禁煙車と喫煙車の違いとは?査定額への影響と禁煙車の見分け方

禁煙車と喫煙車の違いとは?査定額への影響と禁煙車の見分け方

近年、タバコ離れが進んでいることから、禁煙車のニーズは高い傾向にあるといわれています。

そのため、禁煙車と喫煙車を比べると、禁煙車の方が売却時の査定額にプラスに影響します。

本コラムでは、禁煙車と喫煙車を見分ける方法、喫煙車の臭いを消して少しでも査定を上げるための対処法までご紹介します。

禁煙車の定義とは?

禁煙車とは、車内でまったくタバコを吸っていない車のことをいいます。

最近では、通常のタバコと比較して臭いの少ない電子タバコや加熱式タバコも販売されていますが、電子タバコ(アイコス、プルームテック、グローなど)であっても禁煙車にはならず、喫煙車の扱いになることがあります。

例えば、アイコスを車内で吸った場合は水蒸気が出されますが、タバコを吸わない方にはこの水蒸気ですら、少なからず臭いを感じるときがあるのです。車内にも臭いが残ることから喫煙車といわれる場合があります。

それに対してニコチン、タールがない加熱式タバコは禁煙車になることが多いです。臭いなど、タバコを吸った痕跡がない場合は禁煙車になることがあります。

禁煙車と喫煙車の違いを見分ける方法

禁煙車と喫煙車は、以下の方法で見分けることができます。とくに普段タバコを吸わない方からすると、喫煙車はすぐに判別がついてしまうのです。

車内にヤニの黄ばみや臭いがないか

まず室内の内張りを見て、ヤニがついている車は確実に喫煙車です。

窓やダッシュボードをタオル・ティッシュで拭くと黒く黄色いヤニがつくことが分かるほどです。またシートを嗅いでヤニの臭いがするかどうかでも判断できます。

レザーシートにもヤニの臭いは染みつきますので、見た目と臭いで喫煙車かどうかすぐに判断できます。電子タバコであっても臭いが残るので注意しなければいけません。

禁煙車は内張りがヤニで汚れていることはないですし、シートに臭いが付いていることもありません。

エアコンをかける

タバコから出されるヤニやニコチンは、エアコン内部にも浸透しています。そのため喫煙車はエアコンの風からタバコの臭いがするので、すぐに見分けることが可能です。

 

喫煙車かチェックする場合は、5分ほどエアコンを付けて放置してから臭いを確認することで、喫煙車かどうかが判別できるのです。

禁煙車と喫煙車は査定額にどう影響する?

禁煙車と喫煙車では査定にどう影響するのでしょうか?

禁煙車は喫煙車よりも査定額が高くなる

禁煙車は喫煙車より査定額が高くなります。

タバコを吸う方は喫煙車でも禁煙車でも気にしない傾向にありますが、タバコを吸わない方が喫煙車を選ぶことはほとんどないでしょう。それくらい、タバコを吸わない方にとって喫煙車は不快に感じるものです。

買取業者も禁煙車のように、中古車市場で高く売れる車は高価買取してくれる傾向にあります。

喫煙車は査定額が低くなる

喫煙車は禁煙車と比較すると、どうしても査定額は低くなります。

その理由として「エアコンやシートに染みついた臭いを不快に感じる」「ヤニによる内装などの黄ばみ」が挙げられます。

車内にタバコの臭いが残っている場合は約40,000円前後、内張りなどにヤニが著しく付着している場合は約60,000円前後のマイナス査定になりますので、やはり喫煙車はマイナス査定を避けることができません。

電子タバコの場合は、査定を受ける買取業者によって対応が異なります。完全な禁煙車と比べると臭いがないわけではないので、多少のマイナス査定を受けると思ったほうがいいでしょう。

喫煙車を禁煙車に近付ける方法

喫煙車は買取査定のときに大きくマイナス査定を受ける可能性があるとお伝えしました。

しかし、少しでも車を高く買取りしてほしいと思うのがユーザーの本音です。大幅なマイナス査定を避けるためには、以下のような方法で禁煙車に近づけることができます。

車内をこまめに掃除する

中古車査定士が禁煙車か喫煙車の判断をする要素として、ヤニによる汚れや臭いがあります。車内のインテリアが白を基調としたものだとヤニによる黄ばみを確認しやすいですが、多くの車のインテリアは白を基調としていません。

