国内で最も売れているホンダの登録車が「フリード」だ。2024年6月にフルモデルチェンジを実施し、3代目へと進化した。2025年上半期の登録車販売台数ランキングでは、約4.9万台を販売し4位にランクイン。3位には、ライバル車であるトヨタ シエンタが入っている。
今や、フリードやシエンタのようなコンパクトミニバンは、ファミリーカーの代名詞と言える存在となっている。
そんな人気モデル「フリード」の新旧モデル(2代目と3代目)を、燃費や価格、内装といった観点から徹底比較。新車・中古車購入時の参考にしてほしい。
中古車情報
- ホンダフリードの歴史・概要
- コンセプト&外装デザイン比較
- 予防安全装備の比較
- 内装、室内空間の比較
- 走行性能、燃費性能の比較
- 価格比較
- おすすめは2代目フリード?それとも新型3代目フリード?
- 2代目フリードのお勧めのグレードやオプションは?
- 3代目フリード(GT系)のお勧めのグレードやオプションは?
- 3代目フリード(GT系)の燃費、ボディサイズなどスペック
ホンダフリードの歴史・概要
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フリード歴代モデル |
日本での販売年月 |
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初代 |
2008年~2016年 |
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2代目(旧型)※今回比較の旧型 |
2016年~2024年 |
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3代目(GT系)※今回比較の新型 |
2024年~ |
2代目フリード
※上図:2代目フリードの全景
2代目フリードは、ライバルに先駆けて運転支援機能「ホンダセンシング」を採用。さらにハイブリッドモデルに4WD車を設定するなど、高い商品力で多くのユーザーに支持されてきた。
乗り降りのしやすさに直結するステップ高は、390mmと低く、フロアとの段差もなく優れた乗降性を実現。コンパクトミニバンに求められる多彩なシートアレンジにも対応しており、サードシートには左右跳ね上げ式を採用している。
パワートレインは1.5L直4ガソリンエンジンと、モーターを組み合わせたハイブリッドシステム(SPORT HYBRID i-DCD)の2種類。駆動方式はガソリン車・ハイブリッド車ともに2WDと4WDを設定しているのが特徴だ。
安全運転支援システムとして、ホンダセンシングを装備。以下を含む8つの機能によってドライバーをサポートする。
- 衝軽減ブレーキ
- アダプティブクルーズコントロール(先行車との車間距離を一定に保ち追従走行)
- 線維持支援システム(車高速道路などで車線のセンターを走行できるようにサポート)
- 誤発進抑制機能(アクセルとブレーキを踏み間違えても急発進しない)
2代目フリードは、2019年10月にマイナーチェンジを実施。クロスオーバースタイルの新グレード「クロスター」を追加するとともに、後方誤発進抑制機能を追加した。アダプティブクルーズコントロールのの加減速制御も改良され、より滑らかな制御となった。
パワートレインの構成に変更はなく、「B ホンダセンシング」を除くすべてのグレードに4WDを設定。WLTCモードでの燃費性能は15.6~20.8km/Lを達成している。
乗車定員は基本的に6人乗りだが、ハイブリッドG ホンダセンシング(2WD)、およびガソリン車のGグレードでは、2WD・4WDともに7人乗り仕様を選択できる。
また、ホンダのミニバンとして初めて「ステップダウンシフト制御」を採用。下り坂などでシフト操作をせずに、一定のブレーキ操作のみでエンジンブレーキを併用したスムーズな減速が可能となっている。この制御により、走行状況に応じたダウンシフトを自動で行い、エンジン回転を最適に保つことで、より滑らかな走りを実現している。
フリード(2019~2024年式)の中古車在庫をチェックする>
3代目フリード(GT系)
※上図:3代目フリード(GT系)の全景
