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電気自動車の気になる3つの疑問をスッキリ解決!

電気自動車は、排気ガスを排出しない環境に優しい新時代の自動車です。しかし、国内での車種は少なく普及率も低いため、実態を知らない方も多いのではないでしょうか?このコラムでは、電気自動車にまつわるよくある3つの疑問をまとめてみました。

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電気自動車は電気をエネルギー源にして走行する自動車です。ガソリン排気量もなく、環境に優しい乗物として注目されています。

電気自動車は国内でも販売されていますが、車種の数やユーザーも少ないのが現状です。それゆえに、電気自動車を詳しく知らない方も多いことでしょう。

今回は、電気自動車に関する気になる3つの疑問点をまとめました。

①電気自動車の補助金ってどのくらい?支給はいつ?

電気自動車の価格はガソリン車と比べるとまだまだ高いため、あまり普及していません。

そこで、電気自動車を普及させるために、国や自治体では補助金を支給することに加え、税制優遇制度を設けるといった対策を取っています。

この補助金はどのくらいもらえて、いつ支給されるのでしょうか。

電気自動車補助金の概要について

電気自動車の受け取ることができる補助金制度は、クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金)といい、電気自動車だけでなく、プラグインハイブリッド車や燃料電池自動車なども対象になっています。

さらに、地方自治体でも補助金を交付している自治体があり、住んでいる地域によっては、国と都道府県、市区町村の補助金との3つの補助金を得ることができるので購入費用を抑えることができます。

また、地方自治体の補助制度・融資制度・税制特例措置には違いがあるため、各地方自治体サイトなどを確認する必要があります。

補助金支給の流れについて

国の補助金であるクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金)は、毎年国の予算で補助が受けられるもので、車を購入・登録してから1か月以内に申請しなければいけません。

 

まず、車両を購入・登録後に補助金申請書を次世代自動車進行センター(NEV)に提出します。その後、申請書類の内容が適正で募集条件を満たしているかなどを審査します。審査期間は1~2か月程度かかります。

審査後、「補助金交付決定通知書兼補助金の額の確定通知書」で交付機金額の通知が来ます。通知が発行されてから1週間程度で指定した銀行の口座に振り込まれます。

 

この補助金を受け取ると車両の保有義務が発生し、購入後4年間はその車を売ることができません。もし期限内に処分した場合、補助金の一部または全てを返納しなければいけません。

そのため、4年以内に車の売却を考えている人は補助金の利用手続きを利用しない方がいいでしょう。

補助金の額は車の種類やグレードによって細かく分けられています。補助金の計算方法は毎年変わるため、注意が必要です。

ちなみに平成29年度は、

  • 電気自動車…JC08モードの航続距離を10で割った金額で上限40万円
  • プラグインハイブリッド車…一律20万円

となっていました。

②充電時間と航続時間はどのくらい?

ガソリン車であれば一度の給油時間も数分のみで、満タン給油で500km以上走行することができます。一方で、電気自動車は充電に時間がかかり、一回の航続距離も少ないイメージがあるかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか?

2種類の充電設備

電気自動車の充電方法には「普通充電」と「急速充電」の2種類があります。

普通充電

普通充電はバッテリーに負担をかけないように時間をかけて充電する方法です。

充電器によって100Vコンセント、200Vコンセントと種類が違いますが、単相交流100V、200Vを使用し、一般的に

  • 100V・・・1時間で約10km程度
  • 200V・・・30分で約10km程度

が走行可能な充電容量となっています。

200Vの設備で充電する場合、航続距離160kmであれば、約7~14時間の充電時間がかかります。また、航続距離が80kmなら約4~8時間の充電時間が必要です。

街中にある充電スポットは「ポール型普通充電器」という設備で、「ケーブル無しタイプ(コンセント型)」と、「ケーブル付きタイプ」の2種類があります。

ケーブル無しタイプはどのコンセントが設置されているかによって、充電できる車が限られてきます。一方、ケーブル付きタイプは一部電気自動車の充電を行うことができない種類のものがあります。

普通充電の設備は戸建て住宅、マンション、屋外駐車場、コンビニ、病院、近年新設された大型ショッピングセンターなど、さまざまな場所に設置されています。

急速充電

急速充電とは、その名の通り早めに充電を終わらせることができる充電方法のことです。

電源は3相200Vを使用し、出力は50キロワットの充電器が一般的です。高圧供給による契約が必要ですが、5分間で約40km走行できる充電を可能としています。

 

