1. 目次
  2. ゴルフオールトラックについて
  3. ゴルフオールトラックの価格
  4. ゴルフオールトラックを売りたい!買取相場は?



実用性・機能は隙なしの完成度。しかし、クロスオーバー車としてもう少し差別化したデザインにしてほしい


フォルクスワーゲンゴルフオールトラックフォルクスワーゲン ゴルフオールトラックは、ワゴンモデルのゴルフヴァリアントのクロスオーバー車だ。 ゴルフオールトラックは、ゴルフシリーズ初となるクロスオーバー 4WDとして発売が開始された。

ゴルフオールトラックは、基本的にベースがゴルフなので、走行性能や低燃費性能は非常に高いレベルにある。ライバルを圧倒するのは、荷室の積載性能。ワゴンボディのクルマは、より荷物を積載するために生まれている。荷物が積めないのであれば、ワゴン車としての価値が無いともいえる。そうしたことを十分に意識してか、ゴルフオールトラックの荷室容量は605Lという大容量を誇る。ひとクラス上のメルセデス・ベンツCクラス ステーションワゴンの積載容量が470L。その差は大きく、いかにゴルフオールトラックの積載性能が優れているのかが分かる。いかにも実用性重視のフォルクスワーゲンならではのこだわりだ。

ゴルフオールトラックには、ラフロードでの走行を可能とする4輪駆動システム「4MOTION」が採用された。最低地上高をゴルフヴァリアントより25㎜高めたこともあり、高い走破性を確保している。

フォルクスワーゲンゴルフオールトラックこの4MOTIONは、第5世代のハルデックスカップリングを採用した最新の4WDだ。この4WD制御は、車輪がスリップを始める前から反応して、あらゆる条件下でトラクションのロスを最小化するというもの。低燃費時代にも対応している4WDで、エンジンの負荷が比較的小さい、あるいはアクセルオフで空走(コースティング)するような状況では、リヤアクスルを駆動系から切り離し、フロントアクスルだけに駆動力を伝え、無駄な燃料消費を削減している。状況によって、駆動トルクのほぼ100%をリヤアクスルに伝えることもできる4WDシステムだ。

また、左右輪のトルク配分については、標準装備のESP機能であるEDS(エレクトロニック ディファレンシャルロック)で制御する。ゴルフオールトラックは、前後アクスルにXDSを装着しており、タイトコーナーを高速で走り抜けるような場合、前後のXDSが機能し、より安定し曲がりやすくしてくれている。ゴルフヴァリアントに比べ、車高が高くなったことにより、やや不安定なハンドリング性能になっているのかと思いがちなのだが、ゴルフヴァリアントとはやや違うものの非常に素直なハンドリングになっている。

ゴルフオールトラックの4MOTIONは、単に4WD化しただけではない。ラフロードでしっかりと走れるようにセッティングされている。ドライビングプロファイル機能には、通常の「ノーマル」、「エコ」、「スポーツ」、「カスタム」に加え、ゴルフオールトラック用に専用開発した「オフロード」モードを追加。このモードを選択すると、アシスタンス システムをラフロード走行用プログラムに変更して、より安全なラフロード走行を可能とした。また、急なダウンヒルを低速で安全に走ることができるヒルディセントアシスト機能なども用意されている。

ラフロードでも対応可能な4MOTIONだけでなく、ゴルフオールトラックには特別なエンジンも用意され差別化されている。ゴルフシリーズでは初めてとなる1.8L TSIエンジンが搭載されている。180ps&280Nmを発揮。最大トルクは、わずか1,350rpmで発生し、力強さと低燃費に貢献している。他のTSIエンジンと比べると、高回転まで気持ちよく回るフィーリングの良いエンジンだ。

ただし、ミッションは少々物足りない。6速DSGが使われているのだが、ゴルフヴァリアントは7速DSGだ。もはや7速、8速が当たり前で、多段化が進む欧州車においては、6速と聞くと随分古い印象を受ける。ミッションの多段化は、スムースな走りだけでなく低燃費化にも効果がある。そのため、スバル レヴォーグは、1.6Lターボで170ps&250Nm。車重は1,530㎏で燃費は17.6㎞/Lなのに対して、ゴルフオールトラックは、1.8Lで180ps&280Nmで車重は1,540㎏、燃費は14.7㎞/Lと燃費性能はやや離されている。

ゴルフオールトラックの外観デザインは、前後の専用バンパーには、クローム装飾をアクセントに用い、さらに、左右ドアの下部には黒いサイドシルとホイールアーチを取り囲むように、同じく黒いホイールハウスエクステンションなどを装着。ホイールは、専用17インチ(205/55R17)となった。

インテリアは、専用デコラティブパネル、ドアシルプレート、シートバックに「Alltrack」のロゴが入った専用のファブリックシートが採用されている。

フォルクスワーゲンゴルフオールトラックフォルクスワーゲンは、ゴルフオールトラックについて、ひと目でクロスオーバー車であるデザインというが、あまりゴルフヴァリアントと変わり映えしていない印象が強い。元々、フォルクスワーゲンのデザインは奇をてらわない完成度の高いデザインをもつ。そうした流れを考えれば、これでも随分クロスオーバー的に仕上げたのかもしれない。とはいえ、ゴルフヴァリアントではなく、あえてゴルフオールトラックを選ぶという顧客の立場から見れば、もっとクロスオーバー車的な要素を入れてもいいように感じる。フロントバンパーは、アプローチアングルを大きく取り、ちょっと大げさなくらいのアンダーガードを入れるなど、分かりやすいデザインがあってもいいようにも思える。フォルクスワーゲングループのアウディ オールロードクワトロ系デザインは、かなり好評。そうしたテイストを上手く使えればもっと魅力的に見えるとだろう。

ゴルフオールトラックの価格は347万円から。20万円高のアップグレードパッケージと2グレード構成。どちらのグレードもエアバッグ類や自動ブレーキ関連の安全装備は、高いレベルにありどちらのグレードで安全性能に差を付けていない点は高く評価したい部分だ。ただし、ベースグレードだとシートヒーターがオプションでも選択できないなど、微妙な部分もあり、20万円という価格差と装備を考えると、アップグレードパッケージを選択したほうが無難な印象だ。装備アップ分を加味すると、アップグレードパッケージは、ややお買い得感もある。

ゴルフオールトラックの価格は、それほど安くは無い。また、燃料がハイオク指定ということを除けば、コンパクトなボディサイズに最小回転半径は5.2m、荷室容量は605Lと広大で優れた4WDを搭載しているゴルフオールトラックは、日本でも非常に使いやすいモデルだ。多くの輸入車が、日本の多くの立体駐車場制限である全幅1,800㎜を超え、スタイル重視で荷室は狭く中、限られたボディサイズでありながら高効率化された荷室に、4WDであっても高い小回り性能をもつなど、日本車以上に使いやすさが際立つモデルといえる。アウトドアや趣味に使うクルマとしての価値は、非常に高いモデルだ。

フォルクスワーゲン ゴルフ オールトラック(Golf Alltrack)価格


・ゴルフ オールトラックTSI 4MOTION 3,470,000円
・ゴルフ オールトラックTSI 4MOTION Upgrade Package 3,670,000円


ゴルフオールトラックを売りたい!買取相場は?


日々、車買取相場が変わる中古車。また、雪の多い冬には4WD、夏場にはオープンカーなど、季節や地域によってクルマの需要も変わるため、車種によっては“売り時”のタイミングがある場合も。年間買取台数約20万台のガリバーが、過去6ヶ月間の中古車査定相場情報を公開しています。

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