3代目フリード(GT系)は、2024年6月に登場。内外装デザインの異なる「エアー」と「クロスター」の2モデル体系を設定し、6~7人乗りの3列シート仕様を中心にラインアップ。なお、5人乗り仕様はクロスター専用で設定されている。
この5人乗り仕様は、旧型の「フリード+(プラス)」のコンセプトを継承。リアの荷室開口高が低く設定されており、高いユーティリティ性を誇る。
ボディサイズは、全長4,310mm×全幅1,695mm(クロスターは1,720mm)×全高1,755mm。エアーは5ナンバーサイズを維持しているが、クロスターはホイールアーチプロテクターの装着により全幅が1,720mmとなり、3ナンバー登録となっている。
パワートレインは2種類。ひとつは、最高出力118ps・最大トルク142Nmを発生する1.5L直列4気筒DOHC i-VTECエンジンを搭載したガソリンモデル。もうひとつは、1.5Lガソリンエンジンに充電・駆動用の2モーターを組み合わせたシリーズ式ハイブリッド「e:HEV」だ。e:HEVは高出力106ps、最大トルク127Nmのモーター性能を誇る。
駆動方式は2WDが中心だが、ハイブリッド車には4WDも設定されている。燃費性能(WLTCモード)は、ガソリン車で14.4~16.5km/L、ハイブリッド車で21.1~25.6km/Lと、ハイブリッドの燃費性能が際立っている。
運転支援機能としては、ホンダ独自の先進安全技術「ホンダセンシング」を標準装備。衝突軽減ブレーキ(CMBS)をはじめ、全15機能でドライバーをサポートする。また、オプションとして後退車庫サポートやアダプティブドライビングビームも選択可能だ。
さらに、車載通信モジュール「Honda CONNECT(ホンダ コネクト)」を搭載。対応するナビやオーディオをディーラーオプションで設定可能で、オペレーターによる「緊急サポートセンター」や車内Wi-Fiなど、安心・便利な「Honda Total Care プレミアム」の各種サービスを利用できる。
2025年には、1月にハイブリッド車、3月にガソリン車で一部改良を実施。新たに採用された外装塗料は、従来のアクリルメラミンクリア素材に比べて光沢が向上し、耐久性も1.5倍以上に強化されている。
加えて、アダプティブドライビングビーム、後退車庫サポート、マルチビューカメラシステム、LEDアクティブコーナリングライトといった運転支援装備が、全グレードで選択可能となった。
コンセプト&外装デザイン比較
扱いやすく飽きの来ないツールを追求した2代目フリード
※上図:2代目フリードの後景
2016年から2024年まで販売された2代目フリードのキャッチフレーズは「7days Wonderful Mobility」。「いつでも」「どこでも」「だれでも」ちょうどいい――をコンセプトに、ウィークデーから週末まで、1週間を通して“すべての人にちょうどいい”を追求した、新世代のコンパクトミニバンだ。
※上図:2代目フリードのフロントフェイス
外観デザインのテーマは「Dynamism and Functionality(躍動感と機能性)」。動きのあるフォルムと実用性を融合させ、ドライバーズカーとしての魅力を高めている。特にリアクォーターパネルでは、スライドドアのレールカバーの分割線が目立たないよう処理されており、ボディ全体の塊感や一体感が強調されている。
※上図:2代目フリードのリヤエンド
2019年にはマイナーチェンジを実施。アウトドア志向のクロスオーバースタイル「クロスター」を新たに追加した。クロスター専用のフロントグリル、前後バンパー、LEDフォグライト、ルーフレール、アルミホイールに加え、専用色のドアアウターハンドルやドアミラーを採用。アウトドアシーンにも映える個性的なスタイルに仕上げている。
一方、ノーマルグレードのデザインもリファイン。フロントフード、グリル、バンパー、ロアグリルの形状を変更し、精悍かつ落ち着きのあるシンプルなスタイルへと進化した。アルミホイールのブラック塗装部分をダークグレーに変更するなど、細部まで洗練されたデザインを追求している。
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シンプルな美しさをアピールする3代目フリード(GT系)
