クルマのわからないことぜんぶ|車初心者のための基礎知識

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ペットとのお出かけで心がけたい暑さ対策とは

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夏休みを迎えるにあたり、家族旅行の計画を立てはじめている人も多いのではないでしょうか?

最近ではペットと一緒に遊べる施設・泊まれる宿も増え、犬も家族の一員として旅行へ連れていく方が増えました。
今回は犬を中心に、夏にペットと車でお出かけする際に心がけたい暑さ対策を紹介します。

犬も熱中症にかかる?

犬も人間と同様に熱中症にかかるので、車の中の暑さ対策が必要になってきます。長毛種、短頭種、肥満気味の犬、子犬や老犬、心臓や呼吸器に病気のある犬は特に熱中症になりやすいと言われています。ペットは言葉も話せず、体の不調を訴えることもできないので、こまめに様子を見るように心がけてください。対処が遅れると死に至るケースも。

短時間でも車の中に置き去りにしない!

人間のこどもや赤ちゃんと同様に、ちょっとだけだからと車に置き去りにするのは危険です。
JAFユーザーテスト(※1)によれば、エアコンを停止してから約5分で熱中症指数が警戒レベルに達し、約15分で危険レベルに達したという結果も。直射日光を避けるためにサンシェードを付けたり、窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、車内温度の上昇を防ぐことはできないとされています。少しの時間でも必ず目を離さないようにしましょう。
※1 出典「真夏の車内温度-短時間で熱中症の危険!」
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/temperature/detail2.htm

犬の熱中症とは?

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犬の熱中症は、毎年4月頃から発生し、月を追うごとに増加します。発生のピークは7~8月ですが、まだ体が暑さに慣れていない時期から熱中症に対する注意が必要なことがわかります。
静かに座っていた・寝ていたのに、舌を出してハァハァとパンティング(口呼吸)しはじめたら、暑さを感じているサインかもしれません。パンティングだけでは放熱が追いつかず、限界を超えると熱中症にかかり、腎臓や肝臓・脳などの臓器にまでダメージを受けてしまいます。熱中症になる前に水を与えたり、室温を下げたりするなどの対策をして熱中症を予防しましょう。

熱中症が疑われたら?

下記の症状が見られるなど、いつもと様子がおかしいと感じたら要注意。熱中症にかかっているかもしれません。最寄りの動物病院へ連絡をして受け入れ体制を整えてもらい、早急に連れて行ってください。
熱中症が疑われる場合は可能な限り移動中に応急処置を行いましょう。水を欲しがったら、少しずつこまめに飲ませてあげましょう。また、水を全身にかけたり、保冷剤を使用して、一刻も早く体を冷やす必要があります。首、脇の下、後ろ脚の付け根に太い血管があるので、ここに保冷剤を当てると効果的な冷却が可能です。
ただし、凍った保冷剤や氷水など、冷たすぎるものを直接体に当てると、血管が収縮して熱が逃げなくなるので、タオルなどにくるんで使用しましょう。

熱中症は時間が経つにつれ重症化していき、症状が重くなるほど、動物病院で治療をしても助かる確率が低くなります。早めの処置が重要です。

重症化の症状

  • 下痢
  • 吐き気を示す、嘔吐する
  • 筋肉のふるえ
  • けいれん
  • 虚脱(呼びかけにあまり反応しない)
  • 意識不明(こん睡状態)
  • 呼吸停止
  • 吐血・下血・血尿といった出血症状
  • 唇や舌など口まわりが青から青紫に変色するチアノーゼ

ペットと出かける夏のドライブ旅行の必需品

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適切な温度管理でペットを守る

車種や乗車人数などによって、犬がどの位置に座るかも変わってくるでしょうが、もしエアコンの風が届かない場所であれば、温度管理をしてあげてください。愛玩犬は北ヨーロッパ原産が多く、快適に感じる温度は人より低めだといわれています。つまり、犬がいる場所が涼しくなるようエアコンの設定温度を調節したり、涼しい風が届くよう携帯用の扇風機を準備してもよいでしょう。

暑さ対策グッズを活用しよう

また、エアコンの効いた車内は乾燥しがち。犬も人間同様に喉が渇いてしまいます。熱中症は体の中の水分不足で起こる障害と、体温上昇で起こる障害の総称。脱水症を予防することも、熱中症対策になります。
最近では車の中でも水がこぼれないボウルが人気。犬が自由に水分補給できるようにしてあげるのが理想的です。さらにクールマットも有効。クール素材のウェアや保冷剤が詰められるバンダナなどがあれば、外へ出るときの暑さ対策にもなります。保冷剤は凍らせたものをクーラーボックスに入れて、余分に用意しておくのも便利。替え用だけではなく、シートの下に置いたり、万が一ペットが熱中症にかかった場合や、かかりそうになっているときに活躍します。クーラーボックスと保冷剤は、生鮮食品や要冷蔵のスイーツなどをお土産に持ち帰る場合にも重宝しますよ。
また、先述のように保冷剤は、タオルで包むなどして、直接体に触れないように使用してください。

暑さ対策グッズまとめ

  • 携帯用の扇風機
  • 温度計
  • クールマットやアルミプレート
  • クール素材のウェア
  • 保冷剤が詰められるバンダナ
  • 凍らせた保冷剤

犬のご飯にもひと工夫を

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コングの中に、ウェットフードやおやつを入れて、凍らせておくのもオススメです。コングとは、ゴム製品のおもちゃで、中が空洞になっているもの。元々はしつけのための知育おもちゃですが、空洞になった内側は独自の凹凸があり、詰め口が狭いので中に詰めた食べ物が少しずつしか出てこない構造になっています。ひんやりとしたご飯を少しずつ食べさせることにより、暑さ対策にも。気分を紛らわせることもできるので、一石二鳥です。

サマーカットには注意が必要!

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長毛種の犬などを飼っている方は、夏になるとサマーカットにしようと考えている人が多いのでは? 室内なら問題はありませんが、あまり短くしすぎてしまうと、外出時には逆に直射日光から守ってくれる毛がなくなるため、地肌を傷つけてしまうことにも。それでもサマーカットにしたいという方は、薄い生地の服やクール素材のウェアを着せて、直射日光・紫外線対策を心がけましょう。

ペットも暑さには弱く、守ってあげたい存在。ペットと一緒に夏のドライブ旅行へ出かける前に、暑さ対策を考えて、熱中症を予防しましょう。それが旅行のトラブル回避へとつながります。

監修 JASMINE どうぶつ循環器病センター 新居 康行(獣医師)

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麻布大学卒業。大学ではウイルスに感染した動物の脳の変化をテーマに研究に励む。
卒業後兵庫県内の動物病院で勤務ののち、現在、JASMINEどうぶつ循環器病センター勤務。 「心臓の病気を中心に、小さな命を救うために日々奮闘しております。」
https://jasmine-vet.co.jp/