
全世界的なSUVブームの中でも、国内で最も激戦なのがBセグメントコンパクトSUVだ。ホンダ ヴェゼル、トヨタ ヤリスクロス、日産キックス、マツダCX-3と4車種が激しい販売戦争を繰り広げている。
今回は、ヴェゼルと日産キックスをピックアップし、比較・評価した。
- この記事の目次 CONTENTS
- ホンダ ヴェゼルの特徴
- 日産キックスの特徴
- 1.燃費比較
- 2.価格比較
- 3.購入時の値引き術
- 4.デザイン比較
- 5.室内空間と使い勝手
- 6.安全装備の比較
- 7.走行性能の比較
- 8.リセールバリュー比較
- 9.まとめ・総合評価
ホンダ ヴェゼルの特徴

初代ヴェゼルは2013年に登場した。3代目フィットのプラットフォーム(車台)をベースとしたコンパクトSUVである。当時、BセグメントのSUVはヴェゼルのみだったこともあり、爆発的にヒットした。その人気は非常に高く、ヴェゼルはBセグメント以外のクラスも含め、SUV新車販売台数ナンバー1の座に何度も輝いた。
人気の秘密は、やはり低燃費のハイブリッドモデルがあったことや、クーペルックのデザイン、スポーティなオンロード性能、広い室内などが上げられる。
2021年4月、ヴェゼルはフルモデルチェンジを経て2代目となった。2代目ヴェゼルのプラットフォームは、初代ヴェゼルを改良したものだ。
しかし、パワーユニットは4代目フィットと同じ1.5Lハイブリッドシステムを、2代目ヴェゼル用にチューニングして使用している。
2代目ヴェゼルの広い室内と高い質感は、初代ヴェゼルから引き継がれている。
だが外観デザインや走行性能などは、初代ヴェゼルとは異なる方向性で開発された。ホンダはクーペルックなデザインとしているが、伸びやかなルーフラインをもつ。
初代ヴェゼルは、硬めのサスペンションセッティングでスポーティな走りを重視した。対する2代目では、柔らかめのサスペンションで乗り心地となっている。
ハイブリッドシステムも一新された。シリーズハイブリッドタイプのe-HEVが搭載され、燃費性能を大幅に向上している。
4WDシステムは、プロペラシャフトをもちエンジンのトルクを直接後輪に伝えることができるリアルタイムAWDを採用した。後輪をモーターで駆動するタイプの4WDシステムより、より大きなトルクを後輪に伝えることができる。悪路での走破性能を向上した。
2代目新型ヴェゼルの初期受注では、93%がハイブリッドのe:HEVを選択、81%がFF(前輪駆動)を選んでいる。
日産キックスの特徴
1.燃費比較
ヴェゼルの評価 4.0
キックスの評価 3.5
バランス型のヴェゼル、市街地特化型のキックス
ヴェゼルとキックスの燃費は以下の通りだ。(両車FF、WLTCモード)
- ヴェゼルe:HEV 24.8~25.0km/L
- キックス 21.6km/L
ホンダ ヴェゼルの燃費は、ヤリスクロスとの比較では大敗した。しかし、相手がキックスに変わると、大勝する結果となった。
車両重量は、両車共大差がない。そのため燃費差が大きいのは、ハイブリッドシステムの差と空気抵抗などが理由となる。
ヴェゼルは1.5Lハイブリッドだが、キックスは1.2Lハイブリッドだ。
ハイブリッドシステムは、両車共にエンジンの出力でモーターを回して発電し、その電力を使いモーターを駆動して走るシリーズハイブリッド方式である。
しかし、大きく異なる点がある。ヴェゼルは、「高速域でエンジン負荷が低く発電して走る」よりも、「エンジンの出力で直接タイヤを駆動して走行した方がよい」とコンピュータが判断した場合、エンジン直結モードで走行し低燃費化に貢献する。
こうした機能がキックスには無いため、高速域の燃費では不利になる。
ただ、面白いのは速度が低いWLTC市街地モードでは、キックスのほうが燃費がいい。
ヴェゼルの燃費が24.8~25.0km/L(FF)なのに対して、キックスの燃費は26.8km/L(FF)だ。
燃費面の勝敗は、総合力ならヴェゼル、市街地を走ることが多いなら低速域特化型燃費性能を誇るキックスとなった。
2.価格比較
ヴェゼルの評価 3.5
キックスの評価 2.5
装備充実! コストパフォーマンスはヴェゼルが勝る
- ヴェゼルe:HEV 2,658,700~3,298,900円