※上図:3代目フリード(GT系)の後景
2024年、フリードはフルモデルチェンジを実施し、3代目となるGT系フリードへと進化した。
開発コンセプトは「“Smile” Just Right Mover ~こころによゆう 笑顔の毎日~」。歴代モデルが築き上げてきた「ちょうどいい」という価値をさらに進化させるだけでなく、家族の日常に笑顔をもたらすクルマを目指して開発された。
そのために掲げられた3つのコアバリューが、「よゆうのフォルムと扱いやすいサイズ」「よゆうで便利な使い勝手とパッケージ」「よゆうを感じる乗り心地と素直な性能」。これらによって、心に“よゆう”を生み出す存在であることを目指している。
※上図:3代目フリード(GT系)のフロントフェイス
3代目フリードでは、内外装の異なる「エアー」と「クロスター」という2つのモデル体系を設定。若い女性からアクティブなシニア層まで、幅広いユーザーに支持されてきた歴代フリードの資産を生かしつつ、ライフステージやライフスタイルが異なるあらゆる層にフィットするデザインを追求した。
デザイン開発では、過度なラインや加飾に頼ることなく、フリード最大の魅力である“パッケージの良さ”にフォーカス。誰もが自由な気持ちで扱える「懐の深さ」を感じさせるデザインを目指している。
※上図:3代目フリード(GT系)のリヤエンド
エアーは、シンプルでノイズの少ないクリーンなサーフェスを基調とし、上質で洗練された印象に仕上げた。ボディサイドには張りのある面構成を採用し、前後を貫く“芯”のある造形で、構造体としての力強さを表現している。どんな人にも似合い、どんなシーンにもなじむモダンなデザインが特徴だ。
一方クロスターは、エアーがもつシンプルさと信頼感をベースに、アウトドア感あふれる力強さをプラス。遊びの自由度を高めるツールとして、「知らない場所へ行ってみたい」「新しいことにチャレンジしたい」といったユーザーの好奇心を後押しするような、冒険心を刺激するデザインとなっている。
予防安全装備の比較
制御の質が向上した3代目フリードのホンダセンシング
※上図:2代目フリードのインパネデザイン
2代目フリードでは、先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を採用。2019年のマイナーチェンジにより、全車に標準装備となった。
このホンダセンシングは、ミリ波レーダーと単眼カメラという2つのデバイスを使って前方の状況を認識し、ブレーキやステアリングの制御と連携することで、安心・快適な運転や事故回避を支援する先進システムだ。
※上図:2代目フリードのメーター
パッケージされている主な機能は、衝突軽減ブレーキ(CMBS)、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能の8つ。2019年のマイナーチェンジでは、新たに後方誤発進抑制機能が追加され、ACCの加減速制御もよりスムーズなフィーリングへと熟成された。
※3代目フリード(GT系)のインパネデザイン
3代目フリード(GT系)では、さらに進化したホンダセンシングを全グレードに標準装備。車両前後に搭載されたソナーセンサーにより、「踏み間違い衝突軽減システム」などの新たな安全機能も実現している。
2代目フリードで採用されていた機能に加え、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)、ブラインドスポットインフォメーション、近距離衝突軽減ブレーキ、急アクセル抑制機能、パーキングセンサーシステム、後方出庫サポートなど、全17機能に拡充。ドライバーの運転負担を大幅に軽減する内容となっている。
※上図:3代目フリード(GT系)のメーター
さらに、3代目フリードは車載通信モジュール「Honda CONNECT(ホンダ コネクト)」を搭載。対応ナビやオーディオをディーラーオプションで選択可能で、ボタンひとつでオペレーターに繋がる「緊急サポートセンター」や、車内Wi-Fiなどが利用できる「Honda Total Care プレミアム」の各種サービスにも対応している。
内装、室内空間の比較
室内空間に大差はないが、より余裕を生み出し快適性をアップした3代目フリード