航続距離160kmの場合、かかる時間は約30分、航続距離80kmだと約15分の時間で充電を完了することができます。

 

バッテリーがほとんど無い緊急時や頻繁に充電する場合などに利用されることが多いため、道の駅や高速道路のサービスエリアなどにも設置されています。

 

特にここ最近充電スポットの数が急激に伸びてきており、普通充電・急速充電各施設とも合わせると全国に約28,000カ所以上に設置されています。この数字はガソリンスタンドの約6割に匹敵します。

航続時間の目安

従来電気自動車の航続距離はガソリン車と比べると決して長くありませんでしたが、現在の電気自動車が一回の充電で走行できる距離は200~600kmほどまで伸びてきました。

もちろん道路事情や天候によって航続距離が短縮されることがありますが、電気自動車の代表である日産リーフはそれでも400kmほどは走行できるため、ガソリン車とそれほど変わらないことがわかります。

今までの電気自動車は、気温の低い場所ではバッテリーの性能が低下して、航続距離が短くなっていました。また、一つのバッテリーから電気を取っていたため、エアコンやオーディオを使用すれば、その分航続距離は短くなるといった弱点もありました。

しかし、現在はほとんどその影響を受けないほどまでに進化しています。

③安全性は大丈夫?

電気自動車は高圧の電気を扱っている上に大きなバッテリーも搭載されていますが、果たして安全性は大丈夫なのでしょうか?

事故を起こした時に車重が軽い車は不利ですが、電気自動車には重いバッテリーを搭載しているため、その車重の関係から安全性に有利とされています。

日産のリーフのような電気自動車はバッテリーを守る車体構造に加え、バッテリーやモーターといった高電圧部品については絶縁構造が採用されています。

また、万が一事故が起こった時はショックを感知すると電圧を遮断するバッテリーコントローラーが設置されており、事故による感電を防ぐ構造になっています。

さらに、寒冷地での始動・走行テストや冠水路、段差での走行テスト、洗車時などの高圧洗浄でも機関に問題が生じないことが確認されており、あらゆる状況下でもバッテリーに異常がないことを実証しています。

電気自動車のメリット・デメリット

現在はガソリン自動車に匹敵するほどまでに性能が向上された電気自動車ですが、メリット、デメリットはどのようなものがあるのでしょうか?それぞれご紹介します。

電気自動車のメリット

電気自動車のメリットは次の5つが考えられます。

電気自動車のメリット
  • 電気自動車は音が静か
  • 長距離運転でも疲れにくい
  • 給油の必要がない
  • 環境にやさしい
  • 税金が安くなる

ここからは項目ごとに詳しくご紹介します。

電気自動車は音が静か

ガソリン車のエンジンは大きな騒音が発生し、どのように遮音対策をしてもどうしても振動や音が伝わってしまいます。特に軽自動車など排気量が小さい車だと、エンジンを高回転に回さなければ走らないため、うるさく感じることもあります。

一方、電気自動車のモーターの騒音や振動はほとんどありませんので、走行中の静粛性が非常に高くなっています。あまりにも静かに加速するため、違和感がある人もいるくらいです。

長距離運転でも疲れにくい

電気自動車に使われているモーターは、発進時に最大のトルクが発生する特性があります。

そのため、ガソリン車にないほどの加速性能を持っており、信号が多い場所などの「ストップ&ゴー」が多い道路でもストレスなく運転できるため、快適なドライブを楽しめます。

給油の必要がない

電気自動車はガソリンの給油が必要ありませんので、経済的でもあります。

必要なものは充電にかかる電気代だけとなり、さらに電気の使用量が減る深夜に充電すると、電気代が割安になるため、非常に経済的ともいえます。

 

例えばガソリン車で1,000キロ走行するには、ガソリン代150円/Lとし、平均燃費15km/Lで計算すると、10,000円かかる計算になりますが、同じ距離を電気自動車で走るときに必要な金額は1,970円で済みます。

 

電気自動車に必要な燃料代はガソリン車と比べて2割ほどであるため、いかに経済的であるかがわかりますね。

環境にやさしい

電気自動車の最も大きなメリットでもあるのが環境に優しいことでしょう。

エンジンの場合は、ガソリンを燃やした際に二酸化炭素が発生します。二酸化炭素は「温室効果ガス」ともいわれ、地球温暖化を進める要因であるため、世界中で排出量を減らす施策が行われています。

