「ミニクーパーやめとけ」は本当?注意すべき理由と中古での選び方

ここではミニクーパーが「やめとけ」と言われる理由や購入にあたって注意すべき点、中古で失敗しない選び方などをご紹介します。

「ミニクーパーやめとけ」は本当?

MINIの車両画像

ミニクーパーは、国産のコンパクトカーなどと比べれば購入時に注意すべき点が多いです。しかし「絶対にやめておくべきクルマ」ではありません。

他にはない魅力を備えたクルマでもあり、デメリットや注意点を理解した上で購入すれば、満足度の高い買い物となるでしょう。

そもそもミニクーパーとは

ミニクーパーは、ミニ(MINI)のクルマに設定されているグレードの1つです。例えばトヨタのヤリスに「G」というグレードがあるように、ミニの多くのモデル(ミニ5ドアやミニクラブマンなど)には「クーパー」というグレードがあります。

ただし実際には、「ミニクーパー=ミニ(ブランド名または車種名)」と認識している人が多いです。これは、かつて販売されていた「ミニクーパー」というモデルが大きな人気を博し、その名が世間へと浸透したためです。

この記事では「ミニクーパー=ミニ(車種名)」として、先の内容をご紹介してます。

【最新】今後は「ミニ3ドア=ミニクーパー」に
これまでクーパーは「グレードの1つ」として扱われていました。しかし2024年3月1日、ミニがBMW傘下になってから4代目となるミニ3ドアが登場。今後はこの3ドアモデルの名称が「ミニクーパー」となり、グレード名から「クーパー」は消えていくようです。

なぜミニクーパーは「やめとけ」?

日本で長年にわたり人気のミニクーパー。しかし以下でご紹介する5つの理由から、「やめとけ」と言われることも多いです。

理由①車両価格が高い

若者にも人気のミニクーパーですが、その車両価格は決して安くありません。新車の場合、3ドアの最も安いグレード(ワン)で約315万円、後部座席へのアクセスが良い5ドアで約390万円します。ただし中古では、年式の割に安価な車両も多いです。

理由②維持費が高い

ミニクーパーは、車両価格だけでなく維持費も高めです。国産のコンパクトカーと税金はあまり変わらないものの、燃費性能の点で費用に差がつきやすいです。また修理費や消耗品の部品交換費用、車検の点検・整備費用などが国産車より高い傾向があります。

理由③国産車と比べて故障が多い

現在のミニクーパーはBMWにより生産されており、造りは頑丈です。しかし国産車と比べれば、故障が多いです。この理由は主に2つあり、一つは高性能な分だけ複雑な構造であること、もう一つは欧州での使用環境(気候や道路)を前提に造られているからです。

特に中古の古いモデルは、もとの部品の造りや経年劣化の問題から不具合が生じやすいです。

理由④小回りが利かない

  ミニクーパー
(5ドア)
ヤリス N-BOX
全長 4,025mm 3,950mm 3,395mm
全幅 1,725mm 1,695mm 1,475mm
全高 1,445mm 1,495mm 1,790mm
最小回転半径 5.4m 4.8m 4.5m※FF車

ミニクーパーは軽自動車と比べてサイズが大きく、またサイズがほぼ同等の国産コンパクトカーと比べても小回りが利きません。

小回りの利きは、運転のしやすさに関わってきます。そのため「運転が怖い」と感じている人や、近所の道幅が狭いケースでは使用をお勧めしません。

理由⑤車内があまり広くない

ミニクーパーは全長がやや短く、車高も低めでです。国産のコンパクトカーと比べても「車内が狭い」と感じる人は少なくないでしょう。特に後部座席が狭いので、普段から後部座席に大人が座る場合はあまりお勧めしません。

ミニクーパーの魅力(メリット)は?

MINIの車両画像(側面)

購入にあたってデメリットも多いミニクーパーですが、その知名度の高さからも分かるように、ミニクーパーの人気は非常に高いです。ここではミニクーパーの魅力(メリット)を3つご紹介します。

魅力①デザインがオシャレ

ミニクーパーが売れ続けている一番の理由は、そのデザイン性の高さでしょう。直線的でメリハリのあるボディに丸みを帯びたフロントライトは何ともオシャレです。車種別に見た日本での輸入車新規登録台数では、長年にわたりミニがトップを誇っています。

魅力②走りが軽快で安定感もある

ミニクーパーの走行は「ゴーカート・フィーリング」と称されます。ゴーカートのようにハンドリングのレスポンスが良く、ドライバーが操作した通りにキビキビ走ります。コーナリング性能も高く、運転好きにとっては「楽しい」と感じられる一台です。

