前から30m以内の場所(※優先道路を走行している場合を除く)
  • 踏切とその手前から30m以内の場所
  • 横断歩道とその手前から30m以内の場所
  • 自転車横断帯とその手前から30m以内の場所

またセンターラインが黄色や白の実線の場合、その実線を超えて走行することは認められていません。追い越しそのものは認められていますが、センターラインを越えない範囲でなければなりません。

 

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!