- キックス 2,759,900~2.869,900円
エントリーグレードはヴェゼルが安価だが、上級グレードではヴェゼルが高価になっている。
若干の装備差はあるものの、エントリーグレードでは、キックスXより安価なヴェゼルe:HEV Xのコストパフォーマンスが勝っている。
ヴェゼルには、より安定して曲がるアジャイルハンドリングアシストや、滑りやすい急坂を滑り落ちないように一定の速度を保って下ることができるヒルディセントコントロールなどが装備されている。
ヴェゼルはこうした機能がありつつ、キックスよりも約10万円安価なのだ。
しかし、キックスにはSOSコールが標準装備されている。エアバッグが展開するような事故が起きた場合、自動で専門のオペレーターに通報し、救急や警察への手配を代行してくれる機能だ。
ヴェゼルにも同様な機能があるが、オプション設定だ。
ヴェゼルの中間グレードになるe:HEV Zと、キックスXツートーンインテリアエディションを比べても、ヴェゼルのコストパフォーマンスが光る。
e:HEV Zには、e:HEV Xの機能に加えVGRと呼ばれる可変ステアリングギヤレシオや、後側方から接近する車両を検知し警報を発するブラインドスポットインフォメーション、パワーバックドアなどが装備されている。
しかし、キックスにはこうした装備はない。
価格はヴェゼルe:HEV Zが2,898,500円、キックスXツートーンインテリアエディションが2.869,900円だ。
このグレードでもヴェゼルのコストパフォーマンスが上回る。
3.購入時の値引き術
ヴェゼルの評価 3.5
キックスの評価 4.0
経営危機で、大幅値引きが期待できるキックス
ホンダ ヴェゼル、日産キックスは共に全世界的な半導体不足もあり、思うように生産できない状態となっている。特にヴェゼルは非常に深刻な状態で、バックオーダーが溜まる一方だ。
キックスは、半導体不足に加えタイ生産ということもあり、タイミングよく日本にクルマが来ないというジレンマに陥っている。そのため、受注してもいつ登録できるか分からない状態が続いている。
本来なら、こうしたパターンだと値引きが抑制され、買い手に不利になることが多い。
しかし下取り車の車検時期の都合が加わると、より早く納車できるクルマに顧客が流れることが多い。それを阻止するために、値引き額をアップすることも増えてくる。
キックスは日産が経営危機に陥っていることもあり、とにかく1台でも多く売りたい状況だ。ヴェゼルやヤリスクロスとしっかりと競合させれば、大幅値引きが期待できる。価格も高めなので、値引き対応するしかない。
ヴェゼルは、新型なので簡単には値引き対応してこない可能性が高い。下取り車の車検時期があるので、なるべく早くから余裕をもって商談し始めるとよい。ヤリスクロスとの納期比較も加えながら、ジリジリと値引き金額をアップさせるような商談がポイントだ。
値引きと同様に注意したいのが、下取り車の価格だ。値引きした分、下取り車の価格が下がるという駆け引きはよく行われている。「買取店で査定しました?」などと、探りを入れてくる営業マンには注意したい。
下取り車で損をしないコツは、複数の買取店で査定することだ。下取り車の本当の価値を知れば、適正価格で売却できる。その上で、最も高い買取価格を付けたところに売却すればいい。
中古車大手のガリバーなら、過去6ヶ月で実際に買い取った価格情報を公開しており、「ざっくりな相場」を確認することができる。「正確な買取金額」を知りたい場合は、メーカーや走行距離の情報を入力するだけで簡単に無料査定もあるのでおすすめだ。
4.デザイン比較
ヴェゼルの評価 4.0
キックスの評価 3.5
新鮮・高級感あるヴェゼル。安定感のキックス

フロントフェイスは、ボンネットフードを高く設定し大きな顔とした。スポーティな薄い顔だった初代ヴェゼルのイメージは一切感じさせない。この大きな顔に、フレームを持たないインテグレーテッドグリルデザインがプラスされ、他のSUVとは異なるオリジナリティあふれるルックスとなった。ただ、やや好き嫌いが明確に出そうなデザインともいえる。
大きな顔となったことで、ヴェゼルは重厚感ある迫力を身に着けた。
