鳥のフンの落とし方とフンの落下を防ぐための対策をご紹介しています。フンを車によく落とされる理由も知りながら、原因から対処できるようにしましょう。また、対策では100均などでも購入できるグッズから汚れを落としやすくする対策まで幅広くご紹介します。
鳥が車にフンを落とす理由は?
鳥がクルマにフンを落としやすいのは、主に以下の2つが理由と考えられています。
- 理由①車を水場と勘違いしやすいから
- 理由②鳥の縄張り内に駐車場があるから
理由①車を水場と勘違いするから
水場に生息する鳥が水を好むのはもちろん、鳩やスズメも水浴びをします。車のボディは太陽光を反射すると水面にも見え、鳥が勘違いしやすいです。
皮肉にも、洗車したてで美しい車ほど「リスクが高い」といえます。
理由②鳥の縄張り内に駐車場があるから
多くの鳥は人の居住地近くに生息しています。鳥はフンを体内に溜める機能がなく、滞在時間が長い場所ほどフンを落とされやすいです。駐車場が鳥のテリトリー内にあれば、フン被害の確率も高まります。
また、鳥によってはテリトリーに侵入した外敵を威嚇するためフンを落とすことも。なかにはサイドミラーに映った自分の姿を見てマーキングするケースもあります。
フンを放置すれば車にシミや錆びの原因に
鳥のフンに気づくのは、車に乗るときが多いです。出発や帰りを急ぎ、放置してしまうことも少なくありません。
しかし、鳥のフンの影響力は酸性雨や花粉・黄砂より大きいです。放置すれば、以下のようにボディを傷めます。
浸食度 | 状態 | 対処方法 |
---|---|---|
1 | 付着しただけ | 水やお湯を使って落とす |
2 | シミになる | 専用クリーナーで落とす |
3 | 白く変色する | 専用クリーナーで落とす / コンパウンドで磨く |
4 | クレーターができる | コンパウンドで磨く / 板金塗装をする |
5 | 塗装が剥がれ、錆びる | 板金塗装をする |
浸食は、フンが付着してから数時間で始まります。浸食が酷くなるほど対処も大がかりになるため、とにかく早めに落とすのが重要です。
車についた鳥のフンの落とし方
ここでは、フンに気づいてから早い段階での落とし方を解説します。
【原則】柔らかくして落とすこと
フンの対処で重要なのは、ボディを傷つけないよう、フン自体を柔らかくすることです。固着した部分を無理やり剥がせば、塗装を傷つけます。また、フンには未消化の種実や砂が混ざっていることもあるため、擦るのは厳禁です。
レベル1) 水を使って落とす
まずは水をしっかりかけましょう。ホースやバケツでたっぷりの水をかけて流せるとベストです。出先の場合は、コンビニや自販機で水を購入してかけましょう。
水自体がないときは、ウェットティッシュを数枚重ねます。フンを濡らして柔らかくし、やさしく摘まみましょう。ティッシュで取り除く場合も、できる限りティッシュ自体を濡らし、フンを柔らかくしてから取り除いてください。
レベル2) お湯を使って落とす
フンが固着し、水で流れ落ちない場合はお湯を使って落とします。40~50℃ほどのお湯を用意し、クロスにお湯を浸み込ませてフンの上に置きます。または、フンの上にクロスを置き、そこにお湯をかけます。
そのまま少し置くと、フンが柔らかくなります。あとは、クロスやウェットティッシュでやさしく摘まみましょう。
レベル3) 専用クリーナーを使って落とす
水やお湯で落ちないものは、専用クリーナーで落としましょう。クリーナーの洗浄成分でフンが柔らかくなります。クリーナーはスプレータイプやシートタイプがあります。
なお、鳥のフン除去用のクリーナーは、一般に虫の死骸を落とすのにも有効です。また、専用クリーナーの購入が面倒な場合は食器用洗剤でも代用できます。
フンの除去でやってはいけないこと
鳥のフンの除去では、以下の行為をしないよう気を付けましょう。
- フンが付いたまま放置する
- フンを擦り取る
- ガラス面のフンをワイパーで取る
先にご紹介した通り、鳥のフンは放置すればボディへの浸食が進みます。また、固形成分が含まれていることも多いため、擦り取ったり、ワイパーで流したりするのも控えましょう。
鳥のフンがあるからと言って、洗車機で洗うのもお勧めしません。洗車機は力が強いために、固着した成分が跳ね、ボディが傷つくこともあります。また、洗車機は汚れをピンポイントで取るものではないため、位置によっては上手く取れない可能性があります。