2代目、3代目フリードのボディサイズは以下の通り。
2代目フリード
- ボディサイズ:全長4,265mm×全幅1,695mm×全高1,710mm(4WDは1,735mm)
- ホイールベース:2,740mm
3代目フリード
- ボディサイズ:全長4,310mm×全幅1,695mm(一部1,720)×全高1,755mm(4WDは1,780mm)
- ホイールベース:2,740mm
2代目と3代目フリードのプラットフォームは基本的に共通だが、3代目では改良型プラットフォームを採用し、さらなる進化を遂げている。
※上図:2代目フリードの運転席
2代目フリードは、多彩なバリエーションをひとつのボディ骨格と最小限の専用パーツで構成する「マルチシェル骨格」を採用。街乗りから高速クルージングまで安定した走行を実現するため、高剛性ながら軽量なボディ構造とし、高張力鋼板や超ハイテン材を積極的に取り入れている。
インテリアは、視界性の向上を目的に薄型メーターを遠方に配置。これにより、ドライバーは視線や焦点を大きく動かさずにメーターを確認できる設計となっている。
※上図:2代目フリードの2列目シート
全長約4.3mの限られたサイズの中で、1〜3列目のヒップポイント間距離は初代比で90mm拡大。さらに2列目のスライド量も120mm増え、多彩なシートアレンジに対応。
※上図:2代目フリードの3列目シート
6人乗り仕様のキャプテンシートでは、スライド幅の拡大に加え、体格差に配慮したシートベルトの配置が工夫されている。
※上図:2代目フリードの荷室
※上図:2代目フリードの荷室
3代目フリードでは、2代目で評価されたマルチシェル骨格を継承しつつ、構造の見直しによって剛性強化と軽量化を実現。走りの安定性と燃費性能の向上を両立させた。
※上図:3代目フリード(GT系)の運転席
具体的には、アウトリガーの追加やフロア補強材の大型化によって、フロントのねじり剛性を約10%、接地点横剛性を約5%引き上げた。これにより、ステアリング操作に対する応答性が向上。リア側ではピラー稜線をなめらかに繋ぐことで、ボディ上部の剛性を高め、より落ち着きのある乗り心地を実現している。
また、室内の静粛性を高めるため、「防音パッケージ」というアプローチを採用。遮音材や制振材の配置を工夫し、車両全体の静かさを確保しながら重量増を抑えている。とくに2列目では、先代を上まわる静けさを体感できるレベルだ。
※上図:3代目フリード(GT系)の2列目シート
インテリアはリビングルームのような快適性を意識した設計で、柔らかなファブリック素材と便利な収納スペースを多数配置。インホイールメーターを採用することでダッシュボード全体が水平でスッキリとし、車両感覚や進行方向が掴みやすい視界とした。
パワートレインの刷新に合わせ、全長の延長はわずか45mmにとどめ、取り回し性を維持。そのうえで、2列目の膝まわりは30mm、3列目の肩まわりは合計65mm(片側32.5mm)拡張し、よりゆとりある空間が生まれた。
※上図:3代目フリード(GT系)の3列目シート
3列目シートは、座り心地を保ちながらも薄型・軽量化を実施。はね上げ位置を低く、かつ垂直に近づけたことで、シート間のスペースを約160mm拡げ、荷室の使いやすさも向上している。
※上図:3代目フリード(GT系)の荷室
3代目フリードは、基本的に5ナンバーサイズを維持しているが、設計や構造の工夫によって、数値以上に“ゆとり”を感じられる居住性と実用性を手に入れている。
※上図:3代目フリード(GT系)の荷室
走行性能、燃費性能の比較
SPORT HYBRID i-DCDから、e:HEVへ変更されたハイブリッドシステム
パワートレイン比較
2代目、3代目フリードの最高出力と燃費性能は以下の通り。
*2代目フリードのスペックは最終モデル
2代目フリード
1.5L直4ガソリン
- 最高出力:129ps
- 最大トルク:153Nm
- 燃費:15.6~17.0km/L(WLTCモード)
1.5L直4ガソリンハイブリッド
- 最高出力:110ps(エンジン)+最高出力5㎰(モーター)
- 最大トルク:134Nm(エンジン)+最大トルク160Nm(モーター)
- 燃費:19.8~20.9km/L(WLTCモード)
