クルマの雹対策!雹による傷、凹みへの予防法対策と運転中の対処法

クルマの雹対策!雹による傷、凹みへの予防法対策と運転中の対処法

雹(ひょう)はいつ頃降る?

雹の画像

雹とは、積乱雲から降る氷の塊のことです。直径5㎜未満の粒を霰(あられ)というのに対して、雹は5㎜以上のものを指します。

雹が降る時期で多いのは、初夏や秋。また日本海側では冬季も雹が降ります。

気象予報で「積乱雲」「雷」「大気の状態が不安定」「激しい突風」といった表現が使われる時は、降雹の可能性があるので注意が必要です。

雹被害で多額の修理代がかかることも

雹の被害にあった車両の画像

大きい雹はゴルフボール以上のサイズになることもあり、その落下速度は時速100kmを超えるといわれます。

そのため、雹によってクルマが大きく傷ついた場合、修理費用は100万円以上かかることも。またルーフパネルの取り替えなどが必要であれば、クルマに「修復歴」が残ります。

【補足】雹の被害は車両保険での適用

自動車保険には強制保険(自賠責保険)と任意保険があります。雹による車体へのボコボコとした凹みや傷に対しては任意保険の一つである車両保険が適用されます。突発的な雹の発生はニュースになることも近年増えているので気になる方は各保険会社の補償内容を確認をするようにしましょう。

クルマの駐車中にできる雹対策

「雹が降りそう」という時に予防としてできる対策は、布などで車体を覆うか、丈夫なカーポートや車庫で車体を守ることです。

対策①毛布やカバーによる車体の保護

お金をかけずに対策するなら、段ボールやベニヤ板、毛布で車体を覆うのが良いでしょう。ただし段ボールやベニヤ板は濡れた後の処分や保管が大変です。また毛布は複数枚ないと車両全体を覆うことができません。

上記の理由から、車体を覆うのに最もおすすめなのはクルマ用カバーです。 ただし薄手のカバーでは雹から車体を保護しきれないので、3~5層構造など厚手のカバーを用意しましょう。価格の目安は5,000円~2万円程度です。

【注意】対策グッズは車内で保管を!

雹対策をしている場合も、「自宅に毛布を用意している」といったケースが多いでしょう。しかし雹は突発的に降ってきます。そのため外出先でも対応できるよう、毛布やカバーを常にクルマに積んでおくのがおすすめです。圧縮袋などに収納すると荷室のスペースをとらず、便利でしょう。

対策②カーポートの設置

雹対策にお金をかけられる場合や、雹だけでなく黄砂や雪による被害も多い日本海側ではカーポートの設置もおすすめです。強度が充分でないカーポートは、雹に突き破られる可能性があります。そのためスチール製やアルミ製など強度の高い素材を使ったカーポートを選んだ方が良いでしょう。

設置費用の相場は30万円~50万円程度とカバーに比べると高額ですが、乗り降りの時に濡れずに済みます。また紫外線や鳥の糞などからクルマを守ることもでき、クルマを良い状態で維持することができます。

運転中に雹が降った時の対処法

運転中の降雹では、その場の状況を見て適切な判断をする必要があります。

対処法①屋内駐車場への避難

多量の雹に打たれてしまうと、クルマが傷つく可能性が高いです。雹が降った時は、できるだけ早く屋内駐車場など安全な場所へ避難するようにしましょう。なお雹が降るようなタイミングでは激しい雨を伴うなど、冠水のリスクもあります。道路状況をよく確認して運転してください。

対処法②車を寄せて停車

「前方が見えにくく、運転できる状況でない」「近くに屋内駐車場がない」といった場合は、周囲の状況を確認しながらクルマを道の端に寄せて停車しましょう。なお雹が降っているタイミングで車外に出るのは危険です。雹は5分~30分程度で降りやむことが多いので、安全が確認できるまで車内で待機しましょう。

雹被害でよくある質問

Q. 雹被害で保険を適用したら、等級は何段階下がる?

雹被害で自動車保険(車両保険)を適用してクルマを修理した場合、等級は1等級ダウンします。結果として、保険料が数万円上がってしまう可能性もあります。

なお自動車保険を適用できるかどうかは契約プランによって異なります。気になる場合は契約内容を確認しましょう。

Q. 雹被害によるキズや修復歴は査定額に影響する?

雹被害で付いたキズや修復歴は、査定額に影響を与える可能性が高いです。査定額への影響はキズの大きさや深さによって変わりますが、目立つキズなら数万円以上の査定ダウンも珍しくありません。

また修復歴が残った場合、査定額は大幅に下がります。 大きなキズや修復歴のあるクルマはお店によって買取価格が付かないこともあります。このようなクルマの売却を考える時は「中古車を海外にも売っている」といった販路の多いお店に相談しましょう。

以下の記事ではキズや凹みの状態による査定額への影響を解説しています。雹に限らず「ボディにキズが付いていて気になる」という人は参考にしてください。

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Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!