Mクラスミニバンは、SUVブームの中でも堅調な販売を維持している。特に人気なのが日産セレナだ。2018年には、C27型セレナにe-POWERを搭載し、燃費性能を大幅に向上した。
セレナは中古車市場でも人気を誇る。流通量も豊富で選びやすいのも利点だ。とはいえ、世代やグレードの選び方や予算など、中古車ならではの多くの悩みがある。
そこで今回は中古セレナの、予算やニーズに合わせたお勧めモデルを紹介する。
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日産セレナの歴代モデルでおすすめ中古はC26型とC27型
セレナの中古車でターゲットになるのは、4代目C26型と5代目C27型だ。
3代目C25型セレナは、販売期間が2005~2010年と年式が古すぎるため除外。また、6代目C28型は、ガソリン車が2022年12月デビュー、ハイブリッド車が2023年4月デビューと、まだ新しく中古車流通も少ないため除外した。
4代目 C26型セレナの特徴
4代目 C26型は2010~2016年に発売された。3代目 C25型セレナよりも室内長が300mm長くなったため、より快適な室内空間を実現している。
2.0LのMR20DD型エンジンには、新たにECOモーターを装備した。低燃費性能を向上させると同時に、アイドリングストップからの再始動時の静粛性や低振動性が大幅にアップした。
2012年の改良では、エンジンのアシストするマイルドハイブリッド「S-HYBRID」が設定され、ECOモーターの出力が上がっている。
2013年12月にマイナーチェンジし、歩行者検知式自動ブレーキであるエマージェンシーブレーキなどが設定された。2015年の改良以降は標準装備されている。
燃費は13.8~16.0km/L(FF、JC08モード)と、当時のMクラスミニバンの平均レベルといえる。
C26型は低年式化が進んでいるので、2013年12月のマイナーチェンジ前の車両は100万円以下で十分に購入できる。また、じっくり探せば、低年式でも程度が良い車両も見つかるだろう。
中古車を探す際は、グレードによって右側パワースライドドアが装着されてない車両もあるのでよく確認したい。またサイド&カーテンエアバッグも一部グレードのみのオプション設定だ。
C26型セレナのグレード
前期ガソリン車は以下の基本4グレードに、特別仕様車とライダー(カスタマイズ車)が加わる。
グレード名 |
特徴 |
S |
エントリーグレード。装備が物足りないので選択肢から外したい。 |
X |
装備が物足りないので選択肢から外したい。 |
ハイウェイスター |
圧倒的人気。専用エアロパーツを装備している。 |
G |
最上級グレード。装備が充実し、中古車価格もそれほど高くないのでコストパフォーマンスに優れる。 |
2012年の改良から登場したS-HYBRIDはマイルドハイブリッドで、現在のe-POWERとはまったく異なる。燃費もガソリン車より、わずかに良い程度だ。
C26型セレナの中古おすすめモデル
- C26型セレナ 2014年式以降(マイナーチェンジ後)
- グレード:ハイウェイスターG Sハイブリッド
- 中古車相場:約100~140万円(2015年式)
ハイウェイスターG Sハイブリッドは、C26型セレナのマイナーチェンジ後の最上級グレードだ。両側パワースライドドア、バックドアオートクロージャー、16インチアルミホイールなどが標準装備されている。さらにオプションのLEDヘッドライトとアラウンドビューモニターが装備されていれば、十分に満足できる仕様と言えるだろう。
ただ、中古車流通量が少ないのが難点だ。
セレナ(年式2014年~2016年)の中古車をチェックする>
5代目 C27型日産セレナの特徴
5代目C27型は2016~2022年に発売された。4代目C26型セレナより、室内長が180mmも広くなり、クラストップレベルの室内スペースとなった。
C27型には、ミニバンクラス世界初となる運転支援機能「プロパイロット」が用意された。同車線上を維持しながら、先行車に追従走行する機能だ。
また、バックドアの上部ガラス付近のみが分割して開閉できるデュアルバックドアを装備し、使い勝手が向上している。
2018年には、シリーズハイブリッドシステムを搭載したe-POWERが投入され、燃費性能が大幅に向上した。燃費性能は、最終モデルでSハイブリッドが13.2km/L(FF、WLTCモード)。e-POWERは17.2km/Lだ。
e-POWERには以下の特徴がある。
- 7人乗りのみ(バッテリー搭載位置の関係)
- リセールバリューが高く、予算200万円以上からとやや高額
- 停止中でも頻繁に充電するため、エンジン音が少々気になる
なおS-HYBRIDはマイルドハイブリッドで、現在のe-POWERとはまったく異なる。燃費もガソリン車よりわずかに良い程度なので注意が必要だ。
マイナーチェンジ後のモデルは、歩行者検知式自動ブレーキを含む予防安全装備360°セーフティアシストを全車に標準装備している。しかし、マイナーチェンジ前モデルも含め、カーテン&サイドエアバッグはオプションだ。装着している車両は少ない。
C27型セレナのグレード
C27型のグレードは年式によって若干異なるが、以下の基本グレードに特別仕様車Vセレクション、カスタマイズ車のオーテック、NISMOなどが加わる。
|
Sハイブリッド |
e-POWER |
S |
〇(エントリーグレード) |
- |
X |
〇 |
〇(エントリーグレード) |
XV |
- |