車から二酸化炭素が発生する要因は、次の3つが考えられます。

  • 走行中
  • 燃料補給中
  • 製造中

電気自動車の場合、当然走行中に二酸化炭素を排出しませんので、全ての車が電気自動車に変われば温暖化の防止に大きく貢献することができます。

また、充電するための電気を作り出すときにも、発電所から二酸化炭素を排出していますが、ガソリン車の排出量に比べると微々たるものです。

 

さらに、車の製造中にも製造機械を稼働させることで二酸化炭素が発生しますが、電気自動車の動力であるモーターはエンジンに比べて部品点数を抑えることができるため、製造工数もガソリン車と比べて少ないでしょう。

結果、少量の稼働時間で製造できるため、二酸化炭素の排出量も抑えることができます。

税金が安くなる

電気自動車は補助金がもらえるほか、税金も減税されるメリットがあります。

エコカー減税に関しては、電気自動車であれば100%免税となるため、「自動車所得税」や「重量税」は必要ありません。そのため、購入時に10万円程度免税されることになることに加え、翌年の自動車税も減額されます。

さらに、現在の自動車税は排気量によって決まりますが、電気自動車の場合は当然排気量がありませんので、税金は格段に安くなります。

電気自動車のデメリット

たくさんのメリットがある電気自動車ですが、反対に以下のようなデメリットも存在します。

電気自動車のデメリット
  • 充電が必要
  • 長距離運転にはあまり向かない
  • 価格が高い
  • 充電スタンドがあまりない

充電が必要

電気自動車のモーターはバッテリーで動きますが、バッテリーには当然充電が必要です。

しかし、冒頭の疑問でもご紹介しましたが、電気自動車の充電時間は最短でも30~40分はかかります。そのため、常に充電を意識しなければいけないとなると、日常生活で使用する上でストレスになるでしょう。

長距離運転にはあまり向かない

電気自動車は搭載するバッテリーの性能でどれだけ走れるかが変わります。

日産のリーフでもカタログの航続距離は400kmとされていますが、実際の航続距離は大体6割ほどです。となると、1回の充電で240kmほどしか走れないというのはガソリン車の半分くらいしか走れない計算になります。

そのため長距離のドライブとなると何度も充電のために止まらなくてはいけません。さらに、ガソリン車であれば給油は数分で済みますが、充電となると急速充電でも40分ほどかかります。そのため移動時間の多くが充電時間に取られてしまうため、長距離運転には向いていません。

価格が高い

電気自動車のバッテリーは非常に高額で、その分車両価格が高くなってしまいます。

いくら補助金があるとはいっても、それでもリーフのような車は最低でも300万円以上はします。

また、電気自動車は自宅で充電できるように充電設備を設置する必要があり、最低でも10万円程度はかかりますので、やはり手軽に購入に踏み切ることは難しくなります。

充電スタンドがあまりない

電気自動車の充電スポットは全国に28,000カ所以上ありますが、それでもガソリンスタンドに比べ依然少ない状況でしょう。

また、そのなかでも実用的な急速充電のスポットは7,000基程度しかありません。しかも、充電時間は最低でも40分は待たなくてはいけないので、多くの人が利用するポイントでは長蛇の列ができてしまう懸念もあります。

電気自動車にまつわる疑問まとめ

電気自動車に多い疑問をまとめると、

    1. 補助金について…購入時に国や地方自治体に申請すると支給される
    2. 充電時間や航続距離について…30分の充電時間で160kmほど走れる
    3. 安全性について…衝突安全性に優れ、万が一の時にも電気を遮断する機構がある

    です。

     

    電気自動車を購入するときに申請することによって、国や地方自治体から補助金が出るため、電気自動車を買うことを後押ししてくれます。

     

    また、充電時間はかかり、航続距離もガソリン車に比べて短くなるものの、全国に充電スポットが普及しつつあるため、大きな問題にはならないでしょう。

     

    さらに、万が一事故が起こった際も、ボディがバッテリーを守る構造であったり、感電しないように絶縁部品が使われていたりと、安全面に関してもしっかり対策されています。

    電気自動車はガソリン車と比べてメリットも多くありますが、反対にデメリットもありますので、どちらが優れているかは一概には言い切れません。自分に合うのはどちらなのかを見極める必要があります。