喫煙車のインテリアは濡れたタオルで内装や内張りを拭くだけでも、黒くて黄色い汚れを取ることができます。ただ拭き取りの作業はこまめに行わなければ、ヤニの汚れを根本からとることが難しくなります。

しつこいヤニ汚れを一度作ってしまうと、水拭きだけでは取り除くことができませんので、カー用品店で販売されているような内装クロスのような商品を使う必要が出てきます。それでも取り除くことができない場合は、室内清掃を業者に依頼することになるでしょう。

業者に室内清掃まで依頼するとコストが高くなりますが、その分マイナス査定を避けることができるかもしれません。

 

たとえば室内清掃に10,000円かかるとして、そのまま車を査定に出してみるとマイナス査定金額が8,000円だった、ということもありえます。つまり、室内清掃をしてもらうかどうかの判断は難しいのです。

そうなるまでに汚れを溜めることなく、こまめに車内を掃除しておけば大きくマイナス査定を受けなくて済むでしょう。

エアコンのフィルターを洗浄・交換する

タバコの煙は車のあらゆるすき間に入り込みます。

エアコンが作動しているときは風が出てくるため、タバコの煙がエアコン内部に入りにくいですが、エアコンを切っているときはエアコン内部にまで煙が浸透してしまいます。

エアコンには汚れた空気やチリ、ホコリを除去するためにエアコンフィルターが装着されています。エアコンフィルターは1年に1回、または10,000km走行毎に交換が推奨されている部品です。タバコの煙はエアコンフィルターによってヤニなどの成分が除去されており、喫煙車ほどエアコンフィルターは汚れます。

汚れたエアコンフィルターからはヤニの臭いが漂うため、喫煙車のエアコンは臭く感じます。

買取査定のときにタバコの嫌な臭いが残っているとマイナス査定になりますので、喫煙車は交換推奨時期が来る前に、エアコンフィルターの洗浄や交換をおすすめします。エアコンフィルターが綺麗な状態だと、車内の空気もクリーンになります。

こげつきや掃除でも取れない臭いは専門業者に依頼

車内にタバコの臭いがあるだけでも、買取査定時のマイナス査定は避けられませんし、ましてシートや内装などにタバコの焦げ付きがあれば、さらにマイナス査定を招くことになります。

カー用品店で販売されているタバコの臭い消しを使ったとしても、車の内部にまで染みついたヤニの臭いをとることは困難でしょう。また、シートや内装のこげつきはシートのクロスの張り替えなどで対処できますが、自分で作業を行なうのは至難の業です。

そんなときはタバコの消臭・清掃クリーニングを行なっている業者に、クリーニング作業を依頼するといいでしょう。業者はカー用品店では販売されていない業務用の溶剤などを使って作業することから、自分でクリーニング作業を行なうより確実に消臭効果が表れます。

業者にクリーニングを依頼したときの費用相場は、およそ30,000円からです。こげあとの修復を依頼すれば、さらにコストがかさみます。

業者クリーニングを依頼した方のほとんどが「まったくタバコの臭いがしなくなった」「シートのこげあとがなくなった」と満足しています。

買取金額が下がるのを避けるためには業者クリーニングを利用してみてもいいでしょう。

禁煙車は査定に有利!喫煙車は臭い対策をしよう

近年、中古車を求めている人の多くは禁煙車を求めている傾向が高くなっています。

そのたに、車を買取りする買取業者も禁煙車は高く買取りしてくれ、喫煙車との差額は最大で100,000円前後になることもあります。

禁煙車が求められる理由は、タバコを吸わない方からすると不快になることや、子どもが同乗する場合に車酔いの原因となることが挙げられます。

喫煙車を手放す場合は、できる限りの臭い対策をすることが大切です。

ただ査定前に業者に依頼すると、査定額が安かった際にマイナスになるので、査定後に依頼する方が賢明でしょう。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!