〇 |
G |
〇 |
- |
ハイウェイスター |
〇 |
- |
ハイウェイスターV |
〇 |
〇 |
ハイウェイスターG |
〇 |
〇(最上級グレード) |
人気グレードは、ハイウェイスターVや特別仕様車ハイウェイスターVセレクションだ。
C27型セレナは、オプションが細かく設定されている。さらに、年式やグレード、特別仕様車などで、装備が変更されているケースが多いため、必要な装備が付いているか確認する必要がある。
C27型セレナの中古おすすめモデル
- C27型セレナ 2019年式(マイナーチェンジ後)
- グレード:セレナe-POWERハイウェイスターG
- 中古車相場:260~330万円(2020年式)
C26型セレナには、Sハイブリッドとe-POWERという2つのパワーユニットが存在する。カーボンニュートラル時代であることや、低燃費性能などを考えると、多少高価でも1.2Lシリーズハイブリッドシステムであるe-POWERがお勧めだ。
そんなe-POWERの中で、お勧めグレードになるのはハイウェイスターGだ。専用エアロパーツを装着し、スポーティなルックスで装備も充実した最上級グレードになる。
ただ、最上級グレードなのに、オプション設定も多いのが難点。このハイウェイスターGに、インテリジェント アラウンドビューモニター、デュアルエアコン、サイド&カーテンエアバッグなどのオプションが装備されていれば、さらに満足度はアップする。
高年式車なので、程度のよい中古車が多い。ただし、この年式で5万km以上走行している車両は、少し過走行気味なので避けた方がよい。短期での乗換えであれば、リセールバリューのことも含め、3万km以下の車両がお勧めだ。
セレナ(年式2019年~2022年)の中古車をチェックする>
セレナ中古車の予算別、おすすめモデル
予算100万円以下のお勧めモデル
- C26型セレナ 2013年式(マイナーチェンジ前)
- グレード:ハイウェイスターG Sハイブリッド
- 中古車相場:70~110万円
C26型セレナの最上級グレードが、ハイウェイスターG Sハイブリッドだ。マイナーチェンジ前のモデルはリーズナブルで、買い得感がある。オプションのLEDヘッドライトとアラウンドビューモニターが装備されていれば、十分に満足できるだろう。
低年式化が進んでいるため、安価な価格帯は走行距離が10万km前後の車両が多い。整備記録簿がしっかりとしているものや、走行距離が少ない車両がよいだろう。
予算200万円以下のお勧めモデル
- C27型セレナ 2017年式(マイナーチェンジ前)
- グレード:ハイウェイスターVセレクション(特別仕様車)
- 中古車相場:約140~240万円(2017年式)
特別仕様車ハイウェイスターVセレクションは、人気オプションの以下が標準装備されている。
- LEDヘッドランプ
- 両側ハンズフリーオートスライドドア
- 16インチアルミホイール
- 快適パック
- 日産オリジナルナビ取付パッケージ
このハイウェイスターVセレクションは、純正ナビやアラウンドビューモニターが装備されていることが魅力だ。必要な装備が標準装備されているので、お勧めだ。
また、人気特別仕様車ということもあり、中古車流通量も豊富で選びやすい。
ハイウェイスターVセレクションの中古車は、高額車両もあるものの予算200万円であれば、十分に購入可能だ。
販売店舗によって同じような車両でも価格が大きく異なっているケースが多いので、価格や走行距離、オプション装備などをしっかりと比較して選択したい。
また、予算150万円以下でも狙うことは可能だが、多くの車両が約10万km以上走行していたり、修復歴がある。程度の良い車両を探すのはなかなか難しい。
セレナ中古車の特徴別おすすめモデル
セレナをはじめとするミニバンは車体が大きいため一般的に燃費が悪い。また、運転が不安という人もいるだろう。燃費を重視した場合や予備安全装備を重視した場合のセレナのモデルについて紹介する。
燃費重視のお勧めモデル
- C27型セレナ 2019年式(マイナーチェンジ以降)
- グレード:セレナe-POWER
e-POWERはマイナーチェンジ以降のモデルに設定されている。
シリーズハイブリッドを搭載しており、最終モデルの燃費は17.2km/hだ。
S-HYBRIDの13.2km/h(FF、WLTCモード)と比べると大幅に向上している。
なお、S-HYBRIDはマイルドハイブリッドで、燃費はガソリン車よりわずかに良い程度だ。
選ぶ際には注意したい。
安全装備・運転支援機能重視のお勧めモデル
- C27型セレナ 2019年式(マイナーチェンジ以降)
マイナーチェンジ以降、予防安全装備の360°セーフティアシストが全グレードに装備された。歩行者検知式自動ブレーキも含まれている。
ミニバンクラスでは世界初の運転支援機能「プロパイロット」も用意されているので、安全装備や運転支援機能を重視するならC27型のマイナーチェンジ以降がお勧めだ。
なおC27型はオプションが細かく設定されており、年式やグレードが異なると装備も異なるケースが多い。必要な装備が付いているか確認を怠らないようにしたい。
セレナのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和4年12月(2022年12月)〜現在
- 新車時価格
- 276.9万円〜479.8万円
セレナの在庫が現在751件あります
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