またミニクーパーはボディ剛性が高く、低重心の設計となっているので安定感もあります。

魅力③カスタマイズの自由度が高い

ミニクーパーには、様々なボディカラーやホイール、シートなどの選択肢が用意されています。そのため自分の「こだわりの一台」に仕上げることができます。

中古車ではこうしたメーカーのオプションを選ぶことができませんが、社外品でも数多くのカスタマイズ製品が販売されています。

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中古ミニクーパーの失敗しない選び方

ミニクーパーを中古で買う場合は、できる限り故障リスクが低い車両を選びましょう。ここではミニクーパーの中古車探しで失敗しないためのポイントを解説します。

初代と2代目は初心者に向かない

  販売時期
初代 2001年~2007年
2代目 2007年~2014年
3代目(前期) 2014年4月~2018年5月
3代目(中期) 2018年5月~2021年3月
3代目(後期) 2021年3月~
4代目※3ドア 2024年3月~

ここではBMW傘下に入ってからのモデルに着目します。BMWが手掛けたミニクーパーの初代は2001年に、2代目は2007年に登場しました。

初代と2代目は既に10年落ち以上になるモデルで、故障も多い傾向があります。そのためクルマ初心者にはお勧めしません。

3代目前期化型は部品の交換歴を確認

MINIの車両画像(リヤエンド)

2014年にデビューした3代目は、2代目までに比べると故障リスクが少ないです。ただし2018年のマイナーチェンジ以前のモデル(前期型)では、部品の経年劣化による不具合が生じている可能性もあるので、必ず部品の交換歴や劣化具合をチェックしましょう。

なお3代目の前期型と中期型では、テールランプがユニオンジャックデザインに変化するといった外観の違いが見られます。デザインの違いによる好みも確認してください。

3代目中期以降はベーシックな確認を

3代目の中期以降であれば、まだ大きな問題を抱えていない車両が多いです。

そうは言っても元の所有者の使い方や整備の度合い次第でクルマの寿命は大きく変わるため、全中古車に共通する基本的な見極めを怠らないようにしてください。

中古車で必ずチェックすべきポイント

中古車を買う上で必ず確認したいポイントは、以下の通りです。

  • 年式と走行距離のバランス(1年=1万キロが目安)
  • 価格(相場より高すぎず、安すぎない)
  • 内外装のキズや凹み、汚れ、異臭の有無
  • ワイパーやエアコン、窓の開閉の作動性
  • ハンドルやペダル、シフトの作動性
  • 点検整備記録簿の確認

クルマは過走行でも、走らなすぎでも状態が悪くなります。また価格が異常に安い場合は必ず「理由」が存在します。車両状態を必ず自分の目で見て、尚且つエンジンをかけさせてもらいましょう。さらに「1年ごとにエンジンオイルを交換しているか」など、定期的な整備がされていたかを確認してください。

ミニのおすすめモデルと中古車相場

ミニでは、ベーシックなハッチバックタイプの他にコンバーチブルやSUVなどのボディタイプを展開しています。どれもクラシカルなデザインは共通しているので、利用用途や予算に合った車種を選びましょう。

①ミニ(5ドア)

MINIの車両画像:5ドア

  • 2021年式相場:220万円~330万円
  • 2019年式相場:160万円~300万円

最もベーシックな、ハッチバックの5ドアスタイルです。通勤や日常の買い物メインの利用で、「低予算でミニに乗りたい」という人にお勧めします。

2021年のマイナーチェンジでは安全性能が強化されている他、フロントマスクの印象も大きく変わっています。安全性やデザインの好みで、2021年3月以降のモデルか、それ以前のモデルにするかを決めると良いでしょう。

②ミニ クロスオーバー

MINIの車両画像:クロスオーバー

  • 2021年式相場:330万円~380万円
  • 2019年式相場:220万円~320万円

ミニのSUVモデルです。最近フルモデルチェンジしたばかりで、新型車では名称が「カントリーマン」に変更されています。

これまで販売されていた2代目の全長は4,315mm、全幅は1,820mmで5ドアより車内が広いです。SUV人気もあってミニの中でも人気モデルですが、価格も少々高めです。

③ミニ クラブマン

MINIの車両画像:クラブマンの車両画像

  • 2021年式相場:260万円~360万円
  • 2019年式相場:200万円~340万円

クラブマンは、ハッチバック(3ドアや5ドア)の全長とホイールベースを長くした小型のステーションワゴンです。

最終モデルの全長は4,275mm、全幅は1,800mmで国産コンパクトカーより大きめのサイズと言えます。またバックドアが観音開きになっており、こうした個性的なスタイルも愛されていました。2024年2月に生産を終了しています。

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中古はプロに探してもらう方法も

中古車の見極めは、初心者にとって簡単ではありません。そのため予算や利用目的を伝えた上で、自分に合う一台をプロに探してもらうのも一つの方法です。

ガリバーでは、予算などからお客様に合うクルマ探しをお手伝いする無料相談サービスをご用意しています。相談は何度でも無料で、ウェブから簡単に申し込めます。ぜひお気軽にご利用ください。

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221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。