従来なら、フロントフェイスを大きくすることで、空気抵抗も大きくなり燃費などに影響を与えてしまっていた。しかしホンダはF1パワーユニットの設計・開発などを行うHRD Sakuraの風洞実験施設にてテストを重ね、クラストップレベルの空力性能を得た。
キックスのメーター

キックスのインテリアは、快適性とプレミアム感を兼ね備えた空間作りにこだわっている。
インパネは、ワイド感と重厚感のあるデザインで落ち着いた雰囲気がある。ソフトパッドやステッチを施した合皮のラッピングにより、質感の高いインテリアとなった。オレンジタンカラーを使ったツートーンインテリアは、独特の世界観をもっていてオシャレな印象が強い。
新型ヴェゼルのデザインは、インテグレーテッドグリルデザインの好き嫌いがポイントになりそうだ。この部分を除けば、インテリアもシンプルで質感が高く、クラスを超えた高級ラグジュアリーSUV的である。全体のバランスも、とてもよい。
キックスは、Vモーショングリルを多くのクルマに使ったことで、やや見慣れた感もあり新鮮な印象はない。ただ、外観や内装など、違和感もなくまとめられていて安心感がある。
やや斬新なヴェゼルか、安心のキックスかという選択になりそうだ。
5.室内空間と使い勝手
ヴェゼルの評価 3.5
キックスの評価 3.5
微妙に一長一短となったヴェゼルとキックス
ヴェゼルとキックスのボディサイズ、ホイールベース、荷室は以下の通りだ。
全長×全幅×全高 | ホイールベース | 荷室 | |
---|---|---|---|
ヴェゼル | 4,330mm×1,790mm×1,590mm | 2,610mm | 約390L |
キックス | 4,290mm×1,760mm×1,610mm | 2,620mm | 約423L |
- キックス 5.1m
- ヴェゼル 16インチホイール車 5.3m
- ヴェゼル 18インチホイール車 5.5m
さすがに、BセグメントのコンパクトSUVで5.5mは大きい。ミニバンのステップワゴンが5.4mなので、ステップワゴンより小回りが苦手ということになる。
6.安全装備の比較
ヴェゼルの評価 3.5
キックスの評価 3.0
両車共に機能、標準装備化に物足りなさを感じさせる設定
ホンダ ヴェゼルは、歩行者検知式自動ブレーキを含む最新の予防安全装備ホンダセンシングを全車標準装備としている。ホンダセンシングの機能は、歩行者と自転車を検知する自動ブレーキ、誤発進抑制機能や車線維持支援など計11もの機能が用意されている。
運転支援機能である全車速追従式クルーズコントロールもホンダセンシングの機能のひとつだ。渋滞時のストップ&ゴーにも対応しており、高速道路などでドライバーの疲労を軽減してくれる。サイド&カーテンエアバッグも全車標準装備と安心だ。
やや物足りないのは、以下の機能が一部グレードでは装備されていないことだ。
- ブラインドスポットインフォメーション(後側方から接近する車両を検知し警報を発する)
- 後退出庫サポート(バックで駐車場などを出る場合、左右から接近する車両を検知し警報を発する)
この機能を両方標準装備するのは、e:HEV PLaYのみとなっている。
マルチビューカメラシステム(カメラ映像を加工して、俯瞰から車両を見た映像にすることで死角にある人や障害物を確認できる機能)は、一部グレードにオプションとなっている。
オプションになっていたり、装備不可となっているグレードがあるのがやや気になるものの、機能としては過不足ないレベルにまとまっている。
日産キックスには、歩行者検知式自動ブレーキであるインテリジェントエマージェンシーブレーキが装備されているが、自転車検知機能はない。
他にも車線逸脱防止支援、踏み間違い衝突防止アシストなどが装備されている。
運転支援機能プロパイロットも全車標準装備化されている。これは高速道路などで同一車線内を維持しながら、先行車に全車速で追従走行。ストップ&ゴーも簡単な操作で繰り返すことができる機能だ。
以下の2つは、ヴェゼルの一部グレードに用意されているが、キックスには同等の機能がないものだ。
- ブラインドスポットインフォメーション
- 後退出庫サポート
逆にキックスにあってヴェゼルにない機能が、インテリジェントアラウンドビューモニターである。死角を無くすために、映像を「車両を俯瞰から見た状態」に加工してくれる。人や自転車など動いているものを検知すると、表示と警報音で警告する。