3代目フリード
1.5L直4ガソリン
- 最高出力;118ps
- 最大トルク:142Nm
- 燃費:14.4~16.5km/L(WLTCモード)
1.5L直4ガソリンハイブリッド
- モーター最高出力:123ps
- モーター最大トルク:253Nm
- 燃費:21.1~25.6km/L(WLTCモード)
※上図:2代目フリードのエンジンルーム
2代目から3代目GT系フリードへの大きな進化点として、まず挙げられるのがハイブリッドシステムの刷新だ。ハイブリッド車の車両重量は先代より約50〜100kg重くなっている。
3代目GT系フリードでは、シリーズハイブリッド方式をベースとした「e:HEV」を採用。多くのシーンでエンジンが発電を担当し、その電力を使ってモーターで駆動する構成となっている。モーターの最高出力は123ps、最大トルクは253Nmと、力強さが大幅に向上した。
さらに、コンピューターが「エンジン駆動のほうが効率的」と判断した場面では、エンジンと前輪を直結し、ガソリンの力で直接走行する「エンジンモード」も備える。高速道路の巡航時などに活用されるこの機能により、燃費と走行性能の両立が図られている。
e:HEVの加速特性は、トルクがゆるやかに立ち上がるため、ガソリン車に近い自然なフィーリングを持つ。一方で、日産ノートのe-POWERは瞬時に最大トルクを発揮する設計となっており、加速の力強さを強調している。こうした違いは、各メーカーのセッティング思想に基づくものだ。
2代目フリードには、1モーター+7速DCTを組み合わせた「SPORT HYBRID i-DCD」が搭載されていた。ダイレクト感のある7速DCTにより、キレのあるスポーティな走りを実現。非常に個性的なシステムである一方、かつてフィットでリコールが多発した経緯もある。ただし、リコール対策済みの中古車であれば故障リスクは抑えられており、購入時に確認すれば安心だ。
ガソリン車については、3代目が1.5L直4 DOHC i-VTECエンジンを搭載し、最高出力118ps・最大トルク142Nmを発揮。駆動方式は全グレードで2WD(FF)と4WDから選べる。
一方、2代目の1.5L直4ガソリンエンジンは最高出力129ps・最大トルク153Nmと、スペック面では上回っている。数値上の優位性から、加速感では2代目に軍配が上がる印象もあるが、体感できるほどの差は少なく、実用面では大きな違いはない。
乗り心地、静粛性、操縦安定性比較
※上図:3代目フリードのエンジンルーム
2代目フリードと3代目フリードは、いずれもFF(前輪駆動)モデルにおいて、フロントにストラット式、リアにトーションビーム式のサスペンションを採用している。ただし、3代目ではプラットフォームの改良に加え、リンクやアーム類の配置も見直されており、乗り味は先代とはまったく異なる印象だ。
3代目フリードの乗り心地は、やや柔らかめにセッティングされており、サスペンションのストロークをしっかり使って路面の凹凸をなめらかに吸収。快適性を重視したチューニングで、上質な乗り心地が特徴だ。
ハンドリングも、従来のキビキビした味付けから一転し、ゆったりとした操縦感覚に変更された。ステアリング操作に対して車体の反応は穏やかでありながら忠実。操作に過敏すぎず、車両の動きがゆるやかに追従するため、運転に不慣れなドライバーでも安心して扱える。まさにファミリーカーらしい仕上がりだ。
静粛性についても大きく向上しており、e:HEVのモーター走行中は、前後席間での会話がスムーズにできるほど。特に速度域が低いシーンでは、室内は驚くほど静かだ。
一方、2代目フリードは、ホンダらしいスポーティなキャラクターが色濃く出ている。乗り心地はやや硬めで、路面からの入力をしっかり感じ取れる設定。ステアリング操作に対する車両の反応も俊敏で、背の高いミニバンでありながら走りの楽しさを感じさせる味付けが施されている。
そのため、運転のダイレクト感やキビキビとした操縦性を好むユーザーにとっては、3代目フリードはやや物足りなく感じるかもしれない。逆に、落ち着いた乗り味や快適性を重視するユーザーにとっては、3代目の進化は大きな魅力となるだろう。
価格比較
新車の3代目フリードe:HEVの半額で2代目の高年式ハイブリッド車が狙える