車における鳥のフン対策6つ
フン被害を防いだり、フンがボディに固着しにくくしたりする対策では、以下の6つが挙げられます。
- 対策①サイドミラーをたたむ
- 対策②ボディカバーをかける
- 対策③鳥よけグッズを導入する
- 対策④電線会社に相談する
- 対策⑤カーポートを設置する
- 対策⑥コーティングなどを施す
対策①サイドミラーをたたむ
鳥は視覚が優れており、サイドミラーに映った自身の姿を他の鳥と勘違いすることも。その結果、威嚇の意味を込めてマーキングをすることがあるので、サイドミラーはたたみましょう。
対策②ボディカバーをかける
ボディカバーをかければ、クルマ自体へのフン被害は防げます。ボディの上半分だけ覆ったり、ボンネットなど一部分のみ覆ったりする製品もあるので、駐車場所や被害に遭いやすい位置に合わせて製品を検討しましょう。
対策③鳥よけグッズを導入する
駐車場の近辺に鳥よけグッズを導入するのも、一つの手段です。たとえば以下のようなグッズがあります。
- CDや反射板、ホログラムテープ
- 目玉デザインのステッカー
- 忌避剤(臭いで撃退)
- 超音波式の撃退器
- カラスや猛禽類を模したアイテム
CDや反射板、ホログラムテープ。目玉デザインのステッカーなどは、100円ショップでも手に入ります。ただし視覚効果を狙ったグッズの場合、最初は驚いて逃げても「何もない」と学習し鳥が再び寄ってくる可能性があります。
対策④電線会社に相談する
駐車場の上にすぐ電線がある場合、管轄の電線会社に相談すれば、鳥よけの対策を行ってくれる可能性があります。被害が深刻な場合は、連絡してみると良いでしょう。
対策⑤カーポートを設置する
コストのかかる手段ですが、カーポートは夏の日よけや花粉・黄砂の付着軽減にもつながり、多くの効果を得られます。簡易的なカーポートなら、設置費用の相場は約10~15万円です。
また、テントのような簡易的なカーポートグッズも販売されています。
対策⑥コーティングなどを施す
カーコーティングやワックス、保護フィルムを施せば、フン被害に遭ったときの付着や浸食のリスクを軽減できます。
最も効果があるのは専門店でのコーティングですが、洗車ついでにできるコーティング剤もあります。安く済ませたい場合は、こうした製品を使ってみましょう。
鳥のフンに関するQ&A
Q. 外出先でフン被害に。対処法は?
できる限り、まずは水で流してみましょう。水がない場合は、コンビニや自販機で水を入手してください。 水で流れなければ濡らしたティッシュを数枚重ね、フンを柔らかくして取り除きましょう。また、水がない場合はウェットティッシュでフンを湿らせましょう。
その場で取れない場合は無理をせず、お湯を使える環境などに移動して対処してください。
Q. 外でフンを落とされにくい位置は?
外出先、特に屋外で駐車する際、避けたいのは大きな木や電線、電灯の下です。また、ごみ箱の近くもカラスなどが集まりやすいです。
鳥は飛んでいるときにもフンをしますが、枝や電線に止まっているとき、飛び立つ前後にすることが多いです。だからこそ、上空に木や電線がない場所のほうがおすすめです。
Q. フンを落とされやすい車の色は?
イギリス大手のカー用品店「Halfords」が行った調査によると、鳥のフンを多く落とされた車の色は赤(18%)、青(14%)、黒(11%)、白(7%)でした。
同調査は5つの都市で1140台の車を対象に見た、比較的大規模な調査です。ただし英国鳥類学協会はこの調査結果を疑問視。「色より場所の問題では」という見解も示しています。
参考:BUSINESS INSIDER「STUDY: Birds Are Mostly Likely To Poop On One Particular Kind Of Car」
Q. 鳥のフンは縁起が良いって本当?
鳥は幸運の象徴とされることが多く、だからこそ鳥のフンも「縁起が良い」と言われることがあります。しかし車に落ちたフンは「運転に対する注意喚起」の意とも言われます。
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- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!