だがキックスの予防安全装備は、全体的にやや物足りない。
7.走行性能の比較
ヴェゼルの評価 4.0
キックスの評価 3.0
万人受けするヴェゼルの乗り心地とハンドリング

ホンダ ヴェゼルのハイブリッドシステムは、4代目フィットと基本的に共通である。しかし車重が重くなっているため、専用チューニングが施され131ps&253Nmまでパワーアップされている。
エンジンはほとんどのシーンで発電に使われ、発電された電気を使いモーターで走行する。ただし高速道路などで、「エンジン負荷の低くモーターよりエンジンの出力で走行した方が燃費がよい」とコンピュータが判断した場合、エンジン直結モードで走行することもある。
ヴェゼルe:HEVは、基本的にモータードライブで走るが、走行フィールはまるでガソリン車のようだ。アクセル操作に対して、滑らかに走り出す。
通常モーターは瞬時に最大トルクを発生するため、アクセルを踏んだ瞬間からグイっとクルマを押し出す感じが強い。だがヴェゼルはアクセル操作に対する自然なフィーリングを重視した。
対する日産キックスは、2代目ノートe-POWERのハイブリッドシステムを改良したタイプを使用している。重くなった車重分を専用チューニングによりパワーアップし、129ps&260Nmを発揮する。
加速フィーリングは、ヴェゼルとは逆に、モーターの存在感がある。モーターの特性である瞬時に最大トルクを発生するメリットを生かし、アクセルを踏んだ瞬間からグイっと車体を前に押し出す。いかにもモータードライブ車であることを感じさせてくれる。
このあたりの加速フィールは、両車共に大きく異なる。どちらがよいという訳ではないので、
試乗してみてどちらが好きかという判断になるだろう。
ヴェゼルの乗り心地は、快適性重視だ。基本的に乗り心地はよく快適だが、路面の大きな凹凸はやや苦手だ。ドンという突き上げを感じさせる。
乗り心地を重視したことで、ハンドリングも穏やかなフィールとなっている。初代ヴェゼルのレスポンスの良さはない。だからと言って曲がらない訳ではなく、ステアリング操作通りリニアに反応してくれる。スポーツドライビングでも、不満はないレベルだ。
キックスの乗り心地は、なかなか硬めである。路面のよいところでは気にならないが、路面の凹凸が連続しているような場面では、ゴツゴツとした振動をしっかりと体に伝えてくる。速度域が少し高くなると多少緩和されるものの、やはり硬いという印象は拭えない。
乗り心地の影響もあり、キックスのハンドリングはかなりスポーティだ。わずかなステアリング操作でも機敏に反応グしイグイ曲がろうとする。だがサスペンションそのものの路面追従性が高いとは言えない。路面の悪いカーブでは姿勢を乱しやすく少し不安を感じることもある。
ヴェゼルの駆動方式は、4WDシステムを採用している。リヤタイヤをプロペラシャフトで直結したことで後輪に大きなトルクをかけることが可能だ。悪路での走破性を高めた4WDといえる。
4WDシステムを持つヴェゼルに対して、キックスはFF(前輪駆動)のみだ。雪国やウインタースポーツなどを楽しむ人には、やや不向きな設定になっている。
ヴェゼルとキックスは、乗り心地やハンドリングのテイストがまったく異なる。
多くの人が満足するのはヴェゼルだろう。キックスのフットワークは、硬さはともかくもう少ししなやかさが欲しい。
8.リセールバリュー比較
ヴェゼルの評価 4.0
キックスの評価 3.5
両車、高リセールバリュー確実! 未使用車の動向が気になるキックス
両車共に人気BセグメントコンパクトSUVなので、高リセールバリューが期待できる。
初代ホンダ ヴェゼルの中古車価格は、2代目ヴェゼルが登場しても、それほど中古車価格は下がっていない。とくに、後期モデルのハイブリッド車を中心に高値が維持されている。
例えば、2019年式ヴェゼルハイブリッドの中古車相場は180~220万円程度。なんと、まだ新車価格より50~90万円程しか安くなっていない。
中古車としては、買い得感が少ない。多少無理ができるのであれば、新車を購入した方がよい。