2代目フリードの中古車相場(2022年式/2020年式)は以下の通り。(2025年8月調べ)
2代目フリードハイブリッドG ホンダセンシング
- 中古車相場(2022年式):約210~250万円
- 当時の新車価格:約266万円
- 新車価格比:約79~94%
2代目フリードハイブリッドG ホンダセンシング
- 中古車相場(2020年式):約150~250万円
- 当時の新車価格:約258万円
- 新車価格比:約58~97%
2025年時点での3年落ち(2022年式)および5年落ち(2020年式)の中古車相場を見ると、いずれも非常に高いリセールバリューを維持しているのがわかる。
とくに、2022年式は高年式ということもあり、新車価格に対する価格維持率は約79〜94%と非常に高水準。上位グレードに関しては、新車当時とほぼ変わらない価格で流通しているケースも多く、「中古車=お得」というイメージからはやや外れてしまう印象だ。そのため、コストパフォーマンスの面では積極的におすすめしにくい面もある。
一方で、2020年式は新車価格比で約58〜97%と幅はあるものの、依然として高い水準をキープ。とくに上限付近の個体では、5年経過しても価格がほとんど落ちていないケースも見られる。
つまり、現状の中古車市場においては、2代目フリードの高年式車は「高く買っても高く売れる」可能性が高い。短期間の所有でもリセールによって負担を抑えられるため、買い替えサイクルが短いユーザーにとっては、十分に魅力ある選択肢となるだろう。
フリード(2019~2024年式)の中古車在庫をチェックする>
3代目フリード(GT系)新車価格
ガソリン車
|
グレード |
2WD |
4WD |
|
エア(6人乗り) |
2,623,500円 |
2,854,500円 |
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エア EX(6人乗り) |
2,812,700円 |
3,043,700円 |
|
エア EX(7人乗り) |
2,856,700円 |
― |
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クロスター(5人乗り) |
2,928,200円 |
3,159,200円 |
|
クロスター(6人乗り) |
2,972,200円 |
3,203,200円 |
e:HEV(ハイブリッド)
|
グレード |
2WD |
4WD |
|
e:HEV エア(6人乗り) |
3,022,800円 |
3,258,200円 |
|
e:HEV エア EX(6人乗り) |
3,212,000円 |
3,443,000円 |
|
e:HEV エア EX(7人乗り) |
3,256,000円 |
― |
|
e:HEV クロスター(5人乗り) |
3,327,500円 |
3,558,500円 |
|
e:HEV クロスター(6人乗り) |
3,371,500円 |
3,602,500円 |
新車価格帯比較
*2代目フリードの新車価格は最終モデル
- 2代目フリード ハイブリッド:約269~312万円
- 3代目フリードe:HEV:約302~360万円
3代目フリード e:HEVは、エントリーグレードであっても、2代目フリード ハイブリッドと比べて新車価格が30万円以上高く設定されている。ハイブリッドシステムの刷新や原材料費の高騰といった背景はあるものの、価格が上がりすぎたと感じるユーザーも少なくないだろう。
その一方で、リセールバリューが高く、中古車市場でも高値を維持している2代目フリード ハイブリッドは、価格面だけを見れば割安に映る。
実際に、2代目「フリード ハイブリッドG ホンダセンシング(2022年式)」の中古車相場はおよそ210万〜250万円。一方、3代目「GT系フリード e:HEV エア(7人乗り)」の新車価格は約326万円であり、両者の価格差は約76万〜116万円にのぼる。
新旧モデルの違いや装備内容の差を考慮する必要はあるが、購入予算という観点では、この価格差は選択肢を大きく左右する要素となるだろう。
おすすめは2代目フリード?それとも新型3代目フリード?
