免許証交付では写真の持ち込みが可能で、写真の変更もできます。また現在は、色の薄いカラコンやサングラスも付けられます。ただし「条件が厳しい」「断られた」といった声もあるので、ここでサイズ等の持参条件や注意点、キレイに撮るコツ(服装や髪型)を確認しましょう。
免許写真の持ち込みは可能
免許証交付では、事前に撮影した写真の持ち込みが可能です。また「顔写真を変えたい」という理由で、免許証の再交付を受けることもできます。
ただし以下の説明のように、持ち込みにはいくつかの制約があります。写真を用意する前に、持ち込み条件を各都道府県警察のHPや電話で確認してください。
免許写真の持参可能な申請は都道府県で異なる
都道府県によって、写真の持ち込みが可能な申請は限られています。例えば東京都では、更新・再交付・併記手続で免許写真の持参が可能ですが、新規取得では写真を持ち込めません。
中には「更新以外での写真の持ち込みを認めない」といったケースもあります。
手続き可能な場所・曜日は限られる
持参写真での免許証発行は、通常より手続きが煩雑です。そのため手続きが可能な場所・曜日は限定されています。曜日に関しては、平日の手続きに限られることが多いです。
中には「1日20人まで」と人数制限を設けている都道府県もあります。
前日までの予約も忘れずに
一般に、写真を持ち込む場合は前日までの電話予約が必要です。写真の持ち込み条件の確認と併せて予約も済ませておくと良いでしょう。
免許写真の条件
※警察庁「運転免許の更新等運転免許に関する諸手続について」より引用
免許写真を持参する場合、サイズや背景などの条件があります。条件を満たさないと使用を断られるので、注意しましょう。
基本条件
- サイズは縦3㎝×横2.4㎝(国際免許は縦4.5㎝×横3.5㎝)
- 無帽、正面、上三分身(胸から上)
- 無背景(極端な原色は不可)
- 申請前6ヶ月以内に撮影
- 個人識別が容易
なお宗教・医療上の理由があれば、本人の顔(輪郭含む)がはっきり確認できる範囲で布や帽子の着用が認められています。
持ち込みで使用を断られる写真例
使用を認められない事例で特に多いのは、以下のような例です。
- 規定のサイズでない
- 頭上の余白がない・少ない
- 正面を向いていない
- 上三分身でない(近すぎ・遠すぎ)
- 無背景でない(景色、壁紙などの模様が入っている)
- 背景に影が写り込んでいる
- 背景にムラがある
- 服装と背景色が同じ(肩のラインを区別しにくい)
- 前髪が目にかかっている
警視庁の「免許写真判断基準チェック表」や「不適当な写真例」も参考に、写真に問題がないかチェックしてください。
条件緩和でカラコンなども一部可に
2021年9月から、免許写真の規制が緩和されました。具体的には、以下のような内容が認められています。
- 薄い色のカラーコンタクトやサングラスの着用
- 「微笑程度」の笑顔(歯は見せない)
- イヤホンの着用(ヘッドホンは不可)
なお形態によるものの、ヘアバンドやピアスの着用も可能です。また日常的に使用している場合は、眼鏡(視力矯正目的でないものを含む)やカツラの着用も認められています。
免許写真では、原則として加工が禁止されています。特に「輪郭を細くする」といった加工は断られる可能性が高いので、注意しましょう。
免許写真をキレイに撮るコツ
写真をキレイに撮るには、以下のポイントを押さえましょう。
- 午前中に撮影
- 明るい色の服装
- 耳が見えるような髪型
- やや顎を引く
撮影は、むくみや化粧崩れの心配がない午前中がおすすめです。また服装は、顔色が明るく見える白やベージュ系を選ぶと良いでしょう。特に、首元が開いた服装にするとスッキリした印象を与えます。
髪型で輪郭を隠すと、影ができて暗くなります。そのため耳が見えるような髪型で、顎を少し引くことによって輪郭を細く見せましょう。
簡易レフ版の用意もおすすめ
撮影時には、画用紙や白いハンカチを簡易レフ版として使うこともおすすめです。顔色を明るく見せる効果があります。
写真に写らない胸元くらいの位置に、画用紙などを用意して撮影すると良いでしょう。画用紙を持って撮るのが恥ずかしければ、白い服装や白いハンカチ、首元のパールネックレスなどでも同様の効果を得られます。
免許写真の持ち込みにおける注意点
持参写真での免許証発行では、以下の点に留意してください。
「後日発行」が多い
写真を持参した場合、通常よりも免許証の発行に時間がかかります。 通常より1~2時間遅れ程度で発行される場合もありますが、多くの都道府県では「後日発行」と明記しています。まずは各都道府県の情報を確認してください。
画質・色合いが変わる可能性も
免許写真を持参した場合は、持参した画像をスキャンして免許証が発行されます。その結果、持参した写真よりも画像が荒くなったり、色合いが変わったりすることも多いです。「思っていたのと出来上がりが違う」と感じる可能性もあるでしょう。
免許写真に関するQ&A
ここでは、免許写真に関してよくある質問に回答しています。
Q. 持参写真での免許証発行に必要なものは?
基本的には、通常の免許証発行に必要なものと写真のみで発行できます。ただし都道府県や申請内容によって、持参写真とは別に申請写真が必要な場合もあります。例えば東京都の場合、再交付と併記手続では写真が2枚必要です。
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Q. 現在の免許証の写真は変更できる?
2019年12月以降、「免許証の写真を変えたい」という理由での免許証再交付が可能になりました。ただし都道府県によって、持参写真での再交付を認めていない場合もあります。また再交付には手数料2,250円が必要です。
Q. 写真の背景は青色以外でもいい?
写真の背景は青色以外で構いません。ただし原色に近い、華やかな色は使用を認められない場合があります。また背景色と服装の色が重なると、「肩のラインが見えない」として使用を断られる可能性があります。
Q. 写真は白黒でもいい?
写真は白黒でも構いません。
Q. ピアスはつけてもいい?
形状にもよりますが、基本的にピアスの装着は認められています。
Q. もし会場で写真を断られたら?
会場によっては、近くに証明写真の機械が設置されています。会場近くに機械がない場合は、他の申請者と同様に、申請場所での撮影に流される可能性が高いです。万が一断られた時のために、当日は写真を再撮影できるような髪型・服装・メイクを整えて行くと良いでしょう。
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- Supervised by norico編集長 村田創
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