「乗せ方によっては法律違反?!」犬がクルマに乗る時のルールと安全を守る方法

「乗せ方によっては法律違反?!」犬がクルマに乗る時のルールと安全を守る方法


安全を守る犬の乗せ方

「クルマの中では犬もゆっくりさせてあげたい」という想いから、リードもつけず、自由にさせている飼い主は多いもの。

しかし人間にシートベルトやチャイルドシートが義務付けられていることから分かるように、クルマは危険と隣り合わせです。急ブレーキを踏んだだけで、ペットが転倒したり車内で身体を打ち付けたりするリスクがあります。事故が起これば車外に放り出されてしまうリスクもあるし、そうでなくても何かの際に自ら飛び出してしまう恐れもあるのです。

理想はしっかり固定したケージの中

理想はしっかり固定したケージの中

ペットの飛び出しを防ぎ、急ブレーキや事故の時の身体への衝撃を最小限にするためには、固定されたケージやキャリーの中で過ごさせるのが一番です。例えば、キャリーケースはチャイルドシートを固定するのと同じISO-FIXを使ってシートに取り付けることができます。

ドライブボックスやシートベルトも

ドライブボックスやシートベルトも



「キャリーの中は狭くて嫌がる」という子の場合には、クッション性があるドライブボックスやドライブシートに座らせるのも良いでしょう。多くのドライブボックスには、ペットを固定するためのリードフックがついています。またシートに直接座らせる場合には、犬用のシートベルトという選択肢もあります。

使用時は、リードを首輪に直接付けるのではなく、ハーネスを使うことをオススメします。事故などで大きな衝撃が加わった際、首輪が引っ張られてしまう恐れがあるからです。

 ノーリードでドアを開けるのはNG

絶対に避けるべきなのは、ノーリードのままドアを開けること。「うちの子は大丈夫」と思いがちですが、他の犬を見て興奮したり、「お留守番はイヤだ」と思ったりして、急に飛び出してしまう場合があるからです。

クルマが多い駐車場などで飛び出したら、大事なペットの命すら奪う事故に繋がりかねません。また飛び出してきたペットを見て他のクルマが運転を誤ったら、他のクルマや人を巻き込んだ大事故になる恐れもあるのです。

法律違反にもなる「危険な乗せ方」

犬のクルマへの乗せ方次第では、ときに法律違反になる場合もあります。実際、2012年にはトイプードルを膝の上に載せていた運転手が、2020年には運転席の窓から犬が顔を出していたクルマの運転手が逮捕されたケースがありました。

法律違反にもなる危険な犬の乗り方として、特に注意したいのが以下の2つです。

  • 犬が運転手の膝の上に乗っている
  • 窓から犬が顔を出している

運転手の膝の上にいると、視界の妨げになったり、思うようにハンドル操作ができなかったりして非常に危険です。そのため「乗車積載方法違反」として反則金や違反点数を課される場合があります。

また窓から顔を出すのも、急ブレーキの際などに窓から犬が飛び出してしまう恐れもあり、事故の原因にもなります。運転手には「他人に危害を及ぼさないような速度と方法」で運転するという「安全運転義務」があります。違反したさいに、違反点数の対象になる場合があります。

寂しがる犬には助手席に専用シートを

ペットを助手席に座らせていると「甘えようと運転手のところに来てしまう」というケースは珍しくありません。そのため、できれば後部座席に座らせるのが理想です。

「後部座席で一人だと犬が寂しがるから」という場合には、助手席やアームレストに設置できるキャリーやドライブボックスを使うと良いでしょう。

カーメーカーが「助手席用」として出しているキャリーは、エアバッグが広がった時のことも考慮した形になっているものもあります。事故のさいにリスクが高い助手席に座らせる場合は、特に安全に配慮してあげてください。

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ペットとクルマに乗るのであれば、暑さにも気を使ってあげましょう。JAFのテストによれば、気温は20℃程度でも、窓を閉め切ったクルマの中は50℃近くまで温度が上昇します。

またペットと乗るクルマは、どうしてもニオイが気になります。気兼ねなく他の人を乗せられるように、日頃からニオイ対策を徹底しておきましょう。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!