燃費、操縦安定性、乗り心地、静粛性、先進技術など、ほぼすべての面で3代目GT系フリードは2代目を大きく上回っている。新型車として当然の進化ではあるが、全体的な完成度は非常に高い。
ただし、購入時に重要となる「価格面」では、2代目フリードの中古車が大きく優位に立つ。3代目は機能向上や原材料価格の高騰などの影響で新車価格が上昇しており、その結果、2代目中古車との価格差は非常に大きくなっている。
前述のとおり、具体的な差額は約76万〜116万円。これを性能や快適性の向上分として納得できるなら、3代目フリードを選ぶ価値は十分にあるだろう。
一方で、予算に余裕がない、あるいは経済的な不安を背景に出費を抑えたいというユーザーにとっては、コストパフォーマンスに優れた2代目フリードの中古車という選択肢も現実的だ。
2代目フリードのお勧めのグレードやオプションは?
2019年のマイナーチェンジ以前のモデルであれば、100万円以下で購入できる中古車も出回り始めている。市場では、1.5Lエンジン搭載のガソリン車の流通量が多く、予算重視で選ぶのであればガソリン車が現実的な選択肢となる。
おすすめのグレードは、装備が充実した「G系」。ただし、マイナーチェンジ前のモデルでは、先進安全装備「ホンダセンシング」がオプション扱いのため、装着車を優先的に選びたい。
2019年以降のマイナーチェンジ後モデルでは、ハイブリッド・ガソリン車ともに「G系」が装備内容・安全性能のバランスに優れておりおすすめ。とくに、全方位モニター用カメラやナビゲーションシステム装着車、快適性を高めるロールサンシェードやコンフォートパッケージ付きの車両は注目したい。
また、スポーティな走りとルックスを兼ね備えた「モデューロX」は、流通量は少ないものの、高リセールバリューが期待できる。手頃な価格で見つかれば積極的に狙いたいモデルだ。
加えて、SUVテイストの外観が特徴の「クロスター」もやや高めのリセールが期待でき、デザインやアウトドア用途を重視するユーザーにおすすめのグレードである。
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3代目フリード(GT系)のお勧めのグレードやオプションは?
3代目フリードは、「エア系」と「クロスター系」の2系統に大別される。近年では、コンパクトミニバンでもSUVテイストのあるアウトドアルックが人気を集めており、クロスター系はリセールバリューの面でも優位とされる。将来的な売却を視野に入れるのであれば、クロスター系の選択が有利だろう。
グレード選びにおいては、エア系のエントリーグレードは運転支援機能がやや物足りず、選択肢から外すのが無難。装備が充実した「エアEX」がおすすめだ。
なお、クロスター系には7人乗りの設定がないため、7人乗りが最優先条件の場合は、必然的にエア系を選ぶことになる。
オプション装備としては、エア・クロスター両系統ともに「マルチビューカメラシステム」「後退出庫サポート」「純正ナビゲーションシステム」の3点が特におすすめ。利便性や安全性を高める装備として、積極的に選びたい。
3代目フリード(GT系)の燃費、ボディサイズなどスペック
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項目 |
スペック |
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代表グレード |
e:HEV エア(7人乗り・2WD) |
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トランスミッション |
CVT |
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ボディサイズ |
全長4,310mm × 全幅1,695mm × 全高1,755mm |
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ホイールベース |
2,740mm |
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車両重量 |
1,480kg |
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最小回転半径 |
5.2m |
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エンジン型式 |
LEB型 直列4気筒 DOHC |
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総排気量 |
1,496cc |
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エンジン最高出力 |
106ps(78kW)/6,000~6,400rpm |
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エンジン最大トルク |
127N・m(13.0kgm)/4,500~5,000rpm |
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モーター最高出力 |
123ps(90kW)/3,500~8,000rpm |
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モーター最大トルク |
253N・m(25.8kgm)/0~3,000rpm |
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WLTCモード燃費 |
25.3km/L |
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サスペンション(前/後) |
マクファーソンストラット/トーションビーム |
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タイヤサイズ(前/後) |
185/65R15 |