ただ、これから2代目ヴェゼルの下取りに入った初代ヴェゼルが多く中古車マーケットに流通してくる。流通量が増えてくれば、初代ヴェゼルの中古車価格は下がってくると予想できる。中古車を買うなら、しばらく待った方がよい。逆に、初代ヴェゼルを売却するなら、早めの方がよいということになる。
高リセールバリューが期待できる2代目ヴェゼルだが、より高査定を期待して購入するなら、注意したいポイントが3つある。
ひとつめは、最上級グレードを選ぶことだ。
中古車マーケットでは、最上級グレードの人気が高い傾向にある。2代目ヴェゼルでは、e:HEV Zかe:HEV PLaYと呼ばれるグレードを選択しておきたい。
2つめは、オプションを豪華にすることである。
プラス査定が期待できるオプションは、純正ナビ、マルチビューカメラ、プレミアムオーディオといったところだ。
3つめは、ボディカラーを流行りの2トーンの中から選ぶことだ。
ブラック、シルバー、ホワイト系なら高査定が期待できる。
日産キックスは、新型車なので過去のデータがないため予測は難しい。
しかも、新型車ながら未使用車が少し流通している。
未使用車とは、ディーラーやメーカーの都合で買い手がいないのに登録しただけの車両のことだ。ほとんど新車コンディションなのだが、一度登録すると中古車扱いになるため、安価な価格で売られている。
未使用車が恒常的に流通すると、高年式車はさらに価格を下げることになり、リセールバリューは低くなる傾向にある。今のところ、まだ新型車であるため中古車価格はあまり下がっていない。だが未使用車が流通しているのは懸念材料と言える。
キックスはタイで生産されるため、2グレード設定と割り切っている。人気はオレンジタンカラーをインテリアに採用したXツートーンインテリアエディションだ。中古車マーケットでも人気が高くなる可能性が高い。リセールバリューに期待したいなら、このグレードがよいだろう。
オプション設定も少ないが、純正ナビやインテリジェントアラウンドビューモニター付きはプラス査定の対象になるだろう。
9.まとめ・総合評価
総合力に勝り、より多くの人におすすめしやすいヴェゼル
ホンダ ヴェゼルと日産キックスの比較で、やや差がついてしまったのが、燃費と乗り心地、安全装備だ。
キックスのハイブリッドシステムであるe-POWERは、改良版とはいえ2代目ノートがベース。3代目ノートに搭載されたe-POWERほどの実力はない。
ヴェゼルに搭載された最新世代のハイブリッドシステムe:HEVと比べると、やや不利だ。キックスは、街中などの低速域のみで使うのであればメリットがある。
乗り心地面では、キックスの硬さは乗り手を選ぶ。乗り心地が多少悪くても、機敏な動きが好きという人に限られてしまう。
ヴェゼルは、乗り心地もよく、スポーティにも走れるので、万人受けするタイプといえる。
また、安全装備も同様で、キックスにも後側方車両接近警報であるブラインドスポットインフォメーションや、後退時車両接近警報である後退出庫サポートくらいは設定してほしいところだ。そして、キックスには4WDの設定がないのも残念なところだろう。
ヴェゼルは優位な部分が多いため、万人に勧められる。
ヴェゼル | キックス | |
---|---|---|
総合得点(40点満点) | 30.0点 | 26.5点 |
1.燃費 | 4.0点 | 3.5点 |
2.価格 | 3.5点 | 2.5点 |
3.購入時の値引きしやすさ | 3.5点 | 4.0点 |
4.デザイン | 4.0点 | 3.5点 |
5.室内空間と使い勝手 | 3.5点 | 3.5点 |
6.安全装備 | 3.5点 | 3.0点 |
7.走行性能 | 4.0点 | 3.0点 |
8.リセールバリュー | 4.0点 | 3.5点 |
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ヴェゼルのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和3年4月(2021年4月)〜現在
- 新車時価格
- 227.9万円〜377.6万円
ヴェゼルの在庫が